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落合氏を追う~嫌われた監督~

                    

                     三冠落合~広角打法~♪
            レフトへライトへホームラン~♪
   皆さんご存知落合さんの応援歌ですね。
今回は落合さんを追った
「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」という本についてまとめられたらなと思います。

1 この本を手に取ったいきさつ

   この本を読みたくなったきっかけ、それはネット記事で鈴木氏の記事をよく観ていて「面白いな」と思ったのがきっかけです。と同時に低迷が続くドラゴンズ再生を紐解くキーが落合監督の考えにあるんじゃないだろうか。そういう思いを胸に手に取りましたわけです。

2 この本ってどんな人に合ってる?

この本は当時記者であった鈴木忠平氏、そして選手、スカウトらの視点で12章で構成されています。ですからこの本、13人目線でのコメントが残されています。とにかく落合監督を多角的に見た本なんですよね。
   信念、執念、監督(上に立つ者)としての威厳…こういったものが書かれています。数年前(今も流行っているのかな?)「君たちはどう生きるか」という本が流行りましたがこの本はいわば「大人版」「オレ流」君たちはどう生きるかだと思ってます。

   「私はどうやって生きるべきなのだろう」
   「リーダーとはどうあるべきなんだろう」
   「自分を突き詰めるってなんだろう」

こういう疑念をもって生きている方、ドンピシャです。これらを一人の人生を元に考え直せるいいキッカケになると思います。なので野球の知識に疎いって人でも大丈夫です。ホンキでオススメ出来ます。

3 落合監督ってどんな人?から学んだ一つの結論

   少し前置きが長くなりましたね。いよいよ本題ですが、ネタバレし過ぎないようには心がけます。が、万一まっさらな状態で読みたい方はここは飛ばしても大丈夫です。

   さて、皆さんは落合監督にどのようなイメージをお持ちでしょうか。冷酷、無口、怖い…そんなイメージがありますか。それとも「いやそれはメディアが作り上げただけで本当は優しさいっぱいなんだよ」こんなイメージかもしれません。私は後者のイメージでしたし、本を読んでもそのイメージは変わりませんでした。が、前者のイメージが全くもって異なるかと言われますとそれも違います。この本を読んでいて節々に感じたのは

「勝ちのためには優しさはいらない、何故なら勝ちのために自分は監督に就任したのだから」

という強い思いです。そこから学んだ一つの結論、それは「ハングリー精神の必要性」でした。
私はここまで期待に応えるためストイックになれたことがあったのか…胸に手を当てて考えましたがありませんでした。そもそも期待されることが余り無い半生を送ってきました。
   じゃあなんで期待されて来なかったのか…この本を読んでそのことも分かりました。
ハングリー精神の不足…。これに尽きるのかなと。

   森野将彦氏の章の一説に
『「立浪さんは別格だから」と遠ざけていた。』
といったシーンがあります。この後監督はどうしたか、
『サードに入れ』
    つまり、その別格相手に宣戦布告せよといい放ったわけです。そこから有名な地獄のノック、そうあの意識を失ったあのノックへと続くわけです。今の時代
「考えられない、なんたる体罰だ」
という声はあがるでしょう。
「こんなもん美談にすんな」
こういう声も上がると思います。

   だからこそ私は声を大にして言いたいんです。「これは美談である」と。

   この後森野は
『プロとして本当の危機感を抱いていた。』
とあるようにこのノックに対しても食らいついていくわけですが、結果どうなりましたか?今シーズンから中日で日本人で20本ホームランを打てている生え抜きは森野まで遡らないといないわけです。(現状が厳しすぎるとは言えども)
   このハングリー精神が2017年まで現役をやれた、ホームラン20本に届いた何よりの秘訣、これに惚れずして何に惚れるかって話ですよ(笑)
   ここで
「どうせ立浪さんには勝てまい」
こう思っていたならばこのドラマもないわけです。倒れることがいいとは全く思いません。でもこのエピソードが森野の現役生活、コーチ(前回にも今回にも)の支えとなり、そしてこの話を聞いた我々の支えにもなっている、これだけで私はあのノックに大きな意味があったのではないかと考えます。ハングリーに意味があったのです。

   話を戻しますがハングリー精神の有り様、この一節から痛切に感じました。最近、私の周りで色んな不条理と戦うこととなり、

「もう戦わずやられた方、負けた方が楽なんじゃないか」
「俺が全部抱え込めば終いなんや」

と思うことがありました。でもここで諦めたら期待なんて持たれる人間にはなれんと。事なかれ主義でやってきたことも多い私ですが何とか踏みとどまりたい、そして誰かのため、自分の思い描く正義、責任のために立ち上がろうと強く思わせてくれました。今何とか戦えているのはこの本のおかげなんだと思います。これを乗り越えて期待を受けられる人間になった上でまたこの本を読もうと思います。

4 最後に
   皆さんは今自分を振り返ることがあるでしょうか。忙しすぎたり、最早自分が何なんだか訳が分からない、そんな人もいるでしょう。悩んだとき、一冊、いかがでしょうか。良ければスキとフォローをしていただけると幸いです。

P.S 私の住んでいる所は名古屋とは無縁なのですが、本屋のいいコーナーにおかれてました。世間的な注目も高いでしょうのでお買上げはお早めにすることをオススメします。

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