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数学的な考え方の紹介

オンラインサロン ナットク (1,000円/月)
https://yoor.jp/door/terakoya_nattoku
にて以前掲載した文章の一部を少し改変して。


今日は数学的な考え方とはどういったものなのか、例を通してご紹介します。

先日、どこかで食事をした際、お代が2222円(税込)となりました。
(ここでは、消費税は事業者に納付義務があるから顧客が払う必要はない、という主張は一旦封印します。)

このとき、「やった!ラッキーナンバーだ!」となれば私もスピ系の仲間入りを果たせるのですが、思いは別の方を向き、

問1. 税抜き価格はいくらだったのか?

という問題が頭の中で始まりました。
(しかもナットクは口に出しながら考えてしまうので、予期せず一緒にいた妻がこの問題に巻き込まれる羽目になりました。)

少し考えて、この問いに対する答えが少しわかりました。

答1. それは2020円である。

この答1の導き方は、次のようなものです。
現在は消費税が10%=1/10なので、税込価格を11で割って10をかける(つまり10/11をかける)ことで税抜き価格が出る。
よって 2222 × 10/11 = 202 × 10 = 2020 を得る。

さて、ここでナットクは納得します。ふむふむ。

。。。お?他には?🙄

ここです。ここで一つ目の数学的観点による次の問が生まれます。

問2. ゾロ目になる税抜き価格は他に何か?(そもそも他にあるのか?)

この時点では、パッと考えて他にあるかどうかはわかりませんでした。
が、先ほどの計算で 「2222 × 10/11 = 2020」が分かったので、これを利用して得られる「2222 = 11/10 × 2020」という関係に注目してみようと思いました。
特に2020を11倍するところに注目すると、これは22220となり、後ろの一の位の0は1/10で消えることがわかります。
これでわかりました。

答2-a. ゾロ目になる税抜き価格は、2020円の他に、1010円、3030円がある。

。。。納得。ちょーーーーーっ!!!!まだあるわ。

答2-b. ゾロ目になる税抜き価格は、2020円の他に、1010円、3030円、4040円、5050円、、、、8080円、9090円である。

。。。納得。ちょーーーーーっ!!!!もっと簡単に書けるわ。

答2-c. ゾロ目になる税抜き価格は、a0a0円 = a × 1010円 (a = 1,2,3,...,8,9) である。

今度こそ納得。ちょーーーーーーっ!!!まだあるわ!

答2-d. ゾロ目になる税抜き価格は、a0a0...a0円 = a × 1010...10円 (a = 1,2,3,...,8,9) である。

燃え尽きかけて納得。さすがにもういいだろ。と思ったのも束の間。次の問がやってくる。

問3. 本当にそれだけか?これら以外には本当にないと言い切れるか?

答3. これら以外には本当にない。

答3の証明.
1の位が0となる(0以上の整)数全体中からデタラメにとってきた数nをひとつ固定する。
(10で割ると0が消えることを考慮してこのようにした。)
この数の百の位の数をa,十の位の数をb (a, b = 0, 1, 2, 3,..., 9)とする。
このとき、11nの百の位は a + b となる。11nの十の位は b + 0 = b となる。(ちなみに11nの一の位は0である。)
このとき、11nが一の位以外はゾロ目になっているので、a + b = b である。
よって、a = 0, b = 0, 1, 2,..., 9 である。このとき、n の 千の位は b である。なぜなら 11n の千の位は百の位と同じ数(ゾロ目)であるので a + b であり、n の百の位は a であるからである。
よって、n = b0b0b0....b0となる。ここで、b = 0 の場合は n = 0 となるので、b は 0でない。
よって、デタラメにとった数nが b0b0b0...b0となってしまったので、答3の主張が成り立つ。 (証明終)

これで、この問題はひとまず解決しました。納得。

さて、ここからが本題です(えっ!?)。

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