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【詩】「だけどだけど」

届けたい言葉を打てずに今日もキーボードから指を離す

ベッドに寝転んで読みかけの本を開くけど何も頭に響かない

日々は静かに僕の何かを薄れさせていく
せめて今の想いだけでも君に送りたい
だけどだけど「素直」とは程遠い距離に僕の心はいて
今夜も僕の瞼を塞ぐ
泥のような眠りの中へと

伝えたい言葉をすくう度にもどかしさだけが増えていく

この部屋のザワメキはいつだって僕が創っているんだった
忘れそうになる真実

時はただ静かに僕の何かを薄れさせてきた
せめて今の想いだけでも詩にしてみたい
だけどだけど浮かび上がる破片はいたずらに尖っていて
今夜も僕の傷を引っかく
やけに鈍い痛みとともに

「間違いだ」と叫びだしたくなるその気持ちが
嘘なのか本当なのか
その振り子が止まる場所は分からないよ

時はただ静かに僕の何かを薄れさせていく
せめて今の想いだけでも嘘と言いたくない
だけどだけど言葉という「かたち」にするということは
いつも僕の心を嘘にする
憐れすぎて笑いたくなるぐらいに

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