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フロイトって…。本当、何なんでしょ?「オイディプス王」を読んで。

32 オイディプス王 ソポクレス 作

なんとなく読みました。
オイディプスって名前でよく聞くのが、父親殺し、母親と結婚っていう異名

穏やかじゃないワードが飛び交ってるイメージです。

フロイトが、そういう話に必死なほど飛びついて、わけのわからん精神分析をしているイメージがあります。

で、実際にはどんな話だろう?って思って、ちょうど
Kindle Unlimitedにあったので読んでみました。

  〜〜個人的な見どころ〜〜

①スフィンクスの例の問題。

「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足の生き物」って問いで有名なやつ。
オイディプスが答えたようなんですよね。

ただ、その背景がイマイチ見えないし、答えも伏せたままですし。
お馴染みのクイズ!みたいな感じですサラッと流してますしね。その前段階のストーリーとかあるのかな?って感じでした。
とはいえ、この作品。演劇の脚本形式だったりしますので。
やっぱり神話とか、そーゆーのとは違うようですね。

とはいえ、紀元前400年頃のお話。
その時代の演劇、脚本ってのを考えると、
なんか、歴史の凄まじさを感じますね。

②壮大なネタふり?神のお告げ?

都市が疫病とか流行ってまして。悲惨な状態です。
そんな、虫の息の状態に対してどうすれば良いか?ってのをオイディプスの妻の弟が、神の声を聞きに、神殿に行きます。

アポロンって神様がいるようでして。

そこでのお告げが、前王を殺害した犯人を追放せよ!
ってもの。
で、犯人を探しているうちに、不穏な空気が流れていき…。
ってなります。

これ、トータルで読めば、何らかの拍子に事実を知った妻の弟が、王を追放するために謀ったんじゃね?って思いますね。
神託なんか、この時代の人も真剣に信じてなかった気もしますし…。
結果、得をしたのが妻の弟の一人勝ちですしね。

③あれ?オイディプス、単純に悲惨じゃ?

悲劇って言葉。
丸ごと当てはまります。
オイディプス。本当にいいやつで、親身になって民の事を考えています。
民が窮状を訴える前に、すでに神殿へ使いを送っていましたしね。

神託に従って、真摯に犯人を探してますし。

協力者が必要となって、都市1番の賢者を呼びます。
礼を尽くして。
ところが、賢者に訳のわからない嫌疑をかけられます。
そこで初めて取り乱して、色々酷い言葉を撒き散らしますが、それはやむなしですね。

だって、どーしようもなく身に覚えがないんですから。
冤罪ですよ。

で、真相が判明した瞬間、自らの目を潰し、追放してくれって妻?母?の弟に頼むんですよね。
なんか、潔すぎます。

逆に周りの人間たちはどうだろう?って思っちゃいますね。
オイディプスの母であり、妻。
彼女はオイディプスが息子であることを勘づいていたんでしょうかね?
わざわざ自害を選んでるところを見ても、途中で気づいていたんですかね??

何も知らなかったオイディプス。

ただただかわいそうでした。

   〜〜まとめ、雑記〜〜

僕がオイディプスって名詞との最初の出会いが、そのフロイトが触れていた、人は誰でも父親殺しを目論んでいて、母親と性的な何かを望んでるってゆーよーな文章でして。

極端なこと書いてるなぁって思ったもんでした。
その対象になってるオイディプス。
どんな破天荒で荒んでるキャラなんだろう?
とはずっと思ってました。

ただ、そんな荒んでるってわかってる(わかってなかったんですが)作品をわざわざ読むのもな…。って感じで。
読んでみたら全く印象が違いました。

ってか、逆にフロイト凄いな?
このただの悲劇をそういう対象といいますか、病気?の名前にしてしまうって。
なんてゆーか、オイディプスに名誉毀損で訴えられたら負けそうですよね。フロイト。
少なくとも僕はその印象のせいで、この作品を読む機会が遅れたんですから。

…。ま、勝手な印象を持って勝手に読まなかったのは僕ですし、オイディプスの悲劇くらい、もっと早く知っとけよって話なんですが…。

では、また。

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