風と北海道
台風のせいだろう、風がとても強い。
顔に絡みつく髪がうっとおしくて、首を振って髪を払った。そしえそのまま空を仰いだ。
飛行機が、見たことないくらい低い位置を飛んでいる。
少しでも低いところを飛んだほうが風が弱いんだろうな。地上から見てわかるくらい揺れているのだから、搭乗しているひとはどれだけ怖いだろう。
雲の動きが、とても早い。
小さいころ、雲が動くのを見つけたときはとても驚いた。世紀の大発見だと思った。それを一緒に遊んでいた近所のお姉ちゃんに言ったら、当たり前だよと笑われて、またびっくりした。
考えてみれば、それがわたしの一番古い記憶かもしれないなあ。
家に帰ったら、宅急便の不在連絡票が届いていた。彼のお父さんからの荷物だ。
同棲しているわけでもないのに、わたしの家に送ってくれたのは、彼がそう頼んだから。
彼の地元、北海道のおいしいものがたくさん入っているから、わたしと一緒に食べたいんだそうだ。
気持ちは嬉しいけど、ちょっと緊張するなあ。受け取りは、明日の午前中の予定だ。
今年は災害が多いけれど、穏やかな日が1日でも多くありますように。
明日はタピオカ飲みに行くよん。
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ