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健康保険ってなぁに?

お給料から差し引かれるものとして社会保険料があり、
社会保険とはそもそも何か?を前回大まかにご紹介しました。

今回は、社会保険のうちの1つ、『健康保険』について詳しく解説していきます!


健康保険ってなぁに?

健康保険とは、ケガや病気になったとき、出産したとき、死亡したときなどに必要な給付(サービス)を受けられる社会保険の一つです。
これは日本のすべての国民が加入する義務がある、公的医療保険と言われるものです。

風邪を引いて病院に行ったときや薬局で薬をもらったとき、「健康保険証」を受付で提示した記憶はありませんか?
私達が病院で支払う病院代(医療費)は実は健康保険証を提示することで安くしてもらってます。
本来かかるお金のだいたい3割だけを支払えば、必要な診察や治療を受けることができるシステムになっているんです。
そして、私達が支払っていない残りの約7割分は、国や自治体が代わりに負担して病院に支払ってくれています。

病院代の総額のうち自分が支払う金額の割合のことを「自己負担割合(じこふたんわりあい)」といいます。
自己負担割合は年齢や収入など、それぞれの状況や事情によって少しずつ変わってきますが、基本的には以下の割合となっています。
(引用:ジョブメドレー「健康保険の基礎知識」https://job-medley.com/tips/detail/1195/)

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健康保険の種類

健康保険にはいくつか種類があります。
会社に勤めているか、どこの地域に住んでいるか、年齢はいくつか、などその人の所属や状況に応じて加入する保険は異なります。

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大きな分類でいうと、会社勤めの人は「健康保険」、自営業の人や働いていない人は「国民健康保険」に加入することになります。

大きな会社ではその会社独自の健康保険組合を作っているのでそちらに加入します。一方、会社独自の健康保険組合がない会社の従業員は、全国健康保険協会という協会に加入することになります。
健康保険組合も全国健康保険協会も、給付内容に大きな違いはありません。
加入などの手続きは、お勤めの会社で行います。
保険料は毎月のお給料から差し引かれ、会社がまとめて支払います。

自営業やフリーランスの人、学生以外の働いていない人などは国民健康保険(「国保」と略すことがあります)に加入します。
これはお住まいの地域の市役所・区役所・町役場などで、自分で手続きして加入する保険です。
医師や歯科医師、薬剤師など特定の職業の個人事業主や、その人のもとで働く従業員は国民健康保険組合という、その職業の人が集まった組合に加入することになります。
保険料は毎月、もしくは半年・1年単位で納付書が自宅に送られて来るので、銀行などに行って自分で支払います。
(国民健康保険組合の場合はお給料から天引きです)
加入は家族単位が原則で、旦那さんや奥さん・子供など、自分が養っている家族(「扶養(ふよう)家族」と言います)がいる場合は、その家族分の保険料も合わせて支払うことになります。

この他にも、公務員や私立学校の教職員が加入する共済組合(きょうさいくみあい)や、75歳以上の高齢者が加入できる後期高齢者医療保険(こうきこうれいしゃいりょうほけん)などがあります。


健保と国保の違いは?

会社員が加入する健康保険(「健保(けんぽ)」と略すことがあります)とそれ以外の人が加入する国保の違いはなんでしょうか?
保険料の支払い方の違いは前述の通りですが、それ以外にも給付(サービス)の対象となる人の範囲や内容に少しだけ違いがあります。

保険料の違い
健保の場合
:保険のサービスを受ける人=被保険者(ひほけんしゃ)が勤めている会社のお給料や賞与(ボーナス)から天引きされ、会社や雇い主が代わりに納めます。
また会社側は従業員の保険料の半分を負担する義務があります。
なので本来の保険料のうち半分だけを従業員側は負担することになります。
保険料は基本的に給料の額の10%程度となりますが、実際に自分が負担するのはその半分の5%程度。
大企業の運営する健康保険組合ではもう少し大きな割合分を負担してくれるところもあるそうです。
扶養する家族がいる場合でも、支払う保険料は被保険者の分のみです。

国保の場合
:毎年6月ごろに納付書が送られて来るので、それを使って各自で納付します。負担する金額は100%なので、健保より保険料は割高になることが多いです。
各地方自治体で少しずつ保険料の率が違い、都市部より地方のほうが保険料が高くなる傾向があるそうです。
保険の加入は扶養家族単位で、保険料も家族分それぞれかかったものをまとめて支払うことになります。

給付の違い
健保でも国保でも、病院での治療費の大半を国が負担してくれるなど、ほとんどの給付(サービス)内容は同じです。
ただし、治療費の負担(療養の給付)は法律で決められた給付なので必ず受けられますが、一部は任意給付のため加入先によって給付の有無が分かれます。

主なものは
・出産手当金…出産のために仕事を休んだときに、もらえるはずだった給与の一部を給付してもらえる
・傷病手当金:けがや病気の治療のために仕事を休んだときに、もらえるはずだった給与の一部が給付される

この2つは任意保険のため、健保や一部の国保しか給付はありません。
また給付金額や給付の期間も健保のほうが多いし期間も長いです。

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さらに、健保は被保険者の扶養する家族についても同じサービスを受けることができます。
たとえば子供の医療費も、親が加入する健康保険を使って、追加の保険料なしに同じ給付を受けることができます。

健保の任意継続制度
健保に加入していた人が会社を何らかの事情で退職した場合、基本的には国保に入り直すことになります。
しかし、最長2年間、健保に引き続き加入したままにすることもできます。
それが「任意継続制度(にんいけいぞくせいど)」です。
会社が負担してくれていた保険料分も自分で払うことになるので負担金額は増えますが、保険料の上限を低めに設定されているため家族が多い人や所得が多い人にとっては嬉しい制度となっています。


健康保険についてすこし詳しく解説していきました。
国民健康保険の違いについてざっくり理解できましたでしょうか?

次回は老後に備える年金保険について見ていこうと思います!


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