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夏野さん、結局「QR決済」って定着するんですか?

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[質問]
 とても便利なSuicaはようやくiPhoneに搭載されましたが今、現状どんどん盛り上がっているのはPaypay、LINE payに代表されるようなQRコードの読み取り形式となっています。
 スマホの種類を問わないとはいえ、いちいちスマホの認証を解いてアプリを立ち上げてと手間をかけるのは非常に面倒に感じます。
 ただFeliCaにも新しい風が入ったと思うのはメルペイでiDが使用されたこと。
 ここからFeliCaを利用するサービスが増えていくのか気になりますがどうなっていくと予想されますでしょうか。

[夏野の答え]
 QRコード決済が盛り上がっているのは、多大なコストをかけたマーケティングの成果であり、実利用が増えているとは感じません。
 実際、PayPayもLINE Payもメルペイも「先行投資」という名のもとに大幅な赤字を出しています。いちいちスマホのアプリを立ち上げて支払うというのは、それ相応のメリットやインセンティブをユーザーに与えなければ成立せず、ビジネスモデルとして破綻しています。

「消費者のビッグデータを集める」というようなことも言われていますが、残念ながら、すべての経済活動を1種類のペイメントで行うわけもなく、少額課金の世界の行動を分析して、価値のある属性データになるとは思えません。
 それならば、むしろクレカのほうが嗜好の反映されやすい高額決済データがあるのでデータとして価値があるように思えます。
 ということで、QRコード決済は一時の徒花として散っていく運命にあるのではないかと思います。具体的には、ポイントに吸収されていくと思います。

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