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DESIGN/JAZZ

 ゴールデンウイークも折り返して真夏日。
 日本の商業デザイナーの先駆けである杉浦非水の企画展を見るために、群馬県立近代美術館へ。
 この美術館は建物自体が磯崎新設計の素晴らしい作品。

美術館外観の一部。

 三越のポスターやカルピスのグラフィックデザインで知られる非水の企画展は、日本画からはじまりアールヌーボーやセセッションからの影響、図案家としての出発、アールデコへと、その変遷を丁寧になぞり辿る。特にアルフォンス・マリア・ミュシャからの影響を強く感じる作品から、力強く近代的なデザイン、そしてまた日本画への回帰で幕を閉じた。
 写真や資料、書簡からプライベートな収集品まで⋯⋯と網羅的かつ充実した内容。「非水百花譜」の大正版・昭和版見比べなど、趣向も楽しい。
 生き生きとした、いまにも動き出しそうな鮮やかなスケッチに感嘆した。

 なお、企画展のチケット代900円でコレクション展示も見られるお得仕様。
 シャガールやローランサン、ピカソにルノワールにモネ、はたまた草間彌生に李禹煥と、こちらもバラエティに富み充実した内容を存分に楽しんだ。福田美蘭の作品はとても刺激的。
 特集はジョルジュ・ルオーの作品群。また「Plants 植物を描く」「鳥づくし」の両企画が展示されていた。
 

 美術館の鑑賞終わりで、同所敷地内で開催されたジャズフェス「森とJAZZ」へ。大規模に整備された都市公園の一角でのフリーライブ。幅広い年齢層が聴き入っていた。

よく晴れた空の下、木々に囲まれて聴くジャズ。
暑い中、なかなかの盛況ぶりだった。

 本格的ジャズからブルース、ボサノバ、弦楽デュオなど、蓋を開けてみればバラエティ豊かなラインナップ。
 ジャズのラスト2グループ、そして女性ボーカルとギターのボサノバデュオセットが大変良かった。「The Girl from Ipanema」「All Of Me」や「Autumn Leaves」など、好きな曲もたくさん。
 リズム隊が上手いバンドはやはりいいな。

ラムネがうれしい季節になった。

なつめ がんサバイバー。2018年に手術。 複数の病を持つ患者の家族でもあり いわば「兼業患者」