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なつめ的医療情報の歩き方①

「がんサバイバー」のなつめです。

数エントリ目にしてわざわざこう記すのは、インターネットに溢れる医療情報について、ちょっとわたしの個人的な流れを書きとめておきたくなったからだ。
これは告知前から告知後にかけて、わたし自身がどのように情報を手に入れたかの記録。

求め、調べる その前に

ブログの隆盛、その後に続くSNSの発展の中で、闘病記は手軽に読めるものとなった。
特に、著名人による闘病ブログはたくさんのアクセスを集めている。

どんな病院で、どの医師に出会い、どのような治療をしたか。
──時に、そんな、非常に個人的な情報さえもわかってしまう。そんな闘病ブログは、病気になった時に触れるもののひとつになっているかと思う。
調べてそこにたどり着き、読む。
でも、それは、ファーストタッチとして適切なものだろうか。

既にSNSで複数の医師が言及されているが、「要精検」というサバイバー候補者になってはじめに考えたこと。

まず、ガイドラインを読む。

ガイドラインとは何か。

わたしは告知前、おそらくがんは確定であろうとふんで、既にガイドラインを通読していた。
ガイドラインとは、その病気を治療する上でエビデンスがある「標準治療」をまとめたもの。

◇エビデンスとは、簡単に言うと病気や症状に対して効果があることの証拠。研究や臨床の結実で、広くたくさんの方々のデータから「これは効く」とされたもの。
◇標準治療とは、その証拠から導き出された「現段階で医学的に一番効果が高いとされる治療法」のこと。

それらがぎゅっと詰まったものが、最新版のガイドラインなのだ。

最初に一番確実な最新の知識を入れておく

つまり、あやふやであったり悪意を含むような情報がやってくる前に、基礎となる土台を作り上げてしまう。
わたしは医学書や薬学書が元々好きだ。しかし、どんなに基礎知識があろうが、意識を高くもっていようが、不安から騙されてしまう人はいる。

万が一にもそうならないためのファーストタッチとして選んだのが、ガイドラインだった。


ガイドラインは常に治療と一致するか

「治療がガイドラインとちょっと合わない」というケースもあるかも知れない。勿論、それも想定しておく。
でも、わたしの「生きたデータ」を持っているのは、主治医だけ。
既往歴、現在の体の調子、血算に血圧心電図、画像に検体、様々なデータが主治医のもとにある。

もし微妙に一致しないのならば、それはデータに基づく医学的な根拠があるのかも知れない。

そう考えて、消えない疑問は質問というかたちにすること。自分は幾ら調べようがプロではないことを、ちゃんと肝に銘じておくこと。
必要なのは、誰が一番自分をみてくださっているのか、という事実をしっかり掴んで離さないこと。
セカンドオピニオンをするならば、ガイドラインに沿った診療をする病院を選ぶこと。

ここまで考えることが、わたしの第一段階だった。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」