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語源アレコレ

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英語の語源が大好きで、アレコレ妄想が止まらなくなった想い出たちが詰まっています。 一杯の珈琲や紅茶を傍に置いて…… こんな単語も、あんな単語も、そんなところで繋がっているんだな、… もっと読む
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【索引】 記事タイトル順:すべて

夏野真碧が書いた記事を<タイトル順>に並べました。(トライアル中) *太字=英語(の語源)に関係あるもの *過去の誤設定でマガジンからしか見えなくなったものも、ここに記載しています 1-9「1マイル」 何歩で歩けますか? ア行アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ… 家 「いつかはクラウン」だった。 イデア 異本 岩に染み入る蝉の声にはイロイロある… 引用は<公式>に似ている… 英語が苦手なヒトは、英単語の<公式>を… 英語は<動詞>が鍵になる、という気づき。 英単語

ドイツ語の形容詞と副詞と英語とラテンとゲルマンと

Twitterで興味深いやり取りをしたので、こちらにもコピー。 先日Twitterで以下を呟きました。 これに対して夏野さんから とのお返事をいただきました。 夏野さんは語源大好きな方です。 これに対する私のこたえ 1 2 これを受けて(ウケてはいない)夏野さん 最後に私のまとめ しかし、何らかの規則性が分かったとしても、実際に話している段階で「これはラテン語由来だから weiseを付けようとかゲルマン系だからとか考えていられませんね。 ひたすら覚え

英単語 <アタマ × カラダ × シッポ> 一覧表

英語の勉強に困っていませんか? アルファベットの羅列に見える、ムズカシイ英単語。 じつはカンタンな<公式>でできています。 これがわかると、英単語の意味がメチャクチャわかりやすくなります。 便利な<一覧表>にしましたので、ぜひご活用ください。 <一覧表>① アタマ = 主要接頭辞 30  英単語のアタマは、まずこの 30 種類をゆる〜く押さえておくと便利です。  あわてて覚える必要は無し! そのうち慣れます。 PDF版はコチラ(↓) ② カラダ = 主要語根 3

日本語起源の英単語

<日本語起源の英単語>を集めてみました。(というか、集めています。) ひと目ではわからないものや、発音が意外すぎて会話でキャッチしにくいものも。 A – EF – JKM – RST – Z番外編まさかの外来語日本語起源だと思ってうっかり調べたら、まさかの外来語でした。 *随時更新(最終更新:2023/07/02(日) 10:30 PM)久々にこぢんまりと更新。 ①「ankimo, enokidake, kabocha, kabuki, kakemono, kakiemo

「候補者 = Candidate」なのだろうか。

天気がいいので散歩をしていると、衆議院選挙の看板が立っていました。 選挙のたびに思うのは…… ということ。 <日本語>と<英語>のイメージ差が大きなものの代表格なんです。 「候補者」という文字をみると、「あー、立候補した人なんだな」と思います。 もう少しちゃんと漢字を分解してみると、 つまり、なんとなく(議会などの)椅子取りゲームのイメージがあります。 これは、約二百年ほど前、明治あたりに英語の candidate の訳語としてつくられたようです。もちろん、英語も意

『テレワーク』は英語なの?

テレワーク。英語のように見えますが、じつはあまり見かけません。 英語では remote work とか working from home という表現の方が多く、teleworking という言葉を見かける機会はさほど多くはありません。 日本語では、おそらくこの teleworking の -ing が省略されて<テレワーク>と呼ばれるようになったのでしょう。 tele- という綴りは、身近な英単語にもよく登場しますね。 どれもれっきとした英単語なのですが、じつはギリ

『ダブル・ミーニング』の謎。

翻訳本を読んでいると、時どき「おや?」と思う文章に出会うことがある。 それはかなり奇妙な現象で、うまくコトバにはできないのだけれど「これ、本当に原文はこんなこと言っているのかな?」なんて心がザワザワする。そして原文を求めてインターネットを旅したり、原書(あるいは英語版)を手に入れたりする。 それは、たとえばこんな何の変哲もなさそうな文章に出会った時だったりする。 パウロ・コエーリョ著『アルケミスト』の一節。スペインの少年がエジプトのピラミッドへと旅する物語。タイトルが『

『はじめに言葉ありき』 の謎。

遠い記憶をたどれば、小学校のころ、古来から伝わる言霊の大切さを教えてくれていることわざなのだと習った気がする。 わたしが無学なだけだったのか、それともそう誤解している日本人の方がいまだに多いのかはわからない。わたしはずいぶんのちに、これが『聖書』からの引用であることを学んだ。 それから数十年後。たまたま手にした本の中に、こんな言葉を見つけた。 稲盛和夫さんの『活きる力』。この頃はビジネス書や自己啓発の本を読みあさっていて、その中の一冊だったと思うのだけれど、このたった1

理解はすべて<翻訳>である、ということ。

安西洋之さんの、『「あらゆる概念は誤解を必ず伴う」ーこの認識がどれだけ共有されているか?』という記事を、楽しく拝読しました。 ここで安西さんが述べられていることは、たとえばかつて鈴木孝夫さんが『ことばと文化』(岩波新書)の中で と書かれていたことや、外山滋比古さんが『異本論』(ちくま文庫)の中で と書かれていたことによく似ていると思います。 ところが、日本ではこの部分について、公教育でも私教育でも、あまりきちんと教えられていないような気がしています。大人が重要視してい

英語は<動詞>が鍵になる、という気づき。

安西洋之さんの昨日の記事を、またまたワクワクしながら拝読しました。 大きく首肯しながら、思わず唸ってしまいました。 そうだ、そこが謎なんだよなあ、と。(笑) それから、もうひとつ……。 <動詞>というキーワードに、「確か Oxford English Dictionary では、英単語の半分は名詞で、4分の1が形容詞で、7分の1が動詞だったはず……」と考えたあと、しばらくして「あっ!」となりました。 (参考:https://www.lexico.com/explore

『パーパス』と『ミッション』は、<目線>が違う。

会社の経営理念といえば、かつては<ミッション>や<ビジョン>といった言葉が当たり前に使われていました。ところが、最近では<パーパス>という言葉が好まれるようになっているのですね。 わたしがこの傾向に気づいたのは、昨年2月。土井英司さんの書評の中で引用されていた、こんな言葉でした。 これをみて、語源フェチの私が思ったのは、「ああ、この言葉の奥にひそむ微妙なニュアンスの違いは、日本語では伝わりにくいだろうな」ということ。 なぜ、海外では<ミッション>を<パーパス>に置きかえ

『プリンシプル』があって、『ルール』ができる。

安西さんの新しい記事、たいへん興味深く拝読しました。 きっかけは、日経新聞のコメンテーター・中山淳史さんのコチラの記事でしたね。 誤解の無いように申し上げておきますと、じつはわたしは中山さんの記事の長年の大ファンです。日経新聞の切り抜きも、中山さんのものがとても多いです。(15年も自動車業界でバイヤーをやっておりましたので、特に! 笑) さて、今回の記事を読んで率直に感じたことは…… ということです。 これは白洲次郎さんが1969年に発表された、あるエッセイの言葉で

『ビジョン』とは何か。

ビジョン、ミッション、パーパス、バリュー、そしてカルチャー。 最近はやりの経営用語は、カタカナ語が多くて、違いが分かりにくい! でもじつは、語源を<切り口>にして考えると、イメージがわかりやすいのです。 こちらの記事では、<パーパス>と<ミッション>の違いについて解説しました。 この問いに対して、パーパスは<自分視点>、ミッションは<神視点>で捉えるのが大きな違いです。 今回は<ビジョン>について、翻訳語では伝わりにくい英語の語感を含めて解説します。 『ビジョン』と