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30 過去を「巨視」して未来を考える 落合陽一 著 その1

久しぶりにこの系統です。

落合陽一。音波の研究で僕の中では有名な人です。
何かいろいろテレビとか、メディアに出だしてからは、なんとなく距離を置いてました。
あんまし、興味がが持てなかったのと、そもそもテレビがありませんので。

そのせいか、見かけることがめっきり少なくなりました。

今回、Kindle unlimitedを見ていたら、何冊か出てきたので、読んでみようと思ったのがきっかけです。
この著作は、テーマに沿って過去の案件を掘り出し、そこから翻って、現在はどうだ。どうしよう?って言う形式でお話が進みます。

例によってまだ読んでる途中ではあります。

   〜〜個人的な見どころ〜〜

 ①ニューエコロジー。

この作品は、まずコロナ禍と言うのが大前提であります。
コロナ禍で人々のいろんな生活などが変わっていて、それを乗り越えるためにどうするかっていうのがテーマだったりするようです。

第1章が、自然がテーマ。
内容としては、欲深い人間がいろいろ環境破壊しまして、未知のウィルスがでてきて、今回のコロナ禍を引き起こしたのでは?みたいなお話です。

今のところ、最初のコロナの起源は武漢の研究所でのウィルスが漏洩したのでは?っていうのが定説になっているのかなって思ってます。
マット・リドリーって作家がその説を激推ししてて、僕も彼の著書とか見てると、そんな気がしています。個人的な意見ですが。

その辺り、当時は推測にすぎない事で、今はそうだったり、そうでなかったりって事は多々ありますが、これは仕方ないですね。
やっぱりシンプルに今まで知らなかった知識を得ることができるっていうのは面白いです。この章に関してはこちらです。本文↓

「陸上の哺乳類の全体重を足した場合、じつに96パーセントが人間と家畜で、野生動物はわずか4パーセントしかいないことを示しています」

陸上に関してはなるほど、ほんとに凄いんだなと思いました。人間の影響力というか繁殖力。

過去についてはなんですが、ヨーロッパバイソンが消えたわけを探っています。

開墾→ペストへつながる。

て言ういつものアレですね。
まぁ、ヨーロッパにバイソンがいたことすら知らなかったので、これはこれでほうって思いました。


 ②ニューエコノミー 経済システム。

コロナ禍で経済が落ち込む中でどうしていくかって言う話のようです。
過去に関して言うと、第一次オイルショックの事について触れられています。
トイレットペーパーの買い占めとかあったわけですけども…。

コロナ禍でも、マスクはもちろん、いまだにトイレットペーパーの買い占めが話題になっていて、ああ…。ってなりますね。

で、もうひとつ、これが勉強になったんですが、
世界恐慌時のオーストリアのヴェルグルの街の地域通貨についての記事でした。

簡単に本文で説明すると↓
「私たちが普段使うお金は、貸したら利子がつくように増やすことが可能ですが、ヴェルグルで導入されたのは、時間とともに価値が少しずつ下がる〝老化するお金〟でした」
すぐに使わないと価値が下がる。ってシステム。
面白いのと同時に、やっぱり金を使うことが不景気脱出のコツなんだなと。実感しました。

 ③自粛、教育の半歩先。

今回のラストは自粛、教育。
モロにコロナ禍の時代のテーマではありますね。

過去のテーマはスペイン風邪です。
これも毎度お馴染みですね。
マスクはここから始まった的な。

で。あるニュースで、日本のマスク率の高さに海外がビビり、日本人は利他的だ〜、素晴らしい〜っていわれてるけど、それは違うんじゃ?って作者がバッサリ切っていたのは面白かったです。

利他ではなく、空気。
空気を読んでやってるだけで、なんなら利己的100%な行為だと。

うん。わかります。賛成ですって思いました。
あと、自粛でいえば、自粛警察って言葉が流行ったように、SNSがテーマになります。
そこで、語られたある人の言葉が面白いです。

以下、本文↓
「ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルは、まるで現在を予見したような言葉を残しました。「未来ではきっと、誰もが世界的な有名人になれるだろう。15分間ならね(In the future everyone will be world-famous for 15 minutes.)」というものです。
この後彼は、「誰もが15分以内に有名人になれる("In 15 minutes everybody will be famous.")」とも言っています」

なるほど。と。
今はかなり減りましたかね?
変な事して、炎上させて喜んでる輩。

あとは教育について。
過去の記事では、世界初の視聴覚教育に触れられたり、スプートニクショックの教育について触れられたりしてます。スプートニクに関しては、スパルタからゆとりへの変遷が書かれてます。

あと、教育について面白いのは、「自分の頭で考えるようにする教育!」
ってのは、「最近の若いものは…」と同じで、2000年前から言われてることなんだなってこと。

本文↓
「ソクラテスも2400年前に「教育とは、炎を燃え上がらせることであり、入れ物を満たすことではない」と訴えています。自分の頭で考える人を育てる教育の重要性は2400年間も言われつづけてきたのに、いまだ改善の余地があります」

自分の頭で考える!ってのが、いかに難しく、いかに人に伝わりにくいのかってのを象徴しているお話だなと思いました。

   〜〜まとめ、雑記〜〜

こういった本では、「これからどうすべきか?」ってのを主眼に置いていて、本書もそのようなメッセージがふんだんに織り込まれてますが…。

こういうのって、漠然としすぎて、「で?」「そんなんいわれても…」って感じになりますね。

自己啓発本をあまり読まない理由もそこらあたりに理由があります。
なので、これからどーすべきか?ってよりは、

今の現状、こうなってるんや?
こうだから、こうなってるのか。
ホントかな?
おもてたのと違うな?でもそうか。なるほど。

って学びをこのタイプの本では得るべきなのかなって思いました。
この作品では、やっぱり過去の案件、勉強になりますね。
知ってることも、知らないことも。
自分の中で知識が新たに整理整頓されて面白いです。
今回、一番面白く感じた点は、96対4の部分と、誰でも15分間なら有名になれるって言葉でした。

では、また。

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