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呼吸の仕組みに感動した大学生の私

小学生の時、「なぜ空気を吸うと二酸化炭素が出てくるのか、わからない」と質問したことがある。先生は「それは肺で酸素と二酸化炭素が交換されるから」と教えてくれたが、私はちんぷんかんぷんだった。

私は自分のわからない部分を上手に質問できるほど頭が良くないので、わからないものは「わからない」としか言えず、この答えを聞いても納得できなかった。
空気には酸素も二酸化炭素も含まれているのに、それを分けて吸っていないのに交換というのが理解できない。また、酸素を吸っているのに体内には二酸化炭素があり、それが体外へ出るというのもますます意味が分からなかった。

義務教育の中でこういう疑問は、たくさんあった。
解消できなかったこの疑問は、うやむやにしたまま中学生まで持ち越して、その頃にはもう少しマシな質問ができるようになっていた。

「二酸化炭素ってどこから来たんですか?」
「食べたものをエネルギーに変えて吸収すると、酸素が使われて二酸化炭素になる。」

いやいや、先生、ますますわからないって。「エネルギーに変えるって?二酸化炭素には酸素が含まれとるやん!」と思った。

この答えがハッキリと出たのは大学生の時だった。
教授が黒板に化学反応式を書いて説明してくれたからだ。

有機物 (C6H12O6) + 酸素 (O2) ×6 → 二酸化炭素 (CO2) ×6 + 水 (H2O) ×6

本当に目からウロコが落ちた。酸素と二酸化炭素の分子の数が同じことにも驚いた。言葉選びが正しくないかも知れないけれど、「等価交換」だと思ったからだ。一息吸った瞬間にこれだけのことが起こっていて、当たり前のように1日に何万回と呼吸する。

中学生の時にこの化学式を見ていたら、もっと勉強が面白くなっただろうな~と当時は思ったが、それが出来ないから凡人なんだと思う。

授業中、寝ぼけまなこで聞いていた隣の友人に「これ、すごくない?」と興奮気味話したが「何がすごいかわからない」と言われた。「酸素を吸って二酸化炭素を吐くなんて小学生でも知ってるでしょ」と。
感動は共有できず、すごい寂しくなった。

ともかく、こういう瞬間こそが勉強の醍醐味だ。
学ぶことの楽しさを知ることで、勉強に対する興味や好奇心が生まれる。

子供にも「勉強は面白い。『マジか?!』ってなる瞬間が来た時の快感で、知りたくなるし勉強したくなる」と伝えている。
まだ伝わっていないようだけど、いつか自分なりの『マジか?!』という瞬間を経験し、学ぶ喜びを感じてくれることを願っている。


書くために参考にしたリンク先を付けておきます。
半分は私の記憶からですが、補完するために読みました。
情報足らずや表現に問題があったら、ごめんなさい。


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