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◆花言葉を贈りたい
わたしは恋人が大好きだ。ついでに花を部屋に飾ることも好きなので、恋人に花を贈りたいと思う。ちなみに、記念日などではない。気まぐれだ。
いつもはお花屋さんで適当に、もとい、直感で選ぶのだが、今回は花言葉を調べてみようと思い立った。花を贈るだけでもよいが、何かメッセージを込められたら素敵ではないか!
今は、春。
「春 花言葉」で検索してみる。
アケビ 「才能」「唯一の恋」
おぉ〜、なにやら良さそうである。しかし、アケビの花はなかなか手に入らないだろう。もっと他に、こう、どんぴしゃりといった花はないだろうか。
しかし春にピークを迎える花は多く、五十音順で「ウ」までいったところでこのまま全部は調べきれないとようやく悟った。
調べ方を変えよう。春といえばチューリップではないか?
チューリップは……
!!?
なんと、チューリップは色ごとに細かく花言葉があてがわれていた。
全般 「思いやり」
赤 「愛の告白」
白 「失われた愛」
ピンク 「愛の芽生え」「誠実な愛」
黄 「望みのない恋」「名声」
紫 「不滅の愛」
赤やピンクあたりは良いが、白や黄なんかを贈ったら破局まっしぐらではないか!この愛、失われてなるものか。黄色が好きなわたし、あぶなかった。
さらには、日本の花言葉と西洋の花言葉は異なるようだ。以下は、西洋の花言葉を訳したものである。前述の日本のものと読み比べてもらいたい。
全般 「理想の恋人」「名声」
赤 「愛の告白」「真実の愛」「永遠の愛」
「ロマンチックな愛」「わたしを信じて」
白 「許しを請う」「純粋」
ピンク 「優しさ、思いやり」「愛着、愛情」「幸福」
黄 「望みのない恋」「報われぬ恋」
「明るさ」「日光」
紫 「王者の風、気高さ」
日本の花言葉を読んだときは、「赤、いいじゃないか!」と思ったが、西洋のものを読むと『わたしを信じて』……?とくに疑われているわけでもないので、やはりここはピンクが妥当か。
それにしても黄色の振り幅がすごい。『望み』がなくて『報われ』ないにも関わらず、『明る』い『日光』を表しているのか……?
いや待てよ、他のサイトでは別の表現になっているかもしれない、検索してみよう……。
こうして花言葉の沼に嵌ったわたしは、「とどのつまり気に入った花を贈れば良いのでは?」という単純明快かつ半ば捨て鉢な結論に至るまで、約1時間を要するのであった。
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