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「夜の女たち」を観て

(※昨年9月に書いた文書を掲載しています。)


前田敦子さん、通称あっちゃんが踊っているところを観たい!という大変ミーハーな気持ちでチケットを取りました。

ところが意外や意外、かなりヘビーな内容で、私も考えさせられることが多かったので、記録としてnoteを書いています。

(感想が主ですが、観に行く方はネタバレになるかもしれません。ご注意下さい。)

【あらすじ】
戦後すぐの大阪、釜ヶ崎。「日没後、この付近で停立または徘徊する女性は闇の女と認め、検挙する場合があります」と札が立っている。大和田房子は焼け出された後、病気の子を抱えて困窮していた。夫は戦地からまだ帰っておらず、両親や妹・夏子は終戦を迎えたものの消息不明になっている。姑や義理の妹・久美子と同居しながら、着物を売り払ってなんとか暮らしている。そこに届いたある知らせに絶望する房子。その後、ダンサーとなった夏子と偶然再会する。房子、夏子、久美子、3人の女たちの壮絶な人生と、凄まじい生命力を描いた人間ドラマ。

KAAT神奈川芸術劇場HPより


端的に言ってしまうと、自分が女であることを思い出させられました。しかも、それは喉にナイフを突きつけられるように。お前は女なんだぞ、って。

戦前は当たり前のように考えられていなかった女性の権利。それが戦後、占領下でようやく考えられるようになった。ただそれは自分の命を守るとか、貞操を守るとか、現代の私たちにとっては最低限のこと。

辛いことがあっても、悔しいことがあっても、それでも過去を背負って、前を向く。そんなお話でした。

こんな風に書くと明るい雰囲気に伝わるかもしれないけど、それはそれはそんなことはなくて、近頃多い女性をエンパワメントする系ではありません。そこがまたいい。

私は普段の生活で"女だから"しんどい、苦しいと思うことはほとんどありません。そりゃ会社は男社会だし、多少は気をつかうけれど。それ以上に周りも気をつかってくれているのだと思います。

だからついつい忘れがちになる。忘れる訳じゃないけれど、自分が女であることを改めて自覚することって少ない。

だけど夜道を歩くときは、後ろを振り返る。男性と個室で2人きりにならない。毎朝パンツスーツから下着の線が出てないことを確認する。数十年間生きてきた中で、身についたことだ。


そういうこと。



そういうことなのだ。忘れていたけど、もう無意識になっているけど、女として生きるとはそういうことで、私も女なんだ。

今までエンパワメント系の映画とかみても、うん、がんばるよ?がんばるけど、別にそれは男女関係なしに人としてがんばります。って感じで、どこか他人事のように思ってた。

だけど今回は違う。偉くなりたいとか地位が欲しいとか、そういうことじゃないけれど。私も1人の女として、胸を張って、生きていきたい。

もちろんあっちゃんの踊ってる姿も、めーーっちゃくちゃかわいかった♡♡

大満足!!!

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