短歌「春疾風ふいた」
こんにちは、秋月祐一です。
短歌誌「未来」6月号に発表した10首を公開します。
今月からはじまる新シリーズの初回でもあります。
ご覧いただければ幸いです。
春疾風ふいた 秋月祐一
避妊手術をした猫の腹なでてゐる子どものゐない五十男が
あまくちの牛骨ラーメン食べながら老後はないと仮定してみる
今度こそ失敗しないバツ2だし猫飼つてるしときめいてるし
意識無意識おどろくほどに伝はつて「だつて短歌はさういふものでせう」
するどすぎる質疑応答とびかつてまたとびかつた半年の日々
「そんな憎まれ叩けるのならだいぢやうぶ」春疾風ふく町から街へ
遺伝子に話題はおよぶ目の前でちやんと告白してゐないのに
結婚詐欺/愛人契約おたがひに疑念もちつつ惹かれあつてく
あまりにもツンが多くてやうやつと気づくあなたはツンデレである
待つといふことをおぼえた春であるメール・Skype・次に会へる日
(「未来」2018年6月号 掲載)
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