3 レゲエDeejay〜反逆の音楽〜

前回からの続き。

ヤンキー(レジスタ)に絡まれ、おかしなご縁を得た自分ですが あいも変わらず 有り余るエネルギーをぶつけるモノも無く 夜中に家を抜け出し 朝日が出ると眠るという生活を繰り返していました。←(16歳の夏休み)

今まで超ー!がつくほどの真面目っ子だった わたくしにとっては「深夜徘徊」すらも新鮮な体験だったわけで…。

そんなある日 友人Aから再度「クラブ行こっせ!」とのお誘いが!

例にもれなく「高校デビュー」に憧れていた自分(同世代いっぱい いる中で、クラブ行ってると言えるのが格好いいとおもってた)は 二つ返事でOKを出し いそいそと繁華街へ向かっていくのでした。
※実家から繁華街がある福井の「片町」までは、自転車で1時間ほどで着きます。

ドキドキでクラブに入ると いるわいるわ 怖い方達が…。_:(´ཀ`」 ∠):

「赤」やら「金」やらに髪を染めて 2ブロックでいかつく決めた方から、バンダナを巻き グラサンをかけて ダボダボのズボンを腰パンで履いた方、そんな隣には茶髪にばっちり化粧で決めたギャル…。

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あれ?同じ10代ですよね?w

「キラキラのミラーボールに照らされながらレコード回すDJ」
「爆音に乗っかるように踊るダンサー」
「タバコを吸いながら よう!兄弟!もう出てきたん?!(たぶん鑑別所か少年院)と会話するヤンキー」

やはり凄い所だなぁ〜なんておもいながら片隅でちっちゃくなってるうちに「ショーケース」(ライブ)の時間に…。

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バックDJが流すトラック(歌が入ってない音だけのやつ)に合わせて出てきたのは、いわいる「ラッパー」(MC)!
テレビとかで知ってたけど、自作の韻を踏んだ歌詞(リリック)を、堂々と歌う姿をリアルタイムで見た時の感想は…。

格好いい…。

それを見ているうちにメラメラと燃えるようなものが自分の中に 込み上げてくるじゃありませんか〜!ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3

興奮の るつぼ!
声援をあげるお客さんたち!

そして、曲が終わり「次の歌い手」が出てきました!
どんなショーが観れるのか!とウキウキしながら 目を向けると そこには…。

あの日絡んできたヤンキー(レジスタ)が…。

えぇぇー!!
あのヤンキー歌う人だったの?!

あまりの展開に わけわかんなくなっている自分をよそに「レジスタ」は声を張り上げ高らかに歌い上げます!
そして自分は再度こうおもったのです。

格好いい…。

ラップとは また違う 韻を踏んではいるが どことなくメロディがあるような、シンガーにも似たような…。
今まで聞いてきた どの音楽にもないような感覚…。

その音楽こそ 今の自分に繋がる 人生すら変えるほどのモノ。

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『レゲエ』


との出会いでした。

彼は汗だくになりながら、想いを込めた全力のショーをこなし 歓声を背に浴びながらステージを降りていきます。

それを称えるように 次々と周りの演者たちがやってきて拳を交わす…。
(よく黒人の方々がやる「フィストバンプ」と呼ばれる握手のようなもの)

人垣をかき分け颯爽と歩く彼の背中をみる自分…。

人前にたつ』とはこういうことなんだ…。

その数日後 地元のコンビニで彼(レジスタ)に遭遇した際 自分はこう言い放つのです。

「俺も歌いたい!」

こうして不良に憧れる真面目っ子の 新たなステージが幕を開けていったのです…。

続く。

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