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NFT×ジュエリーブランドXE:KFH《ゼクー》立ち上げの思い

今回、株式会社HASUNAの新しいジュエリーブランドとして、XE:KFH《ゼクー》を立ち上げました。その経緯と思いをこちらのnoteに書きます。

XE:KFHオフィシャルウェブサイト↓

XE:KFHプレスリリース↓

読むのが大変…という方はVoicyで読み上げていますので、こちらでぜひ↓

NFTに興味を持ったきっかけ

私がNFTに興味を持って売買し始めたのは2021年の秋冬の頃、今から1年ちょっと前のことです。その頃ファッション業界のニュースで、ルイ・ヴィトン、ドルチェ&ガッバーナやGUCCIなどの大手ハイブランドが続々とNFTに進出する動きが出てきていました。

はじめは「へえー」と眺めているだけだったのですが、私の長年の友人でありエイズ孤児支援NGO・PLAS代表の門田瑠衣子ちゃんが自分でNFTのコレクションCrypto Beautifulを立ち上げていたのを見て、私もやってみたい!と思い、瑠衣子ちゃんに話を聞きつつNFTの大手取引所であるOpenseaを触りはじめました。

瑠衣子ちゃんのCrypto BeautifulのNFTはもちろんのこと、お気に入りのクリエイターさんを見つけて買ってみたり、自分が作ったNFTを販売してみたりする中で、お気に入りの絵を所有すること以上に、クリエイターさんをサポートできたり、サポーターの方々との関係性が新たに生まれることがとても面白くて、すっかりこの世界の虜になってしまいました。

また、洋服や靴をNFTで購入することによって所有欲が満たされるのであれば、洋服の大量生産・大量廃棄問題にも貢献できるのかもしれないという仮説がファッション業界で生まれているのも、サステナビリティの観点から非常に興味深いものでした。

宝石やジュエリーがNFTになったら価値はどうなる?

その傍らで、宝石やジュエリーがNFTになったらその価値はどうなるのか?という問いも私の中でフツフツと湧いてきました。

日本のNFTジェネラティブコレクションにCrypto Ninja Partners(CNP)という人気コレクションがあります。私も一時期オロチという蛇のキャラクターのNFTを持っていたのですが、このオロチには、身体がルビーやサファイア、ダイヤモンドになった個体がいて、それを見た時に「宝石がNFTになったらやはり価値が上がるのかな?」という問いが出てきたんですね。

歴史上、装身具や宝石が存在しなかった文明はない。Web3.0時代にその価値はどうなるのか?

私自身、HASUNAというジュエリーブランドを15年近く経営してきているのですが、ジュエリーと人間の関係はとても深く尊いものだと思っています。

数万年前の遺跡からも人骨と共に装身具は発掘されますし、日本でも邪馬台国の時代には、神様と交信するときに勾玉や石を身につけていたり。先史以前から人類と共に存在し、文明が興ってからは尚更、装身具がない時代は存在しないと言って良いほどなんですよね。

そして現代のWeb3.0の世界は、メタバース空間をはじめ新しい世界での文明を切り拓いているものであると思うのですが、果たしてこのWeb3.0の文明の中でジュエリーや宝石の姿はどのようなものになるのか?不在になるのか、それともまた新しい価値が生まれるのか?リアルな世界で希少価値の高いダイヤモンドやルビーは、NFTになっても価値が高くなったりするのか?

こうした問いが次から次へと生まれてきて、まだ誰も見たことのない世界に向き合いたいと思ったんですね。それならば自分でジュエリーブランドを作る中で向き合っていけたら楽しいんじゃないか、と考えて、居ても立ってもいられなくなりました。

XE:KFH《ゼクー》の立ち上げ

まずブランドを立ち上げるにあたって、Web3.0やNFT関連に知見が深く、ブランドやマーケティングに詳しい方に相談がしたいと思い、真っ先に相談したのが武井涼子さんでした。

武井涼子さんは、グロービス経営大学院でマーケティングを教えている方なのですが、マッキンゼーやウォルト・ディズニー・ジャパンでもマーケティングや事業開発をされてきている、いわばマーケティングのプロフェッショナル(しかもオペラ歌手としてもご活躍されている)。そしてNFTコレクションKawaii Meta Collageのファウンダーでもあるという、兎に角すごい人なんです。

涼子さんはこのようなキャリアがあるだけでなく、お人柄もチャーミングで素敵な方で、女性としてのライフスタイルもすごく尊敬しています。そんな涼子さんには以前からお家にお邪魔するなど(料理もめーっちゃくちゃ上手!!)仲良くしていただいていたというご縁もあり、早速zoomをさせてもらえることになり。

私のまだアイデア段階の混沌とした話を一瞬で理解してくださり(さすが)、早速NFTプロデューサーとして大変ご活躍されているHayattiさんを繋いでいただき、NFT×ジュエリーのプロジェクトを進める話が進んでいきました。

HayattiさんはNFT界隈の方はご存知かと思うのですが、edo2022Love Addicted Girl (LAG)などの大人気NFTプロジェクトをプロデュースしまくっているこれまた実力派の方です。

デザイナーももえりさんとの出会い・NFTの制作スタート

NFTのコレクションを作るのであれば、デザイナーさんが必要だよねということで、Hayattiさんから「ジュエリー関連だったら適任者がいる」とご紹介いただいたのがTHE JEWELという3D NFTコレクションを作っているEri Momoedaさんでした。

Eri Momoedaさんともすぐにやり取りが始まり、コンセプトを共有し、お互いに地元(東海地方)が近かったり、ファイナルファンタジーが大好きというところでも意気投合してしまい、「ファイナルファンタジーっぽい感じでぇ〜」「洞窟の中でクリスタルを発見した!みたいな感じが欲しくってえ〜」とか、、、バーチャルの宝石といえば、ファイナルファンタジーのクリスタル一択でしょう(真顔)、的な私の脳内ファンタジーオタクゲーマーの話も120%即理解してくださり、マジでワクワクしかない!という感じでNFTの制作がスタートしました。

Eri Momoedaさんによる初期段階のサンプル。この時点で既にイメージ通りで感涙。
最終作品。NFTはこちらが3Dでぐるぐる回る仕様になっている。美しい!天才!

最終的なNFTは動画になっています。こちらのXE:KFHオフィシャルウェブサイトよりご確認いただけますので、ぜひご覧頂けますと幸いです。

ブランドコンセプト、ブランドブック構築

NFTの制作と同時に私の脳内にあるコンセプトをパワポにまとめ、ロゴデザインやブランドイメージを固めてゆきます。ブランドコンセプトやブランドカラー、ロゴイメージ、製品イメージ、想定ターゲットなどブランドづくりに必要な要素を一つのパワポにまとめていく、いわゆるブランドブックづくりは私が好きな仕事の一つです。

途中、ターゲットとなりそうな方々や、ストリート系ファッション、ジェンダーレスアクセサリーに詳しい方がたにインタビューを行い、都度軌道修正しつつブランドブックが完成しました(インタビューにご協力いただいた皆様、ありがとうございました!)。

ブランドネームXE:KFH《ゼクー》の由来

XE:KFHブランドロゴ。機械が勝手に創り出したような空気感を出したかった。

今回、ブランドネームはXE:KFH《ゼクー》としました。
HASUNAのほうのブランドネームが仏教由来(仏教の世界では蓮の花は浄化の象徴や清らかで美しい力の象徴とされているので、ハスの花からHASUNAという言葉を造った)であることから、今回のブランドも仏教由来のものがいいだろうと考えていたとき、般若心経のなかの「色即是空(しきそくぜくう)」という言葉が頭に浮かびました。

色即是空とは、仏教の根本原理でもある言葉で、「この世の中に存在する形あるすべてのものには実態がなく、常に移り変わっている」という意味があります。物質的な物事に執着するな、とか、世の中は儚いとか、そんな意味合いです。

これってNFTっぽいかも?なんとなくWeb3.0っぽいのでは?しかも響きもかっこいい。是空からゼクーって、良いのでは・・・と考えて、綴りも色んな綴りを書いて並べてみて、XE:KFH、というのが一番しっくりきました。

どこの国の言葉でもないけれど、なんとなく機械が勝手に作り出したような、Web3.0のメタバース空間に存在してそうな空気感にしました(ちなみにHASUNAもどこの国の言葉でもない雰囲気を目指して名前をつけました。こちらは色々な国の素材を集めてジュエリーを作っているので、一つの国の言葉や一つの言語にしたくなかったんですよね)。

ジュエリーの現物サンプル制作もスタート

HASUNA社内のチームにも随時共有。NFTとか訳わからんかも・・・と思いつつ社内会議で構想を話すと「ワクワクします!」「いいですね!!」というポジティブな声が出てきたのはとても嬉しかった。

ジュエリーのデザインチームにもXE:KFHのイメージを伝え、早速サンプルの制作に取り掛かってもらいました。ジュエリーブランドHASUNAのほうは女性もののジュエリー中心なのですが、周りの男性からメンズでも着けられるジュエリーやアクセサリーが欲しいというリクエストが以前からあり、今回は男女ともに着けられる、ジェンダーレスジュエリーブランドとしての位置付けに。

初期コレクションはバングルにしました。理由は42桁のコントラクトナンバー&シリアルナンバーを打ち込みたかったから。世界に一つだけというのを刻印で表現したかった。あと、これから先にコラボアイテムの企画も複数上がっていて、それはネックレスやリング、ピアスを作りたかったので、まずはバングルが適切かなと。

どうしても年内にプレスリリースを打ちたかったので、この超絶忙しい年末に無理を言って作ってもらいました。職人さんにも感謝しかありません><。

約3週間後、上がってきたサンプルは理想通りの出来、早速周りの男性陣を捕まえて腕にしてもらったらすごいかっこよくて最高!女性の細い腕にももちろんいい感じでハマる。ニットの上からつけられるのがかっこいい。自分も絶対欲しい。

ファーストサンプル。これも全くの理想形!
そうそう、こういうシンプルなのがいい。一つひとつ、手作業で刻印してくださいました。忙しい時期だというのに、感謝です。
ジェンダーレスなデザインで、性別に関係なく着用できます。
職人が細部までこだわって仕上げたつや消し加工のシルバーの土台に、NFT独自のコントラクトナンバーとシリアルナンバーを刻印。

日本初となるPBTチップ使用のNFTプロダクト

初回コレクションは国内ブランド初の取り組みとしてPhysical Backed Token (PBT)のNFT規格を取り入れる予定です。PBTはNFTを転送する際に商品に添付されたチップのスキャンが必要であり、物理アイテムとNFTが紐づいていることが証明できる、Scan-to-Ownを実現します。

PBTはNFTコレクションのAZUKIが採用したもので、パーカーなどのリアルなアイテムとNFTが連動している商品に添付されています。世界でもまだ実例が少ないため私自身もジュエリーに添付した際にどんな感じになるのか未知数ではあるのですが、デジタルアイテムとジュエリーによる、全く新しい所有体験を楽しんでいただけるのは面白いポイントかなと思います。

なにぶん初めての取り組みなのでドキドキしますが、うまくいくといいなあ。

楽しみで仕方ない、コラボレーションパートナー!

第1弾のバングルは年末12/30にオークションにて販売開始しますが、その後の展開も既に決まっています。

私が好きなNFTコレクションと、コラボレーションができたら素敵だなあと思い、お声がけさせていただきまして、以下の3コレクションから良いお返事をいただけました。どちらも超人気のNFTコレクションです。

Neo Tokyo Punks

私もアイコンにさせていただいているコレクション。コミュニティが強力!


DROP'S - META KAWAII

3Dクオリティが本当に高い。めためた可愛い!!

Kawaii Meta Collage - Opera Meets Metaverse supported by Mitsubishi Estate

ファンも多い、グラフィックデザイナーのKazushi FujiiさんのNFTコレクション

2023年前半にかけて、少しずつリリースしてゆく予定です。どんなジュエリーが生まれてくるか、とても楽しみです^^

更にこの後の展開も色々と考えていますが、随時アップデートしてゆきます。

オークションは12月30日21:00〜24時間!

オークションはOpenseaのサイトで開催。今回販売するのは3点のみ。全てに入札していただいてもOKですし、気に入ったもの一つだけ入札するのでも、もちろんOKです。最も高く入札された方にNFTが引き渡されます。

情報は随時、こちらのXE:KFHオフィシャルウェブサイトにて更新いたします。ぜひWETHを用意してオークションの開始をお待ちください^^

尚、ジュエリーは落札後に一つひとつ作らせていただくため、お引き渡しは約3ヶ月後の2023年3月を予定しています。郵送で引き渡しをさせていただくので、落札後は私白木のTwitter DMでやり取りさせてください。

では、みなさまのオークション参加をお待ちしています!



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