見出し画像

お別れしました。大好きだよ。

昨日、お別れしました。

上手く息ができないし、涙止まらないし、バカな自分が大嫌いだし。
とにかく苦しい。誰かといないと壊れてしまう。壊れて消えてしまいたい。

大好き。大好き。会いたい。

お盆休みは9連休でそのうち3泊4日を彼の家で過ごした。
これまで1泊2日しか会えてなかったわたし達、こんなに長いのは初めてだった。

1日目。
会えなかった時間を取り戻すようにいちゃいちゃしてお昼寝してあっという間に終わってしまった。

長い腕に抱きしめられて彼の静かな寝息を聞き、わたしがごろごろと動けば寝ぼけながらもぐいっと引き寄せてもらえることが大好きだった。

遠距離恋愛は、ごく当たり前なはずの抱きしめてもらえる時間さえ泣きたくなるほど幸せでため息がでるほど安心した。

2日目。
彼は仕事へ向かった。

朝は駅までお見送りして、家に溜まった洗濯物を洗って干して片付けて、廊下からリビングまで家中をぞうきんがけ。

彼がお昼過ぎに帰宅して花火大会へ行く予定だったけれど、あいにくの雨予報に会場は隣の県で時間もかかる。

行ってから中止もいやだし明日はメインイベントである水族館に行けるから引き続きおうちで過ごそうと計画変更した。

夜、わたしのスマホゲームを彼に渡してウトウトしていた。気が付くと少しの間寝ていたようで隣の彼はまだゲームをしていた。

前例があり、彼のことだからわたしが寝たことでスマホの中身を盗み見ただろうなと勘づいて、彼も素直にそれを認めた。

やましいことがある訳ではないし、全く抵抗のないカップルが多いのも知っている。それでもわたしはいやだった。

彼の束縛と不安が酷かったとき、スマホの使用履歴や共有を見せてとお願いされた。そういう疑いを向けられることにうんざりしたのにまた繰り返されてストレスだった。

今思えばこんなことで怒る自分はどうかしていた。大好きな彼の気持ちをコントロールしたくてわがままをぶつけて、彼からの愛情にあぐらをかいていた。

同時に、趣味との両立にも苦しんでいた。

彼も趣味もどちらも大切だけど、趣味のサッカー観戦は全国に行く。
新幹線を使わず夜行バスで、観光や宿泊もせず試合だけ見てとんぼ帰り、と工夫はしているけど限界がある。

休日出勤して稼いだり、彼と会う直前以外はサロンにも行かなかった。

趣味を平行しているのはわたしでそれを彼に押し付けるのは違う。
組みにくい日程となくなるお金に気持ちは焦っていた。

こんなことも、別れたいまとなってはいくらでも彼を優先したのにな。

3日目の水族館。

朝、彼の好み通り大人っぽいブラウスを選んで「この服どう?」なんて聞くと「顔が可愛いから服の違いがわからない。」と返してくれた。

久しぶりの水族館。シャチとイルカのショーはかっこよくてかわいくて動物の健気さに泣きそうで必死に涙をこらえた。

ランチは巨大水槽を泳ぐシャチが見えるレストラン。
当初の予定になかったけれどせっかくだからと高い席を選んだ。

映画館のスクリーンよりも多きな水槽は自分も海中にいるみたいで、シャチが通るたびにはしゃぐわたしを彼は「なてが楽しそうでよかった。この席にしてよかったね。」と何度も笑った。

それでもどうしても苦しくなって、様子がおかしことに彼も気づいて、帰宅した夜に話し合いになった。

「このまま見て見ぬふりしたら、帰したあとになては別れ話するでしょ。だからきちんと解決しよう。」と彼は持ち出した。

どうしても激しいけんかになってしまう辛さやお金がかかる遠距離が辛いという話しをした。

彼は「どうしようもないことなんてない。」と色んな策を考えてくれたのに、大馬鹿なわたしは疲れてしまって、そばにいて欲しいのに遠距離が辛くて、金銭面も苦しくて、いい歳してもう帰る、別れるだなんてことまで発展して、駅まで彼が追いかけてくれた。

書いていても、本当になにをしているんだろって思う。
何歳の恋愛だろう。

彼を失えば空っぽで、誰にも見てもらえなくて、価値も生きがいもなくなってしまうのに。

誰にも理解されないことだけれど、自分には昔から無意識な”破滅願望”がある。

自分の思考、行動に名前があると知ったときは驚いたしどんぴしゃに当てはまる。幸せが受け入れられない。苦しい。生きづらい。

「不安のほとんどは実際に起きない」なんて言葉があるけれどわたしはこれまで嫌な予感は当たっていた。

なにもないのに、順調なはずなのに、ふといやな予感がふわふわ脳内を漂っていずれそれは的中する。

今思うとそれは破滅願望や不安症のせいだと思う。

気のせいでしかないことに対して、それが事実だと裏付けるようなことばかり自分で目に入れて反応して、現実にしていた。

愛されている、優先されているという事実があるのに、ゲームばっかりだとか、いつもの電話がなかっただとか、ほらねこんな自分が愛されるわけないと、マイナス要素ばっかり捕まえて彼に見せていた。

全て失ってから客観視するなんて惨めで笑える。元カレのときとおんなじだ。

4日目。
仲直りしたわたしたち。

掃除が苦手な彼のぐちゃぐちゃなクローゼットが気になって「断捨離するぞ!」と大掃除をした。

平積みの書類や郵便物は彼に選別させ、洋服の全てを一度放り出すと、いるかいらないか一つ一つ彼に聞いて仕訳けた。

彼も面倒がらず協力的で、捨てる選択ができたときは子犬を褒めるみたいに大袈裟に褒めて楽しかった。

夏冬で分けてたたみ直すと、断捨離で45Lのごみ袋3つ分のごみがでた!

クローゼットにもスペースができて、彼の心にも遠距離ではみえないわたしのしっかりした部分が響いたようでたくさん嬉しい言葉をもらったし、将来の話も真剣にしてくれた。

もともと、転職する前提の彼。関西より関東のほうが仕事も多いからそっちに行くのは間違いない。1年半か2年、遠距離になるけど一緒になりたいからがんばろうと。

けんかもしたけど、彼がそばにいる安心感が本当に幸せで、夜、帰るときにはぐちゃぐちゃに大泣きした。

また寂しい遠距離がはじまる。ずっとぎゅってしたいたい。耐えられない。でも大好きで大好きでまた会える。彼からもたくさん愛の言葉をもらって乗り越えようねと帰りのバスに乗った。

4日間一緒にいた反動は苦しかった。

9月はお互い予定が合わず、次の予定は10月。カウントするのも遠い日付に、彼に縋ったりうるさいことも言ってしまった。

彼の仕事は夜勤を混ぜての不規則なシフト。すれ違いだらけで電話やラインができる時間も限られていて、やっと時間が合う!と思えば彼は趣味のゲームをしてしまう。

寛容な心を持てずに「話したいと思っているのはわたしだけ?」とぶつけてしまう日もあった。

ないものねだり。
こんなの今思えば幸せだった。
外に出かけているでもない、家でゲームしているだけだなのに。

もともと12時間睡眠も当たり前の彼がさらに寝るようになって、ついに20時間以上連絡がつかなかった。

お互いこまめに連絡を取り合うことが好きだっただけにこんなことは初めてで心配と不安でラインをすると既に電車に乗って職場へ向かっていた。

「さっきぎりぎりに起きたからラインを返す時間がなかった。」という彼。「自分でもわからない。」「逃げるように眠った。」「わからない。」

いつも即決力と決断力がある精神力の強い彼のこんな様子は初めてだった。

「わたしのせいだよね。本当にごめんなさい。」
「逃げるってなにから?振られちゃうの?」

「わからない。」
「振らないよ。」
「でも、少しひとりになりたい。」

苦しい気持ちで連絡を待ち、夜勤の彼の休憩時間に電話をした。

彼は、6歳という年齢差にわたしの人生を無駄にする不安があると言った。
そしてそれは彼の家族からも出た話だった。

そんなの、彼と一緒にいたくて話しただけでもともとの結婚願望は強くない。1年後にしようとかそういうことじゃない。まず彼は社会人として成長するときなんだからそんなの待てる。

わたしの気持ちは精一杯説明したけど、こういう話しが出た以上今後お互いに不安が残って今まで通りにはいかない、ぎくしゃくた関係になってしまうのもわかっていた。

「もう未来がないのなら、わたしからは別れようなんて絶対言えないからAくんが言って。」

「言えないよ。大好きなんだよ。」

「わたしも大好きだよ。」

泣きながら伝えた。大好きって大型犬みたいにくっついてくれる彼がいなくなるなんて想像できないし耐えられなかった。

少し時間が欲しい、ゆっくり考えたいという彼。

連続する夜勤が終わって時間がとれるときに改めて話そうということになって気持ちはまとめてラインで送った。

「年齢とか将来、わたしはAくんがいるなら乗り越えられるし待てるしって思うけどそれはわたしの意見でプレッシャーにしてしま口ったり家族の意見もあるよね。そしたらわたしからは言えないからAくんの口からお願いします。」

「俺も大好きだよ。それでも乗り越えなきゃいけないことが沢山あって最近色々大変で自分自信がわからない。ちゃんと考えるから少し待って欲しいです。」

次の日、サッカー観戦に行った。

とても楽しむ気にはならないけれど家にいても気が狂いそうで、泣きながら運転してスタジアムに向かった。

試合内容なんて頭に入らないけれど歓声の湧くスタジアムと、声出し応援、プライベートの話しなんて滅多にしないサッカーへの熱量だけで繋がる熱い仲間といるだけで少しは気が紛れた。

21時、試合終了と同時に夜勤で起きた彼からラインがあった。

「おはよ。」
「なてこそ、なにしているとか連絡ないね。」

「おはよう!」
「ごめんね。今はうるさく言わない方がいいと思って。これから運転するよ!Aくんからの連絡も嬉しいし伝えるようにするね!」

「ごめん。大丈夫だよ。」

明らかに様子が悪化していた。こわくて、不安で、心配で、どんどん終わりに向かっているのがわかった。

「どんどん離れていっちゃうのいやだよ。」
「仕事のことも絶対絶対味方になるから愚痴なりうれしいことなりいつでも言ってね!すごく心配だし。ごめんね。」

手遅れ、手遅れってわかっていながら縋った。
優しさで取り戻そうとした。

「ごめんそういうことじゃないんだ。」
「なての年齢を考えたら待ってなんて、ちゃんと考えたら、無責任なこと言えないし、遠距離で予定通りいくとも限らない。なての婚期を邪魔したくない。正直その気持ちがでかすぎる。」

「大好きではいる?」

「大好きだよ。大好きだから、伝えているんだよ。」

Aくんとがいいし遠距離でも待てることをもう一度伝えた、会うためならサッカーだって行かないとも伝えた。でも、もう無理なのもわかっていた。

「こういう話しになったらもうお互い不安やもやもやした付き合いになるのかな。それにせっかくAくんが決めてくれたんだもんね。」

「ごめんね。俺が無責任に引き止めたばかりに。」

「無責任でいいからずっといて欲しかった。年齢のこともずっといて欲しいからって言い訳にして後悔している。だって月1,2回でもこんなに楽しみで幸せなのに。初めて会ったときのことも全部覚えているし。ごめんねきりがないね。」

彼は仕事に行ってしまい、次に話せたのは数時間後の休憩時間。

文章と違って、大好きな彼の声を聞くと苦しくて仕方なかった。

大好きだと、会いたいと伝えてしまった。
会おうよと持ち掛けてしまったし、彼も泣いていた。

会ったとき彼は未来の話しを自分から提案してくれていた。
優柔不断でもない彼が急に落ち込んでこうなるなんて違和感があって、いつから考えていたのか疑問で尋ねた。

「・・・親だよ。」

苦しそうに小さく言った。

彼のお父さんはわたしの人生を潰れること、彼とは合わないことを反対しているという。

彼の家は資産家。それもかなりの。

マンションも持っているし、彼の幼少期から海外旅行を当たり前のようにしている写真や、家族写真の雰囲気を見てもそれがうそではないことがわかっていた。

実家がどうであろうと自由主義で過干渉でなければなにも問題はない。ただ付き合い始めから彼の家族の話しには違和感が合った。

過去の彼女は片親だからと反対されていたこと、父親からは「自分の価値をわかっているんだろうな。」と言われていること。両親は彼の彼女はなかなか認めないこと。

以前貯金の話しになったとき、自分の年齢の平均貯金額を調べた彼は「え。余裕じゃん。」と言った。

「Aくんが稼いだお金だけではないでしょ?」と聞くと「親からのお金だとしてもそれは俺のものでしょ。稼いだお金じゃないとか綺麗事で与えられる家庭に生まれたんだから。」なんて言っていた。

ひーーーーーーーーーー(笑)

「Aくん、前は反対されてもわたしを庇うし、わたしのいいところ伝えるって言ってくれてたよね。」

「限界があるんだよ。親だけじゃなくて家系なんだよ。」

聞いたこともない弱くて落ち込んだ声。両親に反対されたら反抗できないって言ってたなと思いだした。

「結局結婚も親からのアドバンテージでしょ?」

「どういうこと?」

「結婚したとき実家から車がもらえます、家がもらえますって話になるんだよ。」


ならないよ???


これについては異世界のお話しなので深く聞くこともなく「そっか。お父さんがそこまで言うならどうしようもないよね。」と言うしかなかった。。

え。そういうの、あるんですか。

嫌な予感がしていた理由のひとつに数週間前に実家から帰った彼の違和感もあった。

「どうだった?」というわたしの質問はいつもと違って「そんなに話す時間がなかった。」と早々に切り上げられた。

やっぱり勘って当たるよね。”杞憂”なんてわたしにはない。

「付き合うのは止められてないんだよ、付き合うだけなら好きにしろって。でもそれじゃあなての時間を奪うだけで30になってお別れとかになるでしょ。」

親の反対で未来がない。
正直、こっちのほうが楽で救われた。

わたしがわがままを言わなければ、不安をぶつけなければ、遠距離が辛いなんて言わなければ、って後悔だけで彼を失うのは自分を責めて苦しみにきりがない。

どうしたって無理で恨むのはお互いの家系なら責任転嫁、現実逃避ができる。

それでいいのに。それで終わればいいのに。

これは彼の優しさで、彼は本音を隠していて、本当はわたしが原因なのかな。だとしたら、全部が親のせいじゃないならやり直せないのかな。なんて今、考えがまとまらない。

家族のせいにして心の傷を浅くしようとしているわたしと、本当のことを知りたいわたし。

追求しても意味はないのに。

聞くより先に、彼の休憩時間が終わってしまった。

「28日ならお互いの仕事終わりが重なるから、ゆっくり話そう。」

3日後。

ここまで決まったことを時間を置いてまた話して意味があるのかな。

意思も心もこんなにも弱いわたしは、また会いたいとか大好きだとか言ってしまう。

本当の理由が家族の意見なのか彼の意志なのか、確認しないほうがいいのかな。

でもきっと、28日に彼から連絡がきたら断れず電話して、全部言ってしまうし、聞いてしまう。ばかだから。

元カノと別れたら繋がることなんてなかった彼が、わたしのことは大好きなままで、本当は別れたくないから切きたくない、繋がっていたいと言っている。

そんなことしていれば傷がふさがることはないのに、否定できなかった。

彼の世界から消えたことを受入たくないし、受け入れられない。1番苦しいのは彼が他の女の子を愛すること。

こんなに愛情深いセックスを知ったのも初めてだった。幸せだった。誰にも渡したくない。

服も景色もいちばんかわいい大好きな秋が楽しみだった。
秋服かわいいって言って欲しかったし彼の家を掃除したときにみたコートを着た彼が見たかった。見れると思っていた。

冬はもこもこにマフラー巻いてあざとくしちゃおうなんて思っていた。「小さくてころころだね。」って言われたかった。言われると思っていた。
彼の嫌いなきのこは抜いてお鍋しようねって話していた。すると思っていた。

家にいる時間が苦痛で、息苦しくて消えてしまいたい。涙が止まらない。

仕事中も何度もトイレに行った。

この記事もぐちゃぐちゃだし、弱音を書くときりがない。

出会いたくなかった。会わなければよかった。楽しい時間も水族館もいらなかった。引き止めないでほしかった。苦しい。苦しい。

狂ってマッチングアプリを3つも入れた。

お昼休みに泣きながら登録した。

いいねがくる。

みんないやだいやだいやだいやだ気持ち悪い。

彼しかいらないよ。絶対に絶対に彼がいいのに。なんでこんな知らないひと選んでいるの。

誰かこれでよかったと言ってください。

こんな環境別れてよかったと言ってください。

遠距離でよかったと言ってください。

近ければ会ってしまって、好き同士ズルズル関係が続いていたよね。これでよかったよね。

なによりお金の問題もあった。これでサッカー行っても余裕ができるね。サッカーに意識なんて向かないけれど。

この記事を「よくがんばったな。いまは大丈夫だよ。」なんて読み返すときがきますか?

次からは失恋から立ち直る日記になっちゃうな。

Aくん。大好きです。
容姿も、声もかっこよくて初めて会った時イケメンでいやだー!なんて思ったよ。

決断力があって精神力があって、カリスマ性があって、器用で、でもわたしのことになると赤ちゃんな部分もあって愛おしかった。

たった4ヶ月なのにね。
こんなに濃くて別れが辛いことあるんだね。

「世界で1番なてを愛しているから、なてと一緒にいたいし、なてが一緒にいたいと思えるひとになりたい。なてと会えるのが生き甲斐で俺のなてを世界で1番愛している気持ちはうそじゃない。」

嬉しかった言葉だよ。

苦しめて、弱くてごめんね。
本当にバカだった。

すっごく大好きだよ。

恋愛、やだな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?