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【春になったら】第9話:細かすぎるあらすじ&感想

春になったら
第9話 2024/3/11(月) 22:00~

今期のドラマの中で今のところ1番泣いているドラマ、「春になったら」。
第9話のレポートです。

※ネタバレがありますので気になる方はご注意ください。

目次


●「春になったら」第9話

9-1. 式の準備

7年3か月前の回想。学生時代の瞳、圭吾、美奈子が、写真部の活動でそれぞれ街中を巡りながら撮影し、集合して集まりお互いの写真を見せ合う3人。瞳は商店街の店の店員達の様子を撮影。
-圭吾「瞳は人物写真なんだ。」
-瞳「私はやっぱり人撮るのが好きだからね。」
-美奈子「でもそのおばあちゃんとかすごい自然。」
-圭吾「わかる。なんか瞳に心許してるの分かる。」

現在。披露宴の食事メニューの試食会場にやってきた瞳と一馬。
ナイフとフォークで慣れない様子で食事をする2人。
料理はとても美味しい。美味しいんだけどね…と微妙な表情の2人は、担当の黒沢にその違和感について相談をする。理想の結婚式実現のため、「この結婚式でお父様に一番伝えたいことは何ですか?」と2人に問いかける黒沢。

一方、雅彦は圭吾の勤めるひがし東京葬祭を訪ね、自分の葬儀について人生ノートを見せながら圭吾と打ち合わせを行っている。「楽しい葬式にしたい。パーティー形式になったらいい。頼むよ、司会、明るく。」と雅彦。
遺影については、ゲストが笑っちゃうような写真が良いと話す。
瞳と美奈子と集まった圭吾は、今日の葬儀に関する打ち合わせについて共有する。「私はもうお父さんの好きなようにやらせてあげたいの」と話す瞳。
遺影について「瞳が撮ってあげたら?」と提案する圭吾と賛成する美奈子。

学生時代の岸くんの衣装、時代感が出ていて笑ってしまいました。
こういう時代あったし、こういう学生いたよな~と、懐かしくて。
髪を染めたりオシャレをしたり、今は葬儀屋でスーツ姿が多い岸くんですが、やっぱり写真部に入るだけあってそういった美的感覚やこだわりは多いのですね。細かなキャラ設定が岸くんを立体的にイメージさせます。

この物語でずっと描かれている、対にあるもの。
結婚式と葬儀。
新しい命の誕生と命の終わり。
ついに進んでいく葬儀の準備と遺影の手配です。

試食会場での一馬と瞳の、カタカナが並ぶメニューがいまいちよくわかっていないのだけれどとりあえず美味しいね、という、ぎこちないあの感じが、とても可愛らしかったです。バリソワーズ(笑)


9-2. タイムカプセル

帰宅した瞳は、葬儀や遺影について雅彦と話す。遺影を撮ってあげると瞳が言うと、嬉しそうな様子の雅彦だが、笑うと咳込んでしまう。苦しそうにしながらも、「これ見て」と人生ノートを瞳に見せる雅彦。幼少期の思い出欄とやりたいことリストに書いたタイムカプセルについて話す雅彦。50年以上前、小学校の校庭に埋めたという。
-瞳「中には何入ってるの?」
-雅彦「全然覚えてないんだけど、なんかびっくりすようなもの入ってんじゃないのかな。ほら、びっくり箱みたいで面白いでしょ。残ってんだったら掘り出したいな。死ぬまでにさ、ちょっと見てみたいな。体力ないから無理か。」

別日、助産院で亜弥を診察する瞳。出産目前となり、サプライズで応援メッセージを渡す瞳たち助産院スタッフと夫の祐作。

もう残り少なくなってきたやりたいことリスト。
今回はタイムカプセルの回ですね。何が飛び出してくるのでしょうか。

ところで、冒頭からますます体調の悪そうな様子の雅彦。
疲れたように横になっていたり、咳込んだり、声が小さかったり。
そう、声。
これまでどんな時もとにかく声が大きかったお父さん。
あんなに声が大きかったお父さんの声が、どんどん小さく、か細くなっていく。
仕事も辞めて、体調も悪くなって、そうした声の変化で、弱っていく雅彦の様子をありありと伝える描写が見事です。
いつもそばに、家中に響いていたお父さんの大きな声が、だんだんと聞こえなくなっていくのは、寂しいものです。


9-3. 遺影と記念写真

別日。瞳の家に集まった圭吾と美奈子。背景や照明、カメラを用意して、スーツを着た雅彦の遺影を撮影する。
写真部の頃に戻ったように手慣れた様子で楽しそうに撮影をする3人。
ファインダーを覗き、「楽しく笑って!」とシャッターを切る瞳。
緊張しながらも、3人の様子に心がほぐれていき、笑顔で撮影に臨む雅彦。
一応普通のも撮ろうと、ポーズの指導のために雅彦のもとへ寄った瞳。
雅彦と瞳、2人の様子に、記念写真だとシャッターを切る圭吾。
無事に撮影を終え、機材を撤収する3人と、その様子を嬉しそうに見守る雅彦。圭吾と美奈子に、雅彦は心ばかりのお礼を渡す。

圭吾は仕事に戻ったため、瞳と美奈子は雅彦にもらったお礼でランチへ。
「遺影撮ってるのに全然悲壮感ないんだもん」と、楽しかったと笑う2人。
-美奈子「でも、寂しいね。大丈夫?瞳。」
-瞳「うん。大丈夫。2人がいてくれたから。…美奈子は?大丈夫?」
-美奈子「うん。大丈夫。」
-瞳「美奈子の大丈夫は大丈夫じゃない時があるからなあ。」
-美奈子「いやいやいや、それは瞳も一緒でしょ。最近ね、いろんな人に会ってるの。面白いよ。考え方も、価値観も、みんな違って。趣味も色々。岸君とはまた全然違って。新鮮。」

帰宅した瞳。今日撮影した写真を雅彦と一緒に振り返る。
-雅彦「瞳。いろいろありがとね。これでさ、心置きなく…お、まだまだやることあったな。」
-瞳「タイムカプセル。」
明日、雅彦の代わりに小学校を見に行くと話す瞳。

遺影の撮影。明るいピンク色の背景に、スーツで決めて笑顔の雅彦。
雅彦らしくて、とても良い写真が撮れました。
瞳と雅彦の2ショットをさりげなく撮ってあげる圭吾と美奈子の優しさもあり。
圭吾と美奈子、この2人がいてくれたから、遺影の撮影現場にも涙はなく、明るく柔らかく穏やかな雰囲気が漂っていました。

そんな圭吾、美奈子、瞳の、仲良さそうに協力しあってくれている様子を、本当に嬉しそうに眺めていた雅彦。
前みたいに大きな声は出ないけど、にこにこして、目尻を下げて、嬉しそうに眺めるその顔は、やっぱりどこまでもお父さんで。
なんだか泣けてきてしまいました。
自分がいなくなった後も、瞳のそばにはこの2人がいてくれる。
この2人がいれば、瞳は笑顔になれる。
そんな風に思っているようで。

自分がいなくなった後、瞳と一馬と龍之介がこの家に住んで、たまにマキや圭吾や美奈子が遊びに来て。瞳は笑顔で。
わいわいと賑わうその家の真ん中のリビングに、自分と佳乃が、きっといる。
そんな風に、自分がいなくなった後のことを想像出来ることが、今の雅彦にとっては希望なのだろうと思います。

瞳も、父親の葬儀の準備や遺影の撮影だなんて、悲しく苦しくないはずがなくて。
でももう、現実に目を背けている時間はない。
残された時間を、大切に、上手に、噛みしめながら、お父さんと過ごすために、出来ることを全部しよう。
そんな瞳の前を向いた覚悟が、最近は強く感じられます。

9-4. 結婚式まで

後日、雅彦の代わりにタイムカプセルを埋めたという小学校へ向かう瞳と一馬。ビデオ電話で雅彦と会話をしながら学校に向かい歩いていると、すれ違いざまの女子高生が一馬を見て、「あの人じゃない?!ドンマイドンマイの…」と笑う。一馬の知名度が上がっていることに興奮する瞳。

やっと小学校に到着したものの、学校は既に廃校となっており立入禁止に。
校庭側にまわると、タイムカプセルを埋めたという桜の木を発見。
一旦帰宅した2人。今日カズくんを知っている女子高生がいたと嬉しそうに話す瞳を横目に見て、ニヤっと笑う龍之介。
「面白いネタをやってたら自然と時代が追い付いてくるから」と言う瞳に対して、それは待ってられない、売れるためのビジョンはなんだと一馬にネタのダメ出しを始める雅彦。「ネタのことには口出さないで」と龍之介。

別日。家にやってきたマキに、人生ノートを見せる雅彦。ここに保険や相続のことが書いてあるから、もし結婚式に出られなかったら瞳に渡してくれと保管場所を伝える雅彦。
-マキ「ほんともう、覚悟出来てんだね、雅彦。」
-雅彦「うん。」
-マキ「すごいよあんた。私も泣いてる場合じゃないね。」
-雅彦「姉ちゃん泣いてくれてたんだ。」
-マキ「当たり前でしょ。自分の弟だよ。ここにあんたの遺言が書いてあるんだ。」
-雅彦「遺言…まあそんなとこかな。」
-マキ「わかった。受け止めた。でもさ、瞳の結婚式まで頑張りなさいよ。」
-雅彦「うん。頑張る。」
そう話していた矢先、雅彦が咳込み、そのまま倒れてしまう。

カズくんが少し有名になってきている!!!!!
龍之介のニヤっとした顔が気になりますね。

マキと雅彦、2人の会話。
保険のこととか、相続のこととか、そういうことを、瞳にではなくマキに伝えるのが、雅彦の父親らしさですよね。
自分の体調の変化から、もしかしたら瞳の結婚式にも参加出来ないかもしれないとどこかでは考えている雅彦。
自分のためにいろいろと準備してくれている瞳に、そんなもしもの話なんて、出来ない。
それに、さらに娘に、保険や相続のことを話すなんて、酷だ。
そんな父親らしい思いがあるように思いますし、きっと親代わりのように一緒に瞳の面倒も見てもらってきたマキに、実の姉であるマキに、大人同士での伝言はきちんと託す。
そんな雅彦の姿が、とてもお父さんです。

春までは。
結婚式までは。
年明けから、そんな風に思っていたひとつの目標が、もうすぐそこまで迫ってきている。
そんな、"もうすぐそこ"が、不確実で、無理かもしれなくて、遠く感じてしまう。
春。それでも春は、希望であってほしいです。

9-5. ここで死にたくない

慌てて病院に駆け付けた瞳。マキと一緒に阿波野から、癌が肺に転移していると説明を受ける。「じゃあ…相当苦しいですよね。」と瞳。
-瞳「あの…父は、もう…家には帰れないんでしょうか。」
-阿波野「もう少し様子を見させてください。椎名さんが最後はご自宅で過ごしたいって望んでらっしゃるのはわかってます。でも本当に今の状態で退院できるのかどうか、しばらく様子を見ないと。」

病室に戻った2人。目を覚ました雅彦は、朦朧としながら自分が病院にいることを知る。「帰る、帰る」と起き上がろうとする雅彦を制する2人。
-雅彦「俺、もうダメなのかな。」
-瞳「そんなことないよ。」
-雅彦「ここで死にたくないよ。」
-瞳「わかってる。」
-雅彦「じゃあやっぱりあれか。死ぬまでにやりたいことリスト、ああもうそれも無理か。いや、探さなきゃいけない。」
-瞳「もう喋んなくていいから。今は身体休めて。ね。お父さん。…マキちゃん、龍ちゃんのことお願いしてもいい?」

雅彦の容態を聞いて、真っ先に相当苦しいだろうと父を想った瞳。
いちばん近くで苦しそうにする姿を見ていましたもんね。
そして、父が望むように家に帰してあげられないのかと不安に思いながらも、父の前では強く冷静にいた瞳。
最初の頃は、受け入れられず不安定な瞳を雅彦が支えて。
そして今は、これからは、雅彦を瞳が支えるのかもしれません。
よく似ていて、正反対で、支え合って、やってきた2人。
それは今に始まったことじゃない。病気になったからじゃない。
ずっとそうやって、佳乃がいなくなってから二人三脚でやってきたんですよね。
どうかもう一度、家に帰れますように。


9-6. 校庭侵入

夜遅く、小学校にやってきた瞳と一馬。フェンスを乗り越えて侵入し、暗闇の中、校庭の桜の木の下を掘る。

病室で眠っている雅彦。
着物を着た佳乃と瞳の笑って話す声が聞こえる。
-佳乃「ほんと可愛いなあ。」
-瞳「お母さんも綺麗だよ。」
-佳乃「ん?大きくなったら瞳にあげるよ。」
-雅彦「ほんとにさ、佳乃綺麗だな。瞳はもちろん可愛いよ。よーし椎名家のお正月は毎年着物を着て初詣に行こう。」
-佳乃「毎年?着付け大変なんだよ?」
-雅彦「年に1回なんだからいいじゃん。ね、瞳。」
-瞳「うん!」
目を覚ます雅彦。その瞳は少し潤んでいる。

校庭を掘る瞳と一馬。一馬が何かを見つけ、掘り起こすと、タイムカプセルと思われる缶が出てくる。驚きながら喜ぶ2人だが、警察に見つかってしまう。
-一馬「瞳ちゃん、逃げて。」
-瞳「カズくんは?」
一馬は瞳を見つめ、無言で、「ドンマイドンマイ、僕は好きだよ」のポーズをしてみせる。それを見て駆け出す瞳と、警官に一人で対峙する一馬。
その後、一馬は一人交番にて、警官に経緯を説明する。

校庭でタイムカプセルを掘り起こすくだり、コントでしたよね。
爆笑でした。
フェンスを登れない一馬からもう面白くて(笑)
こう、切なくなってきたタイミングで笑いを挟んでくれるのがこの作品らしくて大好きですし、奈緒さんと濱田さんのこの可愛らしい夫婦漫才が大好きです
瞳を逃がそうとドンマイドンマイポーズを無言でする一馬のかっこいいこと(笑)
世界を救うヒーローばりのかっこよさでした!(笑)

普段一馬って変わり者みたいなキャラだったりするけれど、瞳ちゃんが猪突猛進モードになる時の一馬って、すごい冷静だったり、大人だったり、瞳をちゃんとフォローしてたりして。
その相性の良さがとてもナチュラルで好きです。

そして、雅彦。
病室で浮かべたのは、佳乃と瞳との幸せな記憶。
やっぱり雅彦にとって、佳乃と瞳と3人で過ごした家族の時間は、どんなに時が経っても色褪せない、大切な大切な幸せな記憶なのでしょう。
椎名家のお正月の決まりを作って、きっとすぐ、佳乃はいなくなってしまって。
それでも瞳と2人で、心には佳乃もいて3人で、毎年恒例の着物でのお正月を何度も過ごしてきた。
雅彦がいなくなった後も、瞳たちはそれを続けるんじゃないかな。

タイムカプセル、見つかりました。
何が入っているのでしょう。

9-7. 春になったら

病室にて、雅彦に掘り出したタイムカプセルを差し出す瞳。嬉しそうな2人。かたくなっている蓋をなんとか瞳が開けてやり、いよいよ中を確認する雅彦。
昔集めていたミニカー、なんだかわからない石が2つ、マキと雅彦の2ショットのモノクロ写真が2枚、そして「未来のぼくへ」という手紙。
手紙を代わりに読んでやる瞳。時々咳込みながらそれを聞く雅彦。

-瞳「"未来のぼくへ。スターになってますか?" なにそれ。」
-雅彦「スターになりたかったのかもしんない。でもね死んだらスターになる。スター目指すから。…冗談。」
-瞳「"空飛ぶ車に乗っていますか?"」
-雅彦「なんか21世紀はさ、空飛んでるようなイメージだったのかな。空なんかねまだ飛んでませんよ。」
-瞳「"ノストラダムスの大予言は当たりましたか?"」
-雅彦「外れましたね。」
-瞳「外れましたね。"宇宙旅行には行きましたか?" 行きましたか?」
-雅彦「いけませんでした。」
-瞳「いいね。子供らしくて。”田町のゴードンには会えましたか?” 田町のゴードンって何?」
-雅彦「田町…え、全然またわかんないのがきた。」
-瞳「覚えてないの?」
-雅彦「田町…田町…全然わかんない。」
-瞳「カドパンみたいなやつだ。…これ、これお父さん、"お姉ちゃんは真面目になってますか?" これマキちゃんがヤンキーだった頃だ。お姉ちゃんは真面目になっています。」
-雅彦「そうですね。」
-瞳「"世界一可愛い人と結婚して、子どもは10人家族、仲良く暮らしていますか?"」
-雅彦「はい。」
-瞳「はいって。子供は一人だけだったね。」
-雅彦「あの…世界一可愛い佳乃と、世界一の瞳と、いるから。」
-瞳「そうだね。よし。はい。"100歳まで生きていますか?"」
-雅彦「無理でした。100歳は無理よ。」
-瞳「100歳はね。」
-雅彦「こんぐらい?うーん。いいじゃないか。最高に楽しい今になってますよ。雅彦。少年時代の雅彦。でもさ、子どもの頃考えてる想像以上に、楽しかった。
-瞳「うん。仕事とかもね。お父さん頑張ったもんね。」
-雅彦「最高です。」
-瞳「うん。お母さんとの思い出も。私との思い出も。」
-雅彦「瞳。最高。最高に、いい人生だった。サンキュ。」
-瞳「生まれ変わっても、また同じ人生がいいですか?」
-雅彦「えー、そこに、佳乃と瞳がそばにいてくれたら。」
-瞳「…お父さん。春になったら、私の結婚式に出席してね。」
-雅彦「了解。」
-瞳「春になったら、一緒に桜見よう。」
-雅彦「見る。」
-瞳「うん。」
-雅彦「瞳、これ見つけてきてくれてありがとね。」
-瞳「うん。ほんとびっくり箱だったね。かずくんのおかげだよ。…は!かずくん!」

その頃、一馬は交番にて夜通し取り調べを受けていた。
眠気で朦朧としながら「立入禁止に入ってしまったことを謝ります、ごめんなさい。穴を掘ったことも申し訳ないと思っています。本当に申し訳ございませんでした。」と警官に謝り机に突っ伏す一馬。

瞳は、矢萩亜弥の陣痛が始まったという連絡を受けて助産院へと急ぐ。
病室で手紙を再び読んでいた雅彦は、"ケイト"という誰かに電話をかけている。
-雅彦「My ending ceremony will come soon.もうすぐ俺のエンディングセレモニー。葬式。葬式だよ。」
-??「oh yeah, your funeral?」
-雅彦「funeral?葬式はfuneralだっけ?My funeral will come soon.お願いしてた件はさ、ちゃんと進んでるよね?ケイト。Everything ready?」

涙なしには、ですね。泣きました。

小学生の頃に埋めたタイムカプセル。
出てきたものが本当にどれも子供らしいものばかりで、リアルでよかったです。
なんだかよくわからない石ころとか、田町のゴードンとか(笑)
当時はきっと、未来に向けてわくわくした気持ちで、その時のとびきりの想いをタイムカプセルに詰めたのでしょう。
未来はきらきらしていて、もっとずっと未来で、当たり前にその未来を自分は生きている。きっと幸せに生きている。
子供の頃は誰もがそんな風に思っているはず
です。

現実は、当時思い描いていたものと同じこともあるけれど、違うものの方がきっと多くて。
そして、その当時大切にしていたものの中に、今も変わらず大切なものもあるけれど、なんだったかすら覚えていないようなものもあって。
そんなものです。そんなもの。
でも、そんなものだからって、くだらないなんてことはちっともなくて。
想像とは違ったけれど、生きてきた人生は宝物で、今の現実は幸せで。
そんな風に思える「今」まで、生きてこれたことを、幸せだったなって笑って言える。
それだけで、人生には価値がある。
いや、それこそが、人生の価値になる。

100歳までは、生きられなかった。
100歳は無理でも、もう少しは生きていられると思った。
でも、佳乃がいて、瞳がいて、今の、ここまでの人生は、幸せだった。
そう言えた雅彦。
佳乃を亡くして、瞳を残して自分も逝かなければならなくて。
それでも、失ったものよりも、手にしたもの、あるものを、幸せだと言えること。
もうそう言うしかないのだけれど、それでも、そう言えるって、幸せなことだと私は思います。

その尊さを噛みしめるように泣きながら笑った雅彦が、儚くて消えてしまいそうで、でも、強くて、かっこよかったです。

手紙を読みながら、涙が溢れてきて声がうわずる瞳。
溢れてくる涙を布団で拭う雅彦。
木梨さんと奈緒さん、お二人のお芝居が本当に自然で、胸を打ちました。

そして、台詞ではここで初めて登場した、「春になったら」。
春。それはやっぱり、今のこの2人には、希望です。
もう今は、願って、信じて、約束するしかない。
でもきっと、想いの強さが叶えるものは、あるはずだと、信じたいです。

最後の最後に出てきた、「ケイト」。
次回予告で、葬儀の招待者リストに名前がありました。
やりたいことリストに書いていた英語の勉強に絡む何かが雅彦によって準備されているのだと思いますが、なんなのでしょう。
昔からの友人だとしたら田町のゴードンに絡むかな?(笑)
田町のゴードンが回収されてほしいと願っています(笑)
または単純に英会話の先生でしょうか。
自分の葬儀を意識し始めた時からきっと、みんなが笑ってくれる葬儀にしたいと考えていた雅彦ですから、葬儀で流す英語のスピーチを準備しているとか?
どんな展開になるのか楽しみです。

最終話まで、あと2話ですね。
もう私達も覚悟して、泣くだけ泣いて、見守りたいと思います!



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