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フリーランスも心理的安全性がほしい
「心理的安全性」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
「心理的安全性(psychological safety)」とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のことです。
組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義しています。メンバー同士の関係性で「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」ことが重要なポイントです。
昨今Googleでも「心理的安全性」には強く注目されており、心理的安全性が高いチームは生産性が高くなると言われている。
Google のリサーチチームが発見した、チームの効果性が高いチームに固有の 5 つの力学のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性です。リサーチ結果によると、心理的安全性の高いチームのメンバーは、Google からの離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイデアをうまく利用することができ、収益性が高く、「効果的に働く」とマネージャーから評価される機会が 2 倍多い、という特徴がありました。(Google re:Work - ガイド: 「効果的なチームとは何か」を知る)
フリーランスになって、組織に「所属」することがなくなった。基本的にはすべてのお仕事は、「業務委託」という形で契約をして動くことになる。
この業務委託で契約している私たちをどういう扱いをするか、会社によって大きく違う。チームの一員と思ってくれるところもあれば、ただの外注先とドライなところもある。そのため、私たちフリーランスは自分で心理的安全性を保っていかなければならない。
今日は「フリーランスの心理的安全性の保ち方」について深掘りしてみたい。
心理的安全性が保たれていた環境
学生時代のアルバイトから振り返ってみると、スターバックス、コールドストーン、WeWork、ここは言わずもがなめちゃめちゃ心理的安全性が保たれていた。
スターバックスでは、「まず相手の発言を認めよう/受け入れよう」と教えられたし、コールドストーンでは "Make People Happy"というミッションのもと、みんなで「今日も最高だね〜」なんて言い合っていた。WeWorkでは、とにかく仏のように優しい上司の元、何をやっても褒めてもらっていた。
リクルートキャリアでは、怒られたり詰められたりするけど、常に愛があった。「お前はどうしたい?じゃあやってみろ。」と、なんだかんだ言って私の考えや行動が全て受け入れられているなと感じていた。
現在お仕事させてもらっているSHEは、業務委託で完全リモートのお仕事だが、めちゃめちゃ安心できる環境だ。slackで何を言っても、みんなめっちゃスタンプ反応してくれるし、返信くれるときも1センテンスに3個くらい絵文字をつけてくれる。
逆にそれがない環境とは
世の中には本当にいろんなタイプの人がいて、いろんなコミュニケーションの取り方をする人がいる。
ある人にとっては「普通」であることが、私にとっては「普通でない」ことが往々にしてある。そして、その「普通」を盾に振りかざされる言動が、ときに人に激しいダメージを与える。
そのような言動がある環境こそ「心理的安全性」を保つことができないのではないだろうか。「普通」は人によって違う。誰かの「普通」が振りかざされる環境で、その「普通」とずれた人たちは弱者になる。発言が怖くなる。だって、その世界で「普通でない」と認定されて、矯正されるのだから。自分が自分でいられなくなってしまう。
私は若かりし頃にそれによって一度心が死んでしまったことがある。
何をしても詰められる。詰められるのが怖いから、発言することに萎縮する。発言しないからまた詰められる。次の1歩をどう踏み出したらいいのかわからなくなる。自分はダメな人間なんだと思ってしまう。
そんな環境、心理的安全性なんてゼロだ。
しかし、私にとって「心理的安全性が保たれない環境」であっても、その環境で生きている人たちがいて、その環境を作っている人たちがいるということは事実である。つまり、きっと、彼らはその環境で「心理的安全性」が保たれているのである。
だから、彼らにはその環境で私が「心理的安全性を保つことができない」なんて想像もつかないだろう。彼らは彼らの「普通」の中で生きているので、そんな人たちに私の気持ちや感情を訴えたところで、「こいつはダメ人間だ」というレッテルを貼られるだけである。
そんな環境においては、わざわざ自分のことを理解してもらう労力を使うのはもったいないと思う。そんな労力、他の仕事に使った方がよっぽどましだ。
自分で環境を選択していく
最近似たような環境に出会い、心の危険を察知した。
私がこの状態に陥ると、メンタルブロックにより何も行動が起こせず、何もしなくても涙が出てくるし、耳が聞こえずらくなる。(私が少しADHD気質があることも関係あるかもしれない)
過去の経験もあったので、「あ、このままじゃあかん。全部ダメになる。」と思い、その環境から離れることにした。(ご迷惑をおかけした皆様本当にごめんなさい)
心理的安全性が保たれていないと、安心して発言できないので、発言するまでに時間を要し、あらゆる業務に時間がかかってしまう。
これは業務委託で仕事をしているフリーランスには致命的だ。そんな日常のコミュニケーションだけで時間を使っていたら、他の仕事が回らなくなってしまう。
フリーランスは、仕事を受ける企業が、自分にとって「心理的安全性」を保つことができる企業かをきちんと見極めることが大事だと思う。
選択する時の確認ポイント
冒頭でも書いたが、業務委託をどういう立場として捉えるかは企業によって違う。
「チームの仲間として一緒に仕事をする」「割り切って業務だけを渡す」など、いろいろな関わり方があるので、自身はどういうスタンスで仕事をしたいのか、まずは最初に考えた方がいい。
その上で、一緒に仕事をする企業が自分のスタンスとマッチするかを必ず確認することが必要だ。そのポイントを列挙する。
・コミュニケーションの頻度 / 温度感
・言葉の使い方
・チームの構成と構成員同士の関わり方
・自分の置かれる立場に対する捉え方
コミュニケーションはまじで大事だ。それぞれ会話ができる人、できない人が必ずいると思う。自分が得意な仕事だったとしても、会話ができない人と仕事をすることはえげつない負担がかかる。
自身がストレスなく働く環境を選ぶようにしよう。
「心理的安全性」を作れる人たち
これは私のまだまだ少ない経験の中での話だが、下記のような人たちは、みんなが安心できる環境を作ることができる人たちだ。
・ダイバーシティについて考えている
・日常会話でも「ありがとう」とちゃんと言える
・失敗を認めることができる
・自分の非を素直に謝ることができる
・人を褒めることができる
このような人たちはとても尊敬できるし、私もそうありたいと常に思う。外資の会社は、人種や性別など多種多様な人材が揃っているため、ナチュラルにこれができる人たちが集まっている気がする。
多様性を素直に受け入れることができる環境は、あらゆる意見が飛び交い、PDCAを回す速さが圧倒的に早い。
褒められて嬉しくない人はいないし、褒められたらもっと頑張ろうと思うので、生産性が上がることは間違いない。
逆に注意するべきだなと思っている人たちはこういう人たちだ。
・「こうあるべきだ」という思想が強い
・ルールや決まりを守ることを大切とする
・自己中心的、自分の利益を守ることが1番
・かまってちゃん
経営者がビジネスを営む上で、思想やビジョン、こだわりは大事だと思う。もちろんあってよい。ただ、自分と合うかどうかは別問題だ。
大好きな人たちと仕事しよう
せっかくフリーランスなんだから、自分が好きな人と好きな仕事をやっていこうではないか。
私が尊敬している人は、いつも私に勇気を与える言葉をくれる。「この人が成功するために頑張ろう」と思う。
頭がいいとか、仕事ができるとか、どこの会社出身だとか、知識や経験があるとか、そんなことはあまり大切ではない。
みんながついてきたくなるような人格かどうかが1番大切だなと思う。
1人じゃ何もできないし、仲間やチームがあってこそ大きな夢を叶えられるのだから。
私も将来は、周りの人達に「最高だね!」「ありがとう!」「だいすき!」と伝えて、勇気をばらまけるおばちゃんになりたい。
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