起業を決意してから1年経って思うこと
こんにちは。ホテル旅館や温浴施設が手軽に魅力を発信できるデザインツール「pressly(プレスリー)」の開発をしている株式会社プレスリーの代表、渕上菜摘(ふちがみなつみ)です。
前回投稿の11月26日からもう4ヶ月以上が経過しまして、現在株式会社プレスリーは2期目へと突入いたしました。
わたし個人としては、「起業」を決意してから4月で1年が経過する、振り返るにはちょうどいいタイミングだったりします。
本日は「起業を決意してから1年経って思うこと」をまとめてみようと思います。
会社に所属しないと自ら意識しなければ振り返る機会がなくなってしまうものですね。毎日業務内容(結果)をスケジュールに落とし込み、毎月月末処理の際に、1ヶ月の期間の間での仕事のアウトプットはどうだったか今でも必ず振り返りをしています。
(これはリクルート時代、営業部でも群を抜いてクライアント数を多く抱えていた状況で目標を達成するために癖づけていたことなのですが、今でもパフォーマンス高く働くために重要なルーティンです)
ただその振り返りはあくまで直近1ヶ月での振り返りなので、改めて時間をとってこの1年間を振り返ってみます。
せっかくなので、それをnoteに残してみようかと、、、また1年後この記事を読み返すことで何か気づきになったりするのかなと思っています。
振り返りその① 気がつけば働く人数が変わった
「歳を重ねれば重ねるほど1年は早いよ」と昔からいろいろな先輩の口から聞いていましたが本当に1年ってあっという間。昨年3月から始まったVC大久保さんとの週1回の壁打ちが、今では2ヶ月程度に1回の相談になり、明確にいつまでに何をするのか、次のタームはどこなのか、それまでの目標は何かが言語化されている状況になりました。
その目標に合わせて共にサービスを作り上げてくれるメンバーも、いまでは大久保さんに加えて、常勤デザイナー3名、外注開発メンバー4人とチーム戦になりました。
1人ではなかなかコントロールしにくいモチベーションも、今まではクライアントから言葉が主だったが、いろいろな要素が加わりとにかく楽しい、やることがつきない毎日を過ごしています。
そして、進めれば進めるほど自分の経験不足を感じる中、各部門のプロフェッショナルを頼り、意見をもらい意思決定を進めることでスムーズに計画は進められています。
そして、新たな「システム開発」という分野への挑戦で今までの生活では入ってこなかった知識が少しずつですが身についているようにも感じます。何歳になっても勉強は楽しい、しかもそれがすぐに必要な知識として活きている。座学とは違ういい環境で学ぶことができていると強く思います。
(今やりたいことに対して時間が足りないという理由で、今年の冬の大学院受験を見送りましたが、自分のためになるインプットをしたいという目的は、今の環境でも挑戦できていると認識しています)
振り返りその② お金を生まない1年は恐怖
本当にお金って大事。新卒から前職退職まで営業職に就き、とにかく目標数字を達成することで「売上」と触れ合っていたのですが、これからサービスを開発していく=販売する商品がないという状況は、耐え難い大きな不安との戦いでした。
ただ、その状況でもしっかりとサービスそのものの練り上げに時間を割くことができています。私が本当に恵まれているのは、VCに出資いただいて潤沢なキャッシュがあるということ。
初めての分野への挑戦で計画通りにはいきませんが、それでも確実に事業を進めるという選択肢を選び続けているのは間違いなくこの環境のおかげです。
サービス開発の外注先が決まったのも、当初の計画から5ヶ月遅れ、開発のスタートにも限られた資金の中で無駄な工数を生まないよう、プロトタイピングや機能の再検討を重ねて、慎重に確実に重ねてようやく今年3月より実際の画面構築がスタートしました。
昨年4月にはワイヤーができていましたが、なんと今年3月にまた4回目の作り直しをしているほど、大きな資金を消化する開発開始までに何度も試行錯誤を重ねられている状況です。
この状況、自己資金だけだったら、もうすでに会社をたたんでいます・・・
ただ、出資いただいた資金のうえにあぐらをかいているわけではありません。サービスからお金を生むことはまだできませんが、今できるのは①「かかる費用を最小限にすること」②「補助金を活用して資金を集めること」です。
①については言わずもがなですね。
②「補助金」と聞くと「「「大変」」」というキーワードが重くのしかかってきますが、結論として事業への自信と磨き上げにつながりとてもいい経験になったと感じています。
困った時に相談できる方にも補助金をきっかけに出会うことができ、補助金申請を通してこの1年間非常にいい経験を積めたと感じています。
申請した補助金の内容については次の投稿でまとめたいと思います。
出資いただいた資金があっても、補助金を活用していても、それでも今の状況は恐怖ですが・・・
今に時間を使うことで、よりいいサービスが質高く仕上がってくると確信しているので、この状況でしっかりと前進していきます。
振り返りその③ システム開発は未知の世界
昨年4月順調にやりたいこと、作りたいものが見えてきた頃・・・
「ワイヤーはできた、いい感じ!さぁ誰に作ってもらおう?」
まずはお知り合いの会社を紹介してもらい、作ったワイヤーを提示して見積りのための面談を実施→1週間後に出てきた見積もりは500万円越え
・・・「こんなかかると会社運営していけないよ」
この予算が妥当なのか、見積もりに含まれるものだけでサービスとして提供できる状況なのか、なにもかもわからない。
あれ、もっとスムーズに行くと思ってたのに、、、と最初にぶちあたった壁はここでした。
わからないなら知らなくてはいけないと、VC大久保さんのお知り合いのエンジニアの方数名と面談をしてもらい、「システムの開発を外注する」のではなく、「システムの開発へ向けてのサポートもしてもらう」会社を紹介してもらい出会ったのが今のパートナーさんです。
ようやくスタートラインに立てたのが昨年9月(なんと最初の見積もり手配から5ヶ月経過後・・・)
スタートして改めて感じたのは、
社内にシステムの有識者がいないとそもそもシステム開発は不可能だ
→見積もりに必要なシステムの構築環境を検討したり(この選択によってそもそも開発できない会社などもある)、見積もりに記載のある工数が妥当なのかを確認する、、、書ききれないほどの見積もりする上で必要な検討事項が溢れ出していました。
運良く今のパートナーさんに出会い、手取り足取りサポートいただいているからこそ今の状況があるわけで、当たり前ではないと強く感じています。
根性だけではどうにもならない、かかる費用が今まで経験してきた単価とは違う
→1つの手順を間違えると、それに伴い発生した工数でリアルな金額が請求される。資金が一瞬でなくなるリスクをはらむプロジェクトを進めているという緊張感が常に伴います。社内エンジニアでの開発ではないプレスリーにとって、会社を畳まなくてはいけない状況になることもあり得ると考えています。
何度振り返ってもいまのパートナーさんに出会えなければ、きっと残り少ない資金を眺めながら途方に暮れていたと思います。1年前に戻れるとして、この状況を知っていたらサービス開発をしたいと言うだろうか、、、「知らないから飛び込める世界もある」それが今思うことです。
いま私は手取り足取りお教えいただいている恵まれた環境に感謝しながら、紹介してもらった文献を繰り返し読み、会話に出てきた用語を調べてfigmaにまとめて自分の勉強ノートを作成→同じくシステムの知識がないデザイナーメンバーと共有して全体の目線を底上げを実施しています。
時間はかかりますが、せっかくの経験を知識と併せて蓄積できるよう続けていき、1年後の自分が少しでもエンジニアさんと同じ目線で会話ができるようになっていればと、期待しています。
最後に、、、 これからのプレスリーについて
いよいよ3月より開始したシステムの構築によりデモ画面が出来始め、社内での入力チェックや動作チェックを実施している状況です。
(まず搭載するのはイベントカレンダー作成機能となります!)
もう少しで長らくお待たせしているテスト施設での運用を開始予定となります!お楽しみに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?