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見て!聴いて!びじゅチューン!!!第3回「井上涼さんの魅力〜アニメ編〜」

もしも、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」が、会社のお局様だったら・・・?

もしも、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」が、社員食堂のどんな料理にも牛乳を注ぐ女性だったら・・・?

もしも、スペインにあるサグラダファミリアが、編み物をしたら・・・?

そんな、有名な美術作品たちの「もしも」を歌とアニメで展開し、美術作品を分かりやすく紹介するテレビ番組、それが「びじゅチューン!」だ。

このマガジンでは、「びじゅチューン!」をこよなく愛する私、夏秋が、番組の魅力を7回に分けて語っていく。まだ「びじゅチューン!」を知らない方たちに、この番組をぜひ一度見てもらいたい!私と同じように「びじゅチューン!」が大好きな方たちに、もっと番組を好きになってもらいたい!そんな思いから書き始めたマガジンだ。

さて、前回に引き続き、第3回では井上涼さんの魅力に迫っていく。今回は、井上涼さんが独自のアニメで展開する美術作品の世界について紹介していこうと思う。

それでは、早速見ていこう。

1. ゆるふわな手書きのアニメーション

 井上涼さん(以下、敬称略)は、アニメーションの制作を、全て手書きで行っている。そのため、手書きならではの、少ない線で平面的なアニメーションが魅力となっている。井上涼は、少ない線で美術作品の特徴をしっかり捉えており、まさに美術作品が本当に動いているかのようなアニメーションが、人気を集めているのだ。

アニメーションにおいて特に私がスゴイと感じている作品が、菱川師宣が描いた「見返り美人図」をモデルとした、『見返りすぎてほぼドリル』という作品だ。タイトルの通り、見返り美人がチラチラと見返り続けるあまり、ドリルになって町の人々の役に立つというストーリーからなる作品だ。見返り美人が高速で回転するアニメーションが、スピード感があってスゴイ作品だなと、私は感じている。

2. こんなところに歌詞係

 井上涼の作品では、歌詞が表示されているのだが、その表示の仕方は独特で、右下で「歌詞係」と呼ばれるキャラクターがチラチラと動き、カンペのように歌詞を表示させているのだ。しかもその歌詞係は、モデルとなった美術作品にちなんだキャラクターとなっている。

 例えば、「モナ・リザ」をモデルとした作品『お局のモナ・リザさん』で歌詞係を担当しているのは、「モナ・リザ」の作者であるレオナルド・ダ・ヴィンチである。さらに、「ダンスⅡ」をモデルとした作品『ダンス寿司』で歌詞係を担当しているのは、「ダンスⅡ」の作者であるアンリ・マティスである。このように、モデルとなった作品にちなんだ歌詞係が、アニメーションの中に登場しているのである。


3. 毎月20日のヒミツ

 さて、このマガジンは毎月20日に更新しているが、この日付は「びじゅチューン!」の世界観とも関係しているのだ。その秘密が登場するのが、「その天女、柄マニアにつき」という作品。アニメでは、モデルとなった薬師寺の吉祥天女が、柄物の服が大好きで、周囲の人々にも柄物の服を勧めていく。そんな彼女を納得させるべく薬師寺の面々が考えたのが、「柄物デー」。毎月20日に、柄物を着るという日になっている。そのためこのマガジンも、それにちなんで毎月20日更新となっているのだ。


4. おわりに

さて、「見て!聴いて!びじゅチューン!!!」第3回、楽しんでいただけただろうか。井上涼がゆるふわなアニメーションで織りなす美術作品の世界は、多くの人々を魅了している。さらに、線が少ないため、真似して描きやすいのも、彼の絵の特徴である。そのため、アニメを見て、それを真似して描くというのも、番組の楽しみ方の一つとなっている。

 さて、次回は「びじゅチューン!」の音楽を引き立てるコーラスの魅力について語っていく。男声コーラスグループ「ジョリーラジャーズ」が奏でるハーモニーの魅力に迫っていくので、ぜひ楽しみにしていてほしい。

それでは、また次回!

(次回は4月20日に更新予定です)

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