要観察
恋人に会いたい気持ちを一生懸命抑えながら銀座でディナーしている。とても贅沢なコーディネートによる食事会だ。でもわたしは、恋人に会いたい。そのあと行った老舗のバーで、なんだかさんざんすごそうな人たちと出会ったり名刺交換したりしたけれど、もはや恋人にしか興味を持てない。会いたい。それだけ。
そして会えた。爆笑のLINEのやり取りを経て。いつもありがとう。恋人は、わたしの目尻を下げさせるためだけに生きるらしい。これからも爆笑をよろしく。
恋人のセックスは、きっと動きとしてはすごく激しいものではないのだと思うけれど、表情だったり言葉だったりの感覚が優れすぎているので、信じられないほど気持ちが良い。性感帯は身体の接触だけではない。感覚の交換の方に、より宿っているとわたしは思う。つまりはとても満足だ。相手を喜ばせ、相手の反応を引き出すこと、結果的にそれが一番自分も気持ちが良い。相乗効果だと思う。
会いすぎると減っちゃわない?使いすぎるとすり減らない?長持ちするの? …すごく心配になってしまう弱いわたしとは裏腹な、無邪気な様子で可能な限り会いに来ようとするわたしの恋人。それが積み重なれば、いつか一緒に暮らした方が良いということになるのかな?恋愛に対し、長らく錆びついていたわたしには、今はわからない。要観察。ともかくあと少しでドアチャイムが鳴るのだ。なんと3:18だが。
2017年8月3日
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