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揺れて、跳ねる、流れる。

久々に良さそうなイヤフォンを買った。

普段はほぼオープンでしか音を聴かない。
それは極力耳を守るためでもあるし、オープンで聴くことに耐えられるように設計された音を堪能するためでもある。または、環境音の豊かな交わりを試すためでもあり。
不協和音になってしまうとちょっとつらいけれどね。

でもまあ、何年か振りに気が変わって、少し良さそうなイヤフォン。

イヤフォンで聴くと、イヤフォンだからこその発見が待っていたりする。
そうしたところに気を向けようという気分になったのは、良い音楽に出会ったのは勿論のこと、気紛れでもあり気晴らしでもあり。

緻密に仕掛けられたギミック、それと呼応するリリック、揺蕩うような音色のロマンティック、重ねたコーラスのマジック、跳ねるドラムスティック、そういうものをより味わいたい。
繰り返す日々の中、そういう様々な欲求を駆り立てる音楽に出会う。そんなタイミングでいつも、新調しているような気がする。

しっかりと密閉型ヘッドフォンで聴いてもいいのだけれどね。
そうではなく、イヤフォン。
周りの空気を吸い込み、震わせながら聴くその感じがいい。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」