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【設備エンジニア募集】ゼロから作る!ロケットを地上から支援するエンジニアたち

こんにちは!インターステラテクノロジズ株式会社(以下、IST)の人事です。

現在ISTでは、開発部設備グループに所属するエンジニアを募集しています。
設備グループのミッションはロケットを地上から支援する設備を”ゼロ”から作り上げること。

ISTの設備グループとは、具体的にどのような仕事をしているのか。

今回は設備グループの仕事や求められるスキルなどを設備グループに所属するエンジニアの横山さんと二階堂さんのお二人にお話を伺いました。

横山 大智(よこやま だいち)
ISTの設備グループに所属。
1995年生まれ茨城県出身。大学では鳥人間サークルに所属し全体設計を担当。2017年、2021年に大会出場を果たし、エンジニアとしての一歩を踏み出す。就職後は高速道路の受配電設備の設計を担当。その後、もっと自分の裁量権をもって設計の仕事がしたいと思い、ISTに転職。現在はロケットエンジンの燃焼試験設備の機械、電気設計を担当。

二階堂 景(にかいどう けい)
1991年生まれ。福島県福島市出身。東京理科大学大学院理工学研究科機械工学専攻を修了。微細加工学研究室にてMEMS製造プロセスの研究に取り組む。
2016年に日揮株式会社(旧日揮プラントイノベーション)に入社し、配管設計エンジニアとして6年勤務。化学プラントやバイオマス発電所の国内建設プロジェクトにおいて配管設計や現場駐在を経験。2022年12月から助っ人エンジニア制度を利用してISTへ出向。設備グループに所属し、機械系設備エンジニアとしてロケットエンジン燃焼試験設備の基本設計から詳細設計、調達、施工管理まで幅広い業務に従事。


ロケット0段目を作る設備グループ

ー設備グループはISTでどのようなポジションですか?

横山「まず、ISTには現在、130名の社員がいますが、そのうち80%を開発部のエンジニアが占めています。”産業の総合格闘技”と言われるロケット開発では、コンポーネントや機能ごとにグループが分かれており、設備グループはその一つになります。また、大樹町本社・室蘭技術研究所・福島支社・東京支社と全国に4拠点ある中でも、設備グループは本社の北海道大樹町が拠点です」

―設備グループではどのようなことを担っていますか?

横山「設備グループのミッションは、ロケットを地上から支援する設備を”ゼロ”から作り上げることです。
設備グループでは、電気・ガス・水道といった一般インフラをはじめ、土木・建設、制御・ネットワーク、機械・電気、全体インテグレーションなどロケットの製造や試験、打上げに関わる様々な地上設備エンジニアリングを担当しています。その中でも特に、ロケットの機体を打ち上げる射場は、ロケット本体に1段目と2段目がある2段式ロケットになぞらえて、ロケットの0段目と呼ばれるほど大切な部分です。このロケットの0段目を作り上げるのも設備グループです。」

ー設備グループの仕事の流れとチーム体制について教えてください。

二階堂「設備グループの仕事は大きく分けて、FSとEPCの二つがあります。グループには合計8人所属しており、FSチームとEPCチームのそれぞれに分かれて仕事をしています」

FS(フィージビリティースタディー)はプロジェクトの最上流に位置する役務で、最初の要件検討や調査を行う役割を指す。
EPCは設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)の頭文字を取ってつくられた用語で、設備・プラント建設プロジェクトにおける役務範囲を指す。

ー具体的にはFSチームとEPCチームでどのような仕事を行っていますか?

横山「FSチームは、上流設計の立場にあり、概念検討や要件定義を行います。一方でEPCチームは上流設計から受けた要求をモノにしていく詳細設計の部分から実際に工事を経て試運転を行うまでを担当しています」

設計から施工まで!作り上げた設備を紹介

横山さんと二階堂さんの案内で、ロケットエンジン燃焼試験場内の地上設備の一部である貯槽、制御盤、燃焼試験棟を紹介します。

〈貯槽〉

二階堂「この貯槽には液化窒素とLNGが入っており、ロケットのエンジン試験を行う際に使用します。貯槽から実験場内に張り巡らされた配管を使ってエンジンへと燃料や酸化剤を供給し、燃焼試験を行っています。
設備グループでは、これら貯槽自体の設計・発注であったり、貯槽から使用箇所へ接続する配管レイアウト、貯槽や配管に設置しているバルブやセンサーの選定・調達などの仕事を行います。
液化窒素や液化酸素といったマイナス200℃近い極低温流体を扱うことや、寒冷地といった厳しい環境での使用を考慮しながら、設備の材質や構造を設計しています」

〈制御盤〉

横山「こちらの制御盤は、今回の試験で使用するさまざまなバルブや貯槽などの監視およびバルブの操作などを一括で管理しています。状態表示やバルブ操作などをタッチパネルで監視、操作できることも特徴でスマートな制御盤に仕上がりました」

横山「ISTの設備はロケット設備になるので、特殊な技術が使用されていると思われがちですが、実はよくあるプラントで使用されるような設備が導入されています。
上からブレーカー関係で電気を遮断するための設備、二段目がPLCです。日本のプラント設備だと、日本製のPLCが使われることが多いと思いますが、ISTでは、ドイツのシーメンス社のPLCを使っています。他にもパワーサプライやリレー、バリヤを経て、各バルブ、センサーに電源や情報が送られます。
多くのプラント設計者や制御盤設計者が見慣れた制御盤をISTでも採用しています」

〈燃焼試験棟〉

横山「最近、設備グループで新設した燃焼試験棟です。ここは、ロケットエンジンの燃焼実験を行うための試験棟です。この試験棟内では貯槽から送られてきた燃料を制御盤で制御してロケットエンジンに供給し、燃焼させることで推力や性能の試験を行います。また、燃焼試験棟内のロケットエンジンを取り付けるための架台の設計や調達も設備グループで行っています」

設備グループのやりがいと求められるスキル

ー設備グループの機械設備の仕事のやりがいについて教えてください。

二階堂「機械設備の仕事のやりがいは、幅広い裁量を持って仕事ができることだと思っています。わたしは基本設計・詳細設計から調達、施工管理そして試運転までと幅広い仕事を行っていますが、そのプロジェクトの計画から完成まですべてを見ることができる仕事は他にはなかなかありません。そのような環境で多くの壁にぶつかりながらもプロジェクトを完遂したとき、大きな達成感を味わえることにやりがいを感じています」

ー設備グループの電気設備の仕事のやりがいについて教えてください。

横山「わたしは今、試験設備の制御盤を担当しているのですが、その中で求められる要求が非常に高いということを非常にやりがいに感じています。ISTの試験設備は、3か月や半年に一度、大きく内容が変わるのが特徴です。そのため制御盤には、いろいろな試験に対応できる高い汎用力が求められます。限られた予算や限られた納期の中で制御盤を完成させていくところに非常にやりがいを感じています」

ー電気設備の任せたい仕事とその仕事に対して求めるスキルはなんですか?

横山「電気設備では、制御盤の設計から立ち上げまで一貫して担当していただきたいです。求めるスキルは三つあります。一つ目は、制御盤のハードの設計スキル。二つ目がソフト面の設計スキル。三つ目は、ユーザーの要求を正確に把握し、外注先などに的確に伝えるためのコミュニケーションスキル。この三つが必要なスキルです」

ー機械設備の任せたい仕事とその仕事に対して求めるスキルはなんですか?

二階堂「機械設備の中でも特に『プロセス設計』のポジションを募集しています。このポジションではロケットエンジンの試験設備や射場を建設するプロジェクトにおける概念設計や要件定義、基本設計といった上流の仕事を実施していただきます。必要なスキルとしては、化学工学の知識やプロセスエンジニアリングの経験となります。その他にも、他部門や他社とのコミュニケーションをとりながら仕事を進めていくことが多いので、建設する設備のユーザーの声を聞きながら要求を理解し、要件を正確に伝え計画を具現化するためのコミュニケーションのスキルが必須となります」

おわりに


ー最後に、こちらを読んでいただいている読者の皆様へ一言メッセージをお願いします。

横山「ISTで設備グループとして働かせていただいて、非常に楽しく毎日仕事ができていると思っています。もし、この記事をご覧いただいて少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ応募いただけると非常にうれしいです」

二階堂「宇宙・ロケット業界が急激に成長している中で、大きな変化を間近で感じながら働くということは今しかできないと思っています。なので、少しでも興味のある人がいたらぜひ飛び込んでみることをおすすめします」

このインタビューを通して、ロケット業界の現場に携わりたい方、プラントエンジニアとして幅広く活躍したい方はぜひ下記の採用ページからご応募ください。

動画でも設備グループについて紹介しています。

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