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自分と言葉と

就職活動を行っています。
就活エージェントさんを3人ほど利用しています。どのエージェントさんも私のことを考えてくれている。褒めてくれる。

私のいいところって言語化できない気がします。文章にしてしまうと陳腐になる。それは私の文章力と語彙力が無いからなのでしょうか。そもそも、私に関わらずどんな人でもそんな気がします。

私の恋人はとても素敵な人です。優しくて、でも少し意地悪で、笑わせてくれるし、私のおふざけを笑ってくれるし、付き合ってまだ8か月だけれど一日たりとも退屈だと感じた日はありません。私の感情を全部受け止めてくれます。幸せなことも、八つ当たりも、悲しいことも、全部ぜんぶ。
こうやって文章に書くと、どうも恋人が陳腐で平凡に見えるのです。唯一無二の恋人の性格や魅力を言葉に当てはめているからかと思います。
言葉は普遍的で一般的で、でも恋人は世界に一人だけで、その上恋人が私に見せる顔は本当に私にしか見ることができない表情だと思います。

就職活動では自己分析が必須となります。これは義務ではなくやらざるを得ない作業です。私は私にしかない魅力があると自負しています。友人や恋人、就活エージェントさんからの他己分析を聞いては自分でも知らなかった魅力を発見し、自己肯定感が上がります。

自分を文字に当てはめる作業。
私はこの作業が嫌いです。自分が陳腐になるから。自分が大衆に飲まれてしまう気がするから。
だから作家さんや小説家さんや詩人は称賛されるのだと思います。今までは言葉を用いて人の心を引き付ける力があるから人気を博しているのだと思いました。けれども今では、ある素敵な事象を言葉に当てはめても、その事象らしさが失われない、その事象と言葉が一対一で対応するから、その技術が賞賛されて人気を博しているのだと思います。

どうしたら自分の魅力が伝わる言葉が見つかるんだろう。
今日も言葉を紡いでは、それをほどいてまた紡ぐ。そして自分の平凡さに絶望する。私はこんなにもかわいくてかわいくて魅力的なのにな、言葉にしたとたんにどこにでもいる女子大学生になってしまいます。

連絡先:natsu.parumu@gmail.com

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