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ごきげんさんを永く

近しい人の老いに触れて、人の儚さを思い知る。やっておきたいことを忘れまいとして必死に何度も同じことを繰り返す病気の父と、あまりにも進行の早い父のバージョンアップに追いつけないでいる母と私と、ちぐはぐなやりとりではあっても学びの多いいとしい日々だ。

人生100年も続くのなら、できるだけ長い間生きている喜びを感じ続けていたい。

天気がいいだけで心がウキウキしたり、路地に猫を見つけただけで得した気分になったり、夜明けのベランダで上手に鳴けるようになったウグイスの声を聞いて季節を感じたり、そういうことを見つける余裕を持っていたい。

特別な趣味がなくても、飽きっぽくて続かなくても、その時の自分が心地よいと感じられるものに触れていられるよう、幸せかどうか自分への問いかけをやめないようにしよう。

腹を立てたり、焦ったり、嫉妬したり、後悔して自分を擦り減らすことが続くつきあいやモノ、コト、苦しい執着は手放せるものから手放してしまおう。

今と少し先の未来で、目に見える範囲の大切な人たちと自分と大切にしたいモノやコトがごきげんで一瞬一瞬を活きられるように、気づいたら永くごきげんさんが続いてきたと終わりの時に思えたら幸せだなぁ。

カネタタキの大合唱がキラキラ鳴り響いて、時折ひんやりと風が吹いて、窓辺が気持ちいい良い夜だなぁ。

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