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妖怪譚

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妖怪が出てくる話です。
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 一反というと、およそ十メートルである。  これはかなりの長さだ。幅は九寸というから約三…

猫又

 凡太郎は、大店の丁稚である。なかなか手代にはなれないでいる。丁稚の次が手代で、そして番…

恥っかき

 いかなる理由で自分がその辺りの地面を掘り返してみようと思ったのか。楠木庸次郎は忘れてし…

牛鬼

「さよう、この村は稀にみる平和な里でございました」  甚内という老人は語り始めた。「あの…