見て!聴いて!びじゅチューン!!第4回「魅惑のコーラス、ジョリーラジャーズ」
もしも、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」が、会社のお局様だったら・・・?
もしも、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」が、社員食堂のどんな料理にも牛乳を注ぐ女性だったら・・・?
もしも、スペインにあるサグラダファミリアが、編み物をしたら・・・?
そんな、有名な美術作品たちの「もしも」を歌とアニメで展開し、美術作品を分かりやすく紹介するテレビ番組、それが「びじゅチューン!」だ。
このマガジンでは、「びじゅチューン!」をこよなく愛する私、夏秋が、番組の魅力を7回に分けて語っていく。まだ「びじゅチューン!」を知らない方たちに、この番組をぜひ一度見てもらいたい!私と同じように「びじゅチューン!」が大好きな方たちに、もっと番組を好きになってもらいたい!そんな思いから書き始めたマガジンだ。
さて、第4回では、「びじゅチューン!」の音楽を存分に彩ってくれる、男声コーラスグループ「ジョリーラジャーズ」による華麗なコーラスの魅力について紹介していこうと思う。美しいハーモニー、かつユニークなコーラスは、「びじゅチューン!」の音楽をゴージャスにしてくれるのだ。
それでは、早速紹介していこう。
1. 男声コーラスグループ「ジョリーラジャーズ」
「びじゅチューン!」の番組内では、テーマとなる曲が2回流れる。1回目は井上涼によるオリジナルバージョンで、2回目は前にも述べた「ジョリーラジャーズ」によるコーラスを加えたコーラスバージョンである。井上涼の作る楽曲は、メロディー、ベース、ドラムと、シンプルな楽器構成となっている。もちろん、このままでも聴きやすくて素敵なのだが、「ジョリーラジャーズ」によるコーラスが入ると、低音の美しいハーモニーによって曲が一段と華やかに彩られるのである。
また、「びじゅチューン!」の音楽にはクラシック調な曲もあるが、ロック調、ポップス調、時にはムーディー音楽と、多様なジャンルで展開されている。このコーラスはどの曲にも加えられるのだが、どんな曲でもコーラスで彩ってしまうのが、ジョリーラジャーズの魅力の一つなのである。
2. 歌詞に表れる美術の知識
「びじゅチューン!」は、歌とアニメで美術作品を紹介する番組だが、その要素はコーラスの歌詞にも現れている。時には、モデルとなった美術作品の作者の名前がコーラスの歌詞に現れていたり、他にも美術作品の豆知識となる言葉も歌詞の中に織り込まれているのである。
その中でも、コーラスによる作者名の入れ方が特にスゴイと感じた作品が、「松林図」という美術作品をモデルにした、「松林ズ」という作品。作者の名前である「長谷川等伯」という言葉を、イントロのドラムに重ねるように、リズミカルに歌い上げているのだ。「びじゅチューン!」のコーラスは、井上涼によるオリジナル曲ができてからアレンジが行われるそうなのだが、曲中のリズムに作者名を乗せてしまうのは、まさにスゴ技である。
3. クスッと笑えるセリフや効果音
「びじゅチューン!」の曲の中には、コーラスの中で効果音やセリフがはさまれる曲がいくつかある。ユニークな世界を繰り広げる井上涼の音楽に合わせて、コーラスも遊び心のあるユニークなものとなっている。
例えば、最近放送された作品で、「鶴下ウェイ」という作品がある。モデルとなった作品は、「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」で、鶴と和歌がそれぞれ別々の車線を通っており、その2つの道が重なっていくというストーリーで展開されている。道の上を通り過ぎる鶴たちの鳴き声を、なんとコーラスで表現しており、クスっと笑える作品となっている。
さらに、第2回で紹介した「噴火する背中」という作品も、怒りの炎が燃える音や、ユニークなセリフがコーラスで表現されており、面白い作品となっている。
4. おわりに
さて、「見て!聴いて!びじゅチューン!!」第4回、楽しんでいただけただろうか。ジョリーラジャーズによるコーラスは、今や「びじゅチューン!」の音楽を作りあげるのに欠かせない存在となっており、より一層私たちを楽しませてくれる。さらに、ハーモニーの美しさ、表現の美しさは、時を重ねる毎に進化していく。彼らのこれからの活躍に、更なる期待が高まる。
次回は、井上涼による美術作品の解説パートについて紹介していく。楽しく美術を学べるコーナーとなっており、その魅力について迫っていきたい。
それでは、また次回!
(第5回は5月20日に公開予定です。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?