好きなのか寂しいだけか。
彼とのけんかがあとを立たない。
激しい口論になるし、けんか中の彼は口が悪く、高圧的になる。
きっかけはほんの些細なことばかり。
一言にカチンときたり、束縛だったり。
前までけんかしたあとは嫌われたんじゃないか、冷められたんじゃないかと不安で不安で仕方ないくらい大好きだった。
でも、いつにも増して理不尽に責め立てられたとき、体調が悪いのもあり精神が削られすぎてなにかがぽっきり折れてしまった。
彼の自信家でプライドの高い一面は確かにモラハラ気質を含んでいた。人格否定のような言葉を浴びるし、彼の意見が正しいことももちろんあるけれどよくよく考えれば互い様な内容やそれは流石に暴論でしょという出来事も最後は100わたしが悪いことになる。
元カレが話し合いから逃げるタイプだったこともあり向き合ってくれるひとが好きだった。
でも彼の場合もう結論がでていることや解決したことを、説教が趣味なのか?教育したいのか?と思うほどくどくど問い詰めてくる。
そうするともう、全部いやになる。思考停止。どうやってこの時間をしのごうかと考えて相槌ロボットになる。その態度が彼の神経を逆なでする。負のループ。毎日疲れた。
彼とその友達と3人で話していたとき、唐突に彼が第三者の意見を聞きたいと終わったばかりのけんかの内容を蒸し返したことがあった。
普段どんなにけんかしても他人にわたしの愚痴を言わない彼が、わざわざそんな行為をとり最高に呆れた。うんざりした。
聞きたくもないからあとは2人で話してくれと放棄しようとしたけど、友達にもなだめられ話を聞いた。
彼の友達は一通り聞いたあと「わかった。まずね。」と話し始めた。
「A、お前の話し方に俺やいつものメンバーは慣れているけど、女の子は怖いんだよ。なてちゃんの話しをさえぎったり上から言って高圧的。俺も同じ話し方を元カノにして怖いって言われたからわかるよ。同じなの。それでなてさんがもういいって逃げたくなるのは仕方ないよ。」
全てを代弁してくれた。泣きそうだった。
彼は反論せず素直に聞いてくれたし謝ってくれた。
それでも、その場しのぎでけんか自体はなくならなかったし、彼の話し方も大きく変わりはしなかった。
決まって最後は「好きだから言うんだよ。」
つい2週間前までは会いたくて仕方なくて苦しかった。遠距離が辛くて恋しくて電話で泣いた。
でも今は月1しか会えない彼より、大好きなサッカーにその時間とお金を使いたいと思う瞬間がある。その"瞬間"が長くなる。節約を言い訳に7月はやめよう?だなんて言ってしまう。
ストレスから無意識のうちにわざとけんかをふっかけて怒らせて、「こんなに合わないなら無理じゃない?」「そんなに嫌いならもう終わろう。」と別れ話にもっていく。
いらいらしてばかりのわたしに彼も「前はそうじゃなかった。」「避けているようにしか見えない。」と困惑しているけれども彼は別れる気配を見せない。それどころか「逃げるなよ。」と毎回言われる。
彼以外に、こんなにけんかして八つ当たりされても追いかけてくるひとはいるんだろうか。愛してくれるひとはいるのか。自分の思考もブレてばかり。
こんなこと書きながら、いまのわたしは夜行バス乗り場に向かっている。
バスに乗ったら夜中のうちに関西に着き、朝には彼と合流している。
「楽しみ。」「やっと会えるね。」繰り返しいう彼に同じテンションで返せなかった。
本気で別れ話できないのは、好きだからなのか、寂しいからなのか、「彼氏」がいて欲しいからなのか。執着や依存なのか。
下品な話し、せっくすは楽しみだなんて思っているし、祈るような気持ちで今回のデートで自分の中の気持ちが復活して欲しいと願っている。
もう一度、好きになりたい。
でもいま、わくわくしてない。
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