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その後の下水道工事

先回は5月20日までの様子をお知らせしました。ボックスカルバートの天井部分に土が運び込まれ、ローラーで慣らして車の出入りができる状況になりました。しかしいつまたどうなるか予測がつかないので、車は入れなかったのですが、やっぱりというか、意外に早く工事は進行して、その1週間後にコンクリート舗装が始まったのです。

コンクリート舗装は片側ずつ行われたのですが、これは生活道路のため住民の不便を考えて、ということではないように思います。この道路は、西に1キロほど緩くカーブしてもっと広い道路に合流していて、東へは5、600メートルほどでその同じ道路に繋がる、う回路なんです。全面通行止めにしても特別に問題はないように思われます。しかしなぜ手間のかかる片側工事をしたのかというのが、ようやくわかりました。

この路面にはセンターラインをピークにして、両側に少し傾斜がかかっているのです。ジョイントを埋め込んでいる理由もそのせいでしょう。カンボジアでは、雨期も後半に入るとすさまじい雨が毎日のように降ります。路面に水がたまらないように傾斜がかけてあるのです。日本だと、ごくフツーの生活道路であるならば、路面はフラットか、少なくとも目で見てわかるような傾斜はかかっていないと思います。なるほどなぁとガテンがいきました。もっとも、以上はあくまで私シロウト考えですから、違っているかもしれません。

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28日。コンクリートを流し込む土台の部分が次々と設置されてゆきました。働いている人は、女性が4割くらいでしょうか?重労働ではありますが、みんなおしゃべりしながらけっこう楽しそうです。

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29日。再び中国製「東方」と韓国製「現代」の登場です。

この日は久しぶりの青空が広がりました。青い空に真っ赤なアームが力強く輝きます。

コンクリートを落ち着かせるために、こんな機械で慣らしてゆきます。

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あとは人力です。この日は体感温度で40℃。私は木陰に陣取って撮っているのですが、10分くらいたつと吸う息が肺を焼きそうな感じになってきて、これはヤバいと部屋に戻って扇風機にあたり、しばらく息を整えてから出直しです。それでも彼らはこの労働。長い習慣だから、日本人とは身体の造りが違うとは思いますが、とにかく焼けたトタン屋根ならぬ、コンクリの上の労働で、しかも日当1000円にも満たないようです。(技術職の人はもう少し高いと思います。)

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その後にこんな機械で表面をきれいにしてゆきます。この機械はどうやら日本製のようです。Japan Standard と書いてありました。

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その後にコテを使って再度慣らしてゆきます。ほんとうに丁寧な仕事をしているなと思いました。

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最近のコンクリートというのは、ほんとうに早く乾くんですね。昔はけっこう時間がかかって、その間に足跡付けちゃう人とか、犬とか猫とかいたもんですが。この人は路面に線を引いていたのですが、これはいったい何のためなんでしょう?

この先に、恐らく両側にU字溝が埋め込まれるのでしょう。工期は半年と聞いていたけれど、やはりそれくらいはかかりそうです。

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これが今日の写真です。シェムリアップの中心部の方に向かっていますが、この出口のところで大きく掘り返しているので、車はまだしばらくは通れません。

1月に引っ越した時はドブ川と赤土の道路だったのが、こんなに立派な道路になりました。雨期を迎えればドブの氾濫を恐れ、どろどろの赤土と苦闘しなければならない住民たちにとっては、まるで違う世界にやってきたほどの僥倖だと思います。

私もおかげさまで、大好きな工事現場を堪能することができました。暑さにはつくづくまいったけれど、明日からは6月、暑さのピークも越えて、いくらか過ごしやすくなることを期待しつつ、今夜もトッケイの声を聴きながら、みなさんおやすみなさい。


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