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日本保守党の衆議院議員選挙、 簡単ではないが挑む価値あり。

今回の記事は過去の自分の記事の否定から始まります。以前から私は日本保守党は衆議院議員選挙には立候補するべきではないという考えを示してきました。
今回の記事内容を検討してるうちに考えが変わり、日本保守党が衆議院議員選挙に出るのも有りかも?と思うようになりました。
ただこの当時はそういう考えだったということなので過去記事は基本的に訂正はいたしません。

東京都知事選をパスしたのは国政選挙に注力するためということで、当然近いうちに行われるであろう解散があった場合の衆議院議員選挙について、当然日本保守党も候補を出すことにはなると思います。
ただし色々問題はありまして15区補選のような少数精鋭ということはまず無理で、候補者も資金も大量に必要になってきます。
あと以前から私が反対していた理由の一つ、「衆議院議員選挙全てのブロックに候補者を立てない限り、全ての日本保守党支持者が投票できるわけではない」ということは変わりません。

衆議院議員選挙で議員の当選と政党要件2%達成の両立は意外と難しい。

例えば、東京 東海 近畿ブロックの3ブロックに候補者を出し、そこで議員を当選させるということは意外にも簡単にできると思います。
しかし問題は政党要件なのです。
意外と勘違いしやすいのですが、議員が1人当選すれば自動的に2%の得票率を達成するということにはならないのです。
国会議員1人が所属する政治団体のままになるというケースも当然考えられ、この場合は政党要件を満たさないため政党助成金の対象にはなりません。

これを現実の事例で検証していきます。
2021年の衆議院議員選挙にれいわ新撰組が参加していますが、この時れいわ新撰組が獲得した得票数を日本保守党が獲得したと仮定して考えてみたいと思います。

れいわ新選組の得票数。
東京ブロック 360,387
東海ブロック 273,208
近畿ブロック 292,483
3ブロック合計 926,078

そしてこの時、近畿ブロックと東京ブロックで当選者が1名ずつ出ていますので、この3ブロックで2名を当選させることができました。

問題は得票率です。

この時の衆議院議員選挙の全国の有効投票数は57,465,981票ですので 、この3ブロックの合計得票率は1.6%にしかなりません。

何とか2%を超えるために南関東ブロックも加えたとします。南関東は302,675の得票数で4ブロック合計は1,228,753票になります。これで得票率は2.1%で、ようやく2%を超えることができました。

この4ブロックに必要な立候補者は合計で20名、供託金は1億2000万円ということになります。
しかしそれでも2.1%ですから結構ギリギリですよね。この数字はあくまでもれいわ新撰組の数字であり、日本保守党が必ずしも同じ数字を出せるかどうかは全く未知数です。
そのため、更に確実なものにするためにもう1つ2つぐらいブロックを追加すると5~6ブロックに立候補することになり、さらに立候補者数も供託金も上がっていくということになってしまいます。

供託金については当選者が出ればその分の返還はあるので、4ブロックで当選者が3名出た場合は3600万円分の供託金の返還があります。

比例代表の供託金返還については上のサイトの説明が分かりやすいです。
簡単に説明すると1人の当選によって2人分の供託金が返ってきます。

衆議院議員の立候補、ありかも?

当初、衆議院議員選挙には立候補するべきではないという意見で書き始めたものの、この記事を書いてるうちに考え方が変わってきてしまいました。
約1億円で衆議院議員が3人出て政党要件も達成できるのならば全然ありなのかな?とも思っています。
東京都知事選挙の費用に1億円かけられる日本保守党ですから資金的な問題は大丈夫でしょう。逆に資金よりも候補者集めの方が大変かもしれませんね。
今回の東京都知事選挙に立候補しない理由で 「当選を目的としない宣伝目的の立候補は良くない」ということも理由の一つにしていましたが、まさに衆議院議員選挙の比例ブロックに出る立候補者の大半はほぼ当選が不可能な無駄撃ちになります。それこそ当選を目的としない立候補であり先の理由との整合性が取れなくなってしまいますね。
ただこれは制度上、この数を立候補させなければいけないものなのでそこまで責められるものではありません。
考え方が変わったのならばその理由をきちんと説明すれば支持者も納得はしてくれるでしょうから、 あまり以前の発言にはとらわれずに考え方はどんどん変えていけば良いと思います。

最後に。比例区の選挙にはポスター貼りはありませんので残念ながらポスター貼りボランティアの出番はありません。
今回の選挙は選挙区が広いために街宣車であちこちに出かけて街宣をするという"空中戦"の選挙スタイルで良いと思います。
そのため以前のようにYouTuberに「撮影に来るな」などと突き放したことは言わずに「いくらでもじゃんじゃん撮影してネットで拡散してください」という方針に転換するべきだと思います。
街宣に聞きに来る聴衆へも同じで「区域外の人間は来るな」などという配慮も不要だと思います。
街宣に支持者ばかりが集まって、そこだけ異様に盛り上がってるという状態になっても投票にはあまり影響ないということが、15区補選でよく分かりましたので、そういう部分も全く気にしなくて良いと思います。

そのような形にすれば投票できない支持者がいたとしても、何とか全体の盛り上がりに水を差すことのない有意義な選挙になるのではないでしょうか。 
日本保守党の衆議院議員選挙に期待しております。

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