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◆ペットを飼うこと

恋人と暮らし始めてから、人生で初めてペットを飼い始めた。まだ小さな、子どものヘビだ。

名前は冬助という。

彼を飼うにあたって、ペットについて調べたり考えたりした。恋人とも意見を交わした。



動物は、基本的には人と共棲するものではない。(生物学的な「共生」ではなく、ここでは単に「いっしょに暮らすこと」というような意味で「共棲」としておく。)人が動物を飼うということは、とても不自然な状態だ。ヘビも本来なら生きてるネズミを捕まえて食べるはずが、冬助には解凍したマウスを与えている。

つまり、みんな、人間の都合で、人間と共棲するために生き方を変えてくれているのだ。だからせめて、可愛さや嬉しさや愛しさを享受する代わりに、大事にしなければいけない。


だがしかし難しいのは、自然の状態に近づけてやることが大事にすることではない。例えば、外で飼っている猫は自然の中を思いっきり走れるかもしれないが、病気のリスクが高まるし交通事故に遭う可能性もあり、ほとんど寿命を全うすることはできない。彼らの(ひいては人間の)ためを考えたとき、やはりペットとして飼うのであれば、きちんと家の中で飼うべきだ。

結局、ペットはペットとして、野生や自然とは区別してきちんと管理して飼われるべきであり、そしてそれに対する謙虚さを忘れてはならないのだろう。

こんな狭いところに囲ってごめんね、でも、いっしょに暮らしてくれてありがとう。

これくらいの謙虚さでいないと、「飼う」という行為の傲慢さと秤にかけたときに釣り合わないのではないか。いや、もしかすると、どれほど謙虚であっても、傲慢へ傾くかもしれない。

そう思いつつも、日々可愛さを享受させてもらっている。いつもありがとう。



気づけば、冬助を飼い始めてから早3か月が経とうとしている。

彼がすこしでも人生(蛇生?)を全うできるよう、これからも努力したい。

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