マネージャー時代、1on1で大事にしていたこと
ITベンチャー時代、マネージャーとしてチーム立上げをしました。私の入社当時、そのチームは兼任社員と学生インターンのみで、私は初の専任社員として入社。そこから、社員やアルバイト、インターンを採用して10名くらいのチームになりました。
経験も知識もバラバラのメンバーを束ねて目標達成していくために、各メンバーとの1on1の時間を大事にしていました。
1on1について「やり方がわからない」「どう進めたらいいのかわからない」というお悩みをよく聞くので、今日は、1on1をするときにどんなことを大事にしていたのかをまとめてみます。
定期的に時間確保、極力リスケしない
立上げ当初は、10名くらいのメンバーと毎月1回30分(四半期末は1回45分)、1on1をしていました。
10名と毎回ミーティングセットするだけでもひと仕事なので、定期的な予定としてカレンダーに入れて、よほどのことがない限り自分からはリスケしないようにしました。
「リスケをしない」ことは、「あなたとの1on1は重要な時間である」という意思表示になり、相手への敬意を示すことになります。
もちろん、メンバー側から顧客対応や休暇などの理由で、リスケ相談があった場合は快くOKしました。
「相手のための時間」と心得て、伝える
1on1が、マネージャーが業務進捗状況を確認するための場になってしまったり、ただの雑談の時間になってしまうと、忙しい中わざわざ2人で時間を確保する意味がありません。細かい業務の進捗確認や相談・アドバイスは、1on1の中でなくてもできます。
「これは、私が業務確認をしたり、私のしたい話をする場ではなく、あなたのための時間ですよ」ということを、特に初期の頃は丁寧に伝えました。
メンバーは、上司との面談というと萎縮したり、なかなか本音を話してくれなかったりすることも多いです。
なので、相手が安心して話せるように、「相手のための時間」であることを、強調しておくのがオススメです。
これは、マネージャーである自分自身に対するリマインダーでもあります。頭では「相手のための時間」とわかっていても、ついつい業務進捗確認したくなったり、自分が話し過ぎたりしがちなので、相手に伝えることで、自分にも改めて言い聞かせていました。
私の場合は、1on1の中で月次目標の進捗確認もしていましたが、単に目標達成した・できなかったではなく、数値の達成状況によって現在地を把握した上で、その人が次の目標を達成し、さらに成長していくために何が必要か?を一緒に考えたり、アドバイスしたりする時間として使いました。
また、ちょっと長い目でみたキャリアの希望も定期的に聞いていました。
もちろんすべての希望が叶えられるわけではないけれど、希望のキャリアにつながるような経験を現在の業務の中で積ませてあげるなど、可能な範囲で配慮をしました。
事前に自分でふり返りをしてもらう
私がいた会社では、営業支援ツールで目標達成状況やアクションの状況がしっかり可視化されていました。
初めの頃は、営業支援ツールの画面を1on1で一緒に見ながら、ふり返っていたのですが、事実の確認に時間がかかってしまい、より重要な、何がうまくいっていて、うまくいっていないことは何か?よりよくするために何ができそうか?ということの掘り下げが不十分になっていました。
そのため1on1前に、事前に目標達成状況とそれに対する自分なりのふり返りをGoogleフォームに記入してもらうことにしました。
そうすることで、一度自分で考えてから来てくれるので、1on1中もメンバーが受け身ではなく主体的に考えやすくなり、30分の対話の密度が高くなりました。
「何か困っていること、話しておきたいことはないか」を必ず聞く
1on1では月次目標の確認に加えて、「何か困っていること、話しておきたいことはないか」を必ず聞いていました。
もちろん困ったことがあれば、1on1を待たずにいつでも相談してほしいのですが、オフィスなどオープンスペースでは相談しにくいこと、メールやチャットでは伝えにくいこともあります。でも、わざわざミーティングをセットして相談するのはわりとハードルが高いし、忙しい日々の中で後回しになってしまいがち。
さらに、当時の私は保育園お迎えのため、いつもメンバーよりも先に帰宅してしまうため、業務が落ち着いた夕方にちょっと相談、なんてことも難しい状況でした。
そして今思うとダメダメなのですが、お迎えリミットがある中でタスクをこなすために忙しオーラが出てしまっていて、業務時間中は業務上必須な内容以外は私に話しかけにくい雰囲気もあったかもしれません。これは本当に大問題で、今なら、いかに普段から話しかけやすい雰囲気を創り出すかもっと工夫すると思いますが、あの頃は私なりに必死だったのです…
そんな中でも、最低限月に1回は困りごとをなんでもオープンに話せる場を確保するように意識していました。
困りごとを聞いたら、必ずアクションを取る
もう一つ大事にしていたことは、困りごとを聞いたら必ずアクションを取ることです。内容によっては、すぐに直接的な解決に至らないことや、私ひとりでは決められないこともあります。そんなときでも、関連部署と連携するなどして、アクションの内容と今後の方向性をシェアするようにしていました。
そうすることで、この人には話す意味がある、と思ってもらえるようになります。困りごとを共有しても「うんうん」頷くだけで何も変わらないとしたら、話しても意味のない人認定されてしまいます。
ランチ1on1も活用し、業務以外の話もする
会議室での1on1は時間も限られるし、業務以外の話をする余裕はあまりありませんでした。でも、私は一緒に働く人の人となりを知ることが好きだし、大事だと思っていたので、チーム立上げ期は月に1回、ランチ1on1をしていました。
ランチタイムなのであくまで任意ですが、仕事以外のその人の話を聞いて、何を大事にしている人なのか?どんなときに気分が上がるのか?などを知る機会にしていました。
いくら話しやすい雰囲気を演出しても、よほどの聞き上手でもない限り、会議室だと出てくる話題の幅が限られます。ランチを食べながらだと、お互いリラックスして話せるので、よりその人らしさが見えてきやすいと思います。
業務以外の話をするのは、今のご時世、ハードルが高いと感じるかもしれません。私の当時のチームメンバーは、わりとオープンに話してくれる人たちだったのでよかったのですが、もし業務外の話をするハードルが高ければ、今までやってきた仕事の中で一番楽しかったものは何か?とか、その仕事のどんなところが印象に残っているのか?ということを入り口にしてもいいかもしれません。
基本的に、人は自分の話を聞いてもらうのが大好きです。でも、普段の生活で、ちゃんと話を聞いてもらえる機会はとても少ないのです。だから、真摯に相手の話に耳を傾けてあげるだけで、きっとメンバーは喜んでくれます。
話を聞くときのコツ
話を聞くときに気をつけていたことを、いくつか書いてみます。
・話す割合は、自分2:相手8
それでもついつい話してしまうものです。2:8を意識してやっと4:6くらいに落ち着く感じです(笑)
・なるべく評価判断せず、相手の話をそのまま聞く
言うは易し、行うは難し…
・相手の発言をいきなり否定しない
No butではなく、Yes and
また、コーチングを学んだ中で日常で人の話を聞く時にも活かせそうだな、と思うのは、相手の話の内容そのもよりも、話している人の表情や声のトーンに注目することです。表情がイキイキしていたり、身振り手振りをしたり、言葉に力が入っているときは、その人にとって大事なことを話しているときです。そんなときに「この話をしているときは楽しそうですね」とか「これはあなたにとって大事なことなんですね」なんて伝えると、「ちゃんと聞いてくれた、わかってもらえた」と感じてくれるかもしれません。
以上、マネージャー時代に私が1on1で大事にしていたことをまとめてみました。
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私は、オンラインでライフ/ビジネスコーチとして活動しています。
個人として成果を出すことは慣れているが、更にリーダーとしてチームでより大きな成果を出したい
異動、転職などをして、新たな環境で自分らしくしっかり成果を出したい
複数の責任、多くのタスクに追われて「やるべき」ことで1日の時間が終わり、中長期的なビジョンが描けていない
自分の人生、このままでいいのかな?という漠然とした不安があるけど、具体的に他にやりたいことが見えているわけではなく、モヤモヤしている
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