天の光はすべてサメ
サメは宇宙から侵略してきた。
22世紀初頭、サメの脅威は人類を壊滅寸前にまで追い込んだ。サメたちは空から地球の7割を占める海へと侵略した。人類は肺呼吸の関係から陸地を主な生息域としており、海洋は未だブラックボックスめいた未知の領域だった。海がサメの領域になるのはそう時間を必要としなかった。
そしてサメの侵略から幾年月が経過した。
「サメだー! サメが来たぞー!」
怒号とアラームが鳴り響く。装備を手に取り、全速力で通路を走り抜ける。ドックへ辿り着き、自分の機体へと飛び乗る。
サメは海と宇宙を拠点として進化を遂げた。あるサメは泳ぎに特化し、あるサメは海底を二本足で歩き、あるサメは頭脳を巨大化させた。サメに対抗するために人類が開発したのが対サメ決戦兵器だ。海にも潜れるし空も飛べる。
これに乗れば人類はサメと戦えるのだ。
「ジョーズ1、出る!」
光学アイに光を宿す。ブースターが火を噴く。
【続く】
私は金の力で動く。