マガジンのカバー画像

コント集

1,004
オチのない世界で僕らは一体何を語ればいいのだろう。
運営しているクリエイター

2022年11月の記事一覧

ウサギと亀

 天才とは滅多に現れるものではない。百年に一人出ればいい方である。今天才を自称している人…

20

ワールドカップの伝説

 ワールドカップに伝説の男がいる。ヤツが現れると相手チームはみんなビビる。コイツが出たら…

15

おしゃれで悲しいストーリー

 人は中身なんてことは誰もがいう。だけどそんなのは気休めに過ぎない。こんな事を呟きながら…

15

自撮りチャレンジ

 自撮りこそ私の存在理由。  意識を高く持ち続けるには毎日自撮りして己の状態を知らなくて…

16

絶望から希望へ

 絶望から希望へ。このベートーヴェン以来後代の作曲家に受け継がれて来たこのテーマは、クラ…

13

ラストハードボイルド

 初冬の東京にあの男が帰ってきた。男は去っていった時のまま全く変わっていなかった。目深に…

11

カリスマ指揮者現代音楽を振る!

 現代日本のクラシック界でダントツの実力と人気を誇るカリスマ若手指揮者大振拓人のレパートリーはロマン派が中心であり、その他はハイドンとモーツァルトやベートーヴェンやシューベルトのような古典派と、あるいはドビュッシーやラヴェルのようなロマン派の香りを濃厚に残す作曲家たちであった。バッハやヘンデルも演奏する事があるが、それはフルオーケストラで大胆にロマン派アレンジを施して上でのことであった。  先の記事で書いたように大振は二十世紀以降の音楽が大嫌いで特にシェーンベルク等の新ウィ

うどんとプロポーズ

 到着時間をとっくに過ぎているのにバスはまだ来る気配がなかった。行列はいつの間にか駅のバ…

21

未来を生きる男

 冴木未来はその名のように常に未来を見ている男であった。彼と同じ会社に同期で入った僕らの…

8

ある超写実主義画家の悲劇

 江森新は未だ評価されざる画家であった。彼は自宅の安アパートの部屋で毎日絵を描いている。…

10

重苦しい二人

 浮ついた連中がたむろしているレストランの窓際のテーブル席に妙に重苦しい雰囲気を醸し出し…

7

カリスマ指揮者、ワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』を振る!《前編》

 三度でも四度でも言うが、大振拓人は日本の若手最高の指揮者であり、将来は日本どころか世界…

7

意外な人と意外なとこで再会した

 私は大学時代よく合コンに行っていた。その中で交際まで行った人もいるし、その場限りで終わ…

12

フォルテシモvsロマンティック 

 我らが大振拓人が日本の若手のNo. 1指揮者である事はもう誰もが知ることだ。そして彼が日本クラシック界の最重要音楽家であることも世間の常識レベルの話である。彼の公演には毎回全世代の女たちが詰めかけ、宇宙人がこの光景を見たら地球には女性しかいないのかと勘違いしかねない程女で埋め尽くされた。その情熱的な指揮、激しいアクション、ダンス、パフォーマンス、熱い目を持つ西城秀樹似の美貌のルックス、そしてフォルテシモの絶叫。これら全てを備えた大振拓人は二十台にして日本クラシック界のトップ