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梵ファイア in 2024 1日目

ひとこと日記のノリで。

今年も短い夏休みが始まった。
13〜15日は出張となってしまったが、
10から12日、16から19日で休みをもぎ取った。

夏という季節は俺を駆り立ててくれる。
さんざめく蝉の鳴き声のせいか、それとも茹だる暑さのせいか。そんな原因を追求するのはやめて、ただ楽しもうと思う。

noteでは普段支離滅裂な怪文書ばかり書き殴っているのだが、今年から出来る限りこの盆休みの期間の記録をつけていこうと思う。

夏休みの宿題でひとこと日記があったことを思い出す。
毎日の出来事や天気を書くという宿題で、
よく溜めてしまって母に「先週って何してたっけ………?」と聞いて半泣きで宿題を進めていた。
当時はだるかった宿題だが、既にnoteの修羅と化した俺にはお茶の子さいさいである。
では、1日目の日記を書き記す。

1日目 「精巣上体炎」

1ヶ月ぐらい前から鼠蹊部が痛かった。
正確には"ハニーデルタ"だ。
下腹から"男の子ステッキ"までの三角地帯を指す。実にゲイ臭い例えだが、元ネタがあるので検索してみて欲しい。今回は分かりやすかったので引用させて頂く。

座っているとズキズキと痛む。
鼠蹊部で調べると「鼠蹊ヘルニア」や「虫垂炎」と謎ワードが出てくる。

謎の病に恐れ、一回仕事を休み消化器外科に行ったが少し虫垂が腫れてるだけで大きな病ではなかった。
消化器系に効くビオスリー錠を飲んでも、その鈍痛は治らない。更には狂った様に筋トレをしていたので、具体的に痛む箇所が分からなかった。

8月に入り、痛む箇所が明確になってきた。
丁寧な言葉で言うならば「精巣」だ。
俺から見て右のキンタマが痛い。痛みを例えるならばトンカチで軽く小突かれた感じだ。

さらにメンタル面に追撃を食らう。"たまたま"見かけたXのポストで、「右のキンタマが腫れて病院行ったら腫瘍でその日に右キンタマを取りました!」というタイムリーにも程がある投稿を目にした。それが頭によぎってしまい、妻にも「もし片玉無くなっても大丈夫ですか?」と震え声で聞いたら「別に片玉あってもなくても変わらないよ。」とあっけらかんに返された。片玉ロストマンが効くのは俺だけなのか。

盆休みの初日から病院に行くことになった。
近くの泌尿器科はどこも盆休みに突入していて、やむなく大森駅のとあるクリニックに行った。

院内はがらんどうで受付以外誰もいない。
待合室では高校球児達がバットで快音を鳴らしている。手短に尿検査を済ますと、診察室から雑な感じで呼ばれた。

「○○さーん!どうぞーー!」

ハリーポッターのマッドアイムーディの義眼無しバージョンみたいな医者だ。

「いや〜尿はキレイだね。うんうん。なあ、精子に血は混じってないよな?ガハハハ」いきなりマッドアイムーディは笑いながら聞いてくる。

「せ?精子には血は混じってないです。」と俺は質問に答えた。

「これはとりあえず超音波で見よう。ちょっと待っててな!!ガハハ」と闇祓いは言った。

なんかやばい医者に当たった気がするけど、
どこか医者らしくて頼もしさもある。超音波をするとマッドアイムーディの減らず口は止まることを知らない。

「いや〜ガッツリ脂肪肝だね!ガハハハ!!!!」
「お〜キレイな腎臓だな!最近は腐ってる腎臓しか見てねえからさ、久しぶりだわこんなキレイなの。ダハハハ」

「あっ、わかっちゃったかも。」
「ここ、押されると痛いか?」
マッドアイムーディは目をぎょろつかせながら金玉近くの一生自分で触らない部位を押してきた。

いだだだだだ!!痛いです痛いです!!」
久しぶりに激痛と呼べる痛みを感じた。痛みを感じているというのにマッドアイムーディは目をぎょろつかせながら地鳴りの様に笑っている。

「これ、精巣上体炎だわ。痛くしてごめんよ!!まあ起き上がってさ、待合室で待ってて。あっいいやこっちおいでよ。」

言われるがまま待合室ではなく看護師がいるバックヤードを抜けて診察室に戻る。院長だからってやりたい放題すぎるだろと思いつつ説明を受ける。

「これね、精巣のこの辺りが腫れてます。細菌に感染で炎症を起こしているから、抗生物質出しとくよ。2週間ぐらい出すか?」
「は、はいお願いします………。」

痛みの余韻を感じながら長めの処方箋を依頼する。

「ガハハハ、これで治らなかったら何のために触診したんだってなるもんな!!痛くしてごめんよ本当に。お大事に!!!!」

あっという間に診察が終わり、処方箋を貰って病院を出た。

薬は割と効いている気がする。
ありがとうマッドアイムーディ。
金玉押す必要はないよな。

番外編 夏の過ち

病の原因が分かり、ひとしきり昼寝した後奥さんの帰省の見送りで東京駅に来た。

奥さんが新幹線に乗り、俺が窓越しにちょけていると中国人の女性の方が声をかけてきた。

「あの、これどっち乗ったらいい?」

差し出してきたのは仙台行きの切符。
あまりに急いでいる様子だったので、「こっちです!!」と新函館北斗行きのはやぶさを案内した。

中国人の方は急いではやぶさに乗って間に合った。そしてすぐ新幹線は発車した。

しかしはやぶさと対面のホームには、
仙台行きのなすのがちょうど来ていた。

多分、俺は間違った新幹線に乗せてしまった。
まあ東北新幹線でも仙台は止まるが、もし指定席を買っていたとしたら居た堪れない。

盆休み初日にして大罪を犯してしまった。
何はともあれ、have a nice trip.

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