普通って何

　「普通は深夜にご飯食べても会社には行けるんですよ」
ついさっき、ほんの1時間もしないくらい前に精神科医に言われた。このところ会社に行けていないし、家で親と関わりたくないがゆえに自室にこもっていた話をしたら返された言葉だ。ムカッとしてしまったが真意ではあるかもしれない。
　きっと世の中で普通に生きてる人は毎日起きて、朝ごはんを食べ、会社へ行き、仕事をし、昼ごはんを食べ、仕事を終えたら家に帰り、夜ごはんを食べてまた次の日を迎えるべく眠るのだろう。うん。それには異論がない。
けどね？それって普通なのかな？精神科医は「たとえ残業で帰りが遅くなったとしても」みたいなことも言ってた。極論感ある風に前置きとして言っていた気がする。
残業帰りが遅くなって深夜に夜ごはん！？私からしたらそれは普通じゃねえよ。異常事態だよ。何をさも当然みたく言っているんだこの人はと悲しくなってしまった。きっとあの精神科医の先生にとってはそれが当たり前で普通なのかもしれない。けど私はそんな当たり前は嫌だ。嫌すぎる。何が悲しくて残業して、深夜に家に帰ってきて、翌朝も普通に会社に行けるもんか。
悲しさと怒りと哀れみと…どんな感情なのか自分でも良くわからないけど泣きたくて泣き出しちゃった。先生の目の前で泣きながら「そうですね。私自身の問題ですね。」と言い放ってしまった。

人間そんな単純な生き方できるわけないよね。「普通」「当たり前」「常識的に」これらがやっぱり私は嫌いだ。所詮は誰かの価値観でしかないよ。押し付けんなよ。そう思いながら泣きながら帰路についている。