既卒NNTゲチ🤡が外資系内定で蘇生する方法

　お久しぶりです。本日は皆さんが気になっているであろうコンサル就活にテイクオーバーゾーンギリギリで間に合った経験をお話ししていきます。

スペック

大学:東京一工

入学年度:2020年世代
コロナ禍に1、2年生で直面し活動制限喰らってノンサー🤡ノン対面授業

学部:法学部　
定期テスト一発なので「出席」しないため人との「交流」がない👹無キャ🫥大量発生

バイト:塾講全落ち
奨学金とおばあちゃんの肩たたきレベルのお手伝いでお小遣い稼ぎしたりメルカリで不要な参考書売って生計(常時金欠)

英語力:TOEIC585

趣味:寝そべり　ネットサーフィン　啓蒙

状況:NNT既卒子供部屋ニート

既卒に至る病

　就活界隈で既卒NNTというとどのような印象を抱くだろうか。面接を幾度となく繰り返し敗れに敗れて、遂には要卒単位まで取り切ってしまい卒業。そんなちょっとダサい大学生をイメージするのではないだろうか。ご多分に漏れず私もその一人で、ローに全落ちした2023からなんとか卒業単位をかき集めることまでは成功したものの、もはや留年できる学費もなくここまで全て現役ストレート出来たんだから、2・3単位残して就活留年するという選択肢も取れないぐらいサンクコストが貯まっていた。
　そんな中、いつか本気を出さないといけないなあと思いつつもTwitterとtiktokを周回する毎日が続き、卒業式を迎えそのまま普通に卒業してしまった。いつか本気出す、火事場の馬鹿力、YDK、明日からやろうと思ってた、などなど心の中で毎日が三島由紀夫の決意表明ぐらい漢らしく日本男児の心意気を語り、改心だの更新だのスローガンを唱えていた。
　だがしかし何も変わることはないまま4月が終焉してしまう。
　大学一年時の友人や知り合いたちは皆去年の段階で有名一流企業の内定をゲットして、煌びやかなスーツを纏いながらトンキンの方へと飛んでいった。ローに受かった者、官僚になった者、JTCの総合職で利確した者、医学部再受験した者、海外院に進学が決定した者。そんな彼らをsnsで横目に、ガチピ化が進む日々。
　ニュースを見ればコロナ禍が明けて景気が上向き、有効求人倍率ガー24卒の内定率ガー90%後半デーと自分を置いて世界だけが回っていく🌏

就活のエッジ部署を探す日々

　流石に危機感を感じた私は、友人に「エッジ外資系企業一覧リスト」を頂くことになった。
　このリストはBIG4級の超有名外資系企業から、アメリカ・ヨーロッパ本社のSAASや SIer、それらの分離独立した子会社、ITコンサルなどのガチエッジがまとめられたリストだった。
　25卒の就活でも意外と5月からでも選考を取っているような、六本木ヒルズに本社がある外資系企業だったり高級ホワイトと呼ばれているガチエッジ子会社が玉石混交にまとめられていた。
　ここで私は気づいた。外資系と言えばGAFAや良くてBIG4、アクセンチュア、マッキンゼーぐらいしか知らない自分だったが世の中にはこんなにも穴場で立地も待遇も日経のそれと比較したら良くて、子会社だからバリバリ働かなくて良い神企業が溢れているのだと。
　確かに14歳の自分が見たら嘲笑するかもしれない。しかし私の人生はもはや一度死んでいる。蘇生が最優先課題なのだ。
　そして、どの企業もこの時期に採用をしているぐらいだから風通しも良さそうで、もちろんGSやJPMに内定するようなs級帰国子女や就活強者にとって見れば冷笑対象だろうけども外資という魂の格に惹かれ後がない背水のガチピ🤡達にとってはまさに蜘蛛の糸だろう。
　早速何社かマイページに登録することにした。

説明会編

　マイナーエッジ外資系の説明会は大体がライブではなくオンデマンドの動画を再生する形式だ。親の顔よりログインしたリクナビやマイナビでログインして、親の顔より入力した学歴と住所を入力する。コンサルの説明会なんて2年前のサマーインターン以来受けていないからすっかり内容を忘れてしまっていた。当時はIG🤡Ｉやア🤡ーム、ベ👹👹👹ントの説明会動画を聞いてサマーインターンで学びたいことや成長に関する怪文書を書き殴ってどこの会社もWebテストで落とされ戦意を完全に喪失した記憶だけが残っている。BIG4の秋インターンの面接のGDで、慶應経済数理統計学専攻フランス留学中のイケメンに圧倒されて就活というイベント自体の遺伝子洗練の差をまざまざと見せつけられ予備試験界に舞い戻ったのは昨日のことのように覚えている。
　まあとにかくそんなこんなで説明会動画を見てぽちぽち感想文を書いていくことにした。
　感想文ではありがちなWLBやテレワーク、地域との密着やSGDsへの取り組みなどなど外資らしいありきたりな多様性への配慮が語られており、先進国ではこういう価値観大事なんやなーと思いながらメモって興味ありそうな分野を何個かピックアップしておいた。
　自分でES書くのも大変だったのでclaude3というAIを用いて自分の受けが良さそうな過去の経験を300字ぐらいにまとめ直してもらい文章作成をしてもらい、志望動機も理念やビジョンをプロンプトに入力してそれっぽいポエムを出力した。流石に既卒ガチピエロが書類通ることもないかと思いながら子供部屋で寝そべる日を過ごしてたのも束の間。一件のメールが届く。

「書類選考結果　合格」

Webテスト編

　あれ、こんなに呆気なく書類って通るんだっけ？確か2年前日系総合コンサルすらバンバン斬られたんだが。🤡戸惑いを隠せないままWebテストの予約を催促するメールが届いた。
　関西人は中津か梅田のテストセンターでWebテストを受けることが多い。実際にテスセンまで行って受けに行く形式は準備がめんどくさいので正直落ちた時を考えると手間が無駄になるので気持ちが浮かばなかったが、もはやこの頂いたチャンスを逃すと次はない。予約の日程も実質1日ぐらいしか空いていなかったのでソッコー申し込んだ。
　梅田のテスセンは古めの高層ビルの中層階に位置しており平日の朝方だったのに大学生や社会人がまあまあいた。みんな険しそうな顔をしながら人生を選抜されるテストセンターの問題に必死に向き合っていた。ジェットコースターの急な落下を覚悟するまでのあの上昇負荷のような恐怖心が僕を襲った。かれこれしてる間に免許証で身分確認をして、必要書類を提示して指定された個室のブースへと案内された。
　久々にやる数的処理や英語の解読難しいなあと思いながらポチポチやってたら普通に時間間に合わなくて最後の方乱れ打ちで終わりました。元々中学受験してないからこういう地頭使う系のクイズ苦手すぎる〜とか発狂しながらそそくさと荷物をまとめて梅田のビルを後にして帰りました。

何故か通過　GDへ

　Webテストの結果GDに進めることになった自分。これもまた2年ぶりぐらいに挑戦しずっと昔に受けた時は院生にフルボッコにされたトラウマが蘇る。だがしかし今はガチピ、もはや後がないので喋りきるしかない。仕切ってファシって大声出してとにかくアピールアピール、ペットショップの犬ぐらいギャンギャン媚びるぞと意気込んでカメラとマイクをセットした。

🤡「あ、よろしくお願いします〜所詮地方大のガチピと申します」
👱‍♀️「初めまして〜　私はハムハム大学法学部です」
🤓「名古屋ピエ立大学です　趣味は散歩です」
😎「成城大学文芸学部デェス！」

🤡(なーるほど　この時期の外資GDともなると生き残ってるのは海外留学勢か就活最近始めたB4、帰国勢なのか。まあはやい話が今回のGDでこの4人の中で1／2に入れば次のステージに進めるのだろう。)

　選考はかなり時間にゆとりがあり全部で2時間ほど与えられた。最初の20分は職員なしのアイスブレイクタイムで好きな食べ物や地元に関する話、どこの国に留学していたのか、学生時代どういう部活に入ってたのかなどの雑談を赤裸々に語った。海外経験者が多かったので、関西弁それ自体が珍しがられて「知ってる日本語と違いますネ」と言われたのは割とカルチャーショックだった。カメラの背景を仮想の住んだこともない豪邸にしてたら🤡さんのお家めっちゃ豪華ですね！って同期に褒められたのは割と面白かった。(ちゃんと訂正しました)

そして20分間割とニコニコしながら楽しく会話をして場が温まったところで仕事できそうな職員の方が入ってきた。
👩🏻‍🦳「それではこれから約1時間取りますのでお題に関して解決策を決めてください、その際役職などスムーズな進行が行える工夫も自由に行ってください」
🤡🤓👱‍♀️😎「和歌李真下」

　問題内容はよくある時事問題にビジネス関連の二者択一の質問を織り交ぜた質問だった。ディベート形式で賛成反対に分かれて意見を出し合うのが手っ取り早いと思った私はとりあえず司会に立候補して、10分間で思ったこと全部ハッk、発表しましょう🤡💦と提案した。
4人であーだこーだ意見が割れたのでそれぞれのメリットデメリットを振り分けていく作業を次の20分ほどで行い、そのメリットデメリットに対する反論なども重層的に構造化していった。しかしながら自分含めてみんな面接に慣れていないようで手探り状態だったので正直全くMECEではなかっただろうし、正直このレベルだとエッジ以外は通用しないだろうと我ながら感じた。
　最後の20分で発表者を決めて、陽気なやつに発表してもらうことになった。10分ぐらい時間が余ったので勝手に4人で感想戦とかしながら雑談してたら職員の人が入ってきた。

フィードバック

　面接の感想の第一声が「今までに見たことないようなGDで本当に聞いてて面白かった」だった。実際案を出しながら雑談してる時もみんなゲラゲラ笑ってたので仕様もわからずひたすら小難しいながらも面白い話をしていたんだと思い。そして発表は非常によくできていてディベートの内容を丁寧にまとめられていると言われた。内容は若干ありきたりっぽかったがお題自体がありきたりだったので結局ちゃんと会話できてるかどうかをチェックしてるに過ぎず地頭とか発想力はそれほど重視されていない感じだった。ある意味で、若干ヤケクソになりながら手探りでワイワイやってたのが功を奏したらしい。そこから質疑応答の時間に入り実際の働き方やWLBなどのお話を伺い、あーこの職場さすが外資系というだけあって風通しも良さそうだし、何より今日面接で仲良くなったこの人たちと働けたら楽しいやろうな〜という思いが強まった。なんというか外資系のGDってハイスペ同士の地頭殴り合いっていう恐怖心があったから逆に良い意味で裏切られた。今の早期選考の時代にこんな楽園が残っていたとは。手を振りながらteamsを退出した。

最終面接編

　結果が来るのは思ったより早かった。GDに合格し、次は人事との面接だった。
　またしても何も準備しておらずまさか1ヶ月どころか2週間足らずでここまでトントン行くとは思ってなかったので正直ビビってた。
　どういう質問が来るのかとか、業務内容の深い理解も、なんせマイナーな外資系の部門だったので急いで情報をhpやオープンワークでかき集めた。
　外資系っていうぐらいだからケース面接とかあるんだろうかと構えて昔買ったフェルミ推定の本とかパラパラと読み返していたが、基本的には志望動機の掘り下げとどのような業務に携わりたいか、大学時代はどのように過ごしていたかの話を中心にコロナ禍と就活が被ったことなどをペタペタと喋って穏やかな雰囲気で終了した。気づいたら終活していた。

まとめ

　能力値の不足や準備の出遅れは情報で埋め合わせることが可能で、その非対称性をいかに利用するかが就活終盤戦の椅子取りゲームを左右するのか分かって貰えたと思う。
　まだ残っているエッジ外資も何社かあるようなのでペーパーテスト有利かつ、戦略や営業みたいな花型ではないものの一見何やってんのか分かりにくい謎部署を志願して門を叩くことでギリギリ滑り込める未来もあるかもしれません。
　既卒就活の実態と言いつつも、ほぼほぼ寝そべり→面接受けましたみたいな日記になってしまいましたが、その間には不安や葛藤、先の見えない暗い日常、無気力感、脱力感、などなど常人なら苦痛で身を投げ出してしまうようなプレッシャーが掛かっていました。親や高校同期にインスタのストーリーで心配されたり妹からも大学受験ガチってニートはヤバいてお兄ちゃん笑と冷笑されつつ、見えないトンネルを手探りで歩き、いつか白馬の王子様がやってくると信じる就活版シンデレラ症候群に陥っていたのは否定できません。
　運が良かったと言って仕舞えばそれまでですが、運を得るためにエッジを掘削する心構えや行動力は再現性があるのではないでしょうか。
　今回の就活に協力してくれた全ての方々に感謝申し上げます。

　このノートを読んでくれた皆さんが良い就職先にマッチできることを心からお祈りしています。