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既存のツールを使った効率的なシステム監視

前回、以下の記事を書きました。


注釈:この記事はChatGPT 4.0とDALL·Eを使用して生成しています。

今回は、システムのリソース使用状況を効率的に監視し、問題の診断に役立つUSEメソッド(Utilization, Saturation, Errors)チェックリストの作成方法について説明します。USEメソッドは、各リソース(CPU、メモリ、ディスク、ネットワークなど)に対して、使用率(Utilization)、飽和度(Saturation)、エラー(Errors)の3つの指標をチェックすることを推奨しています。ここでは、OSが提供する既存のツールを使用して、これらの指標をどのように取得し、解釈するかを見ていきましょう。

CPUリソースのチェック

  • 使用率(Utilization): CPUの使用率は、`top`または`htop`コマンドで確認できます。これらのコマンドを実行すると、システムの全体的なCPU使用率や各プロセスのCPU使用率を確認できます。

  • 飽和度(Saturation): CPUの飽和度は、ロードアベレージを見ることで判断できます。`uptime`コマンドを実行すると、1分間、5分間、15分間のロードアベレージが表示されます。ロードアベレージがCPUのコア数を超えている場合、CPUが飽和している可能性があります。

  • エラー(Errors): CPUエラーは通常、システムのログファイルで確認します。`dmesg`コマンドや`/var/log/syslog`の内容を確認して、CPUに関連するエラーメッセージを探します。

メモリリソースのチェック

  • 使用率(Utilization): メモリ使用率は、`free`コマンドで確認できます。このコマンドは、使用中のメモリ量と利用可能なメモリ量を表示します。

  • 飽和度(Saturation): メモリのページイン(ディスクからメモリへのデータ読み込み)やページアウト(メモリからディスクへのデータ書き込み)の回数を確認することで、メモリの飽和度を把握できます。`vmstat`コマンドでこれらの指標を見ることができます。

  • エラー(Errors): メモリエラーは、システムログで確認することができます。`dmesg`コマンドでハードウェアエラーやOOM(Out of Memory)キラーに関するメッセージを探します。

ディスクリソースのチェック

  • 使用率(Utilization): ディスクの使用率は、`df`コマンドで確認できます。このコマンドは、各ファイルシステムの使用量と利用可能な空き容量を表示します。

  • 飽和度(Saturation): ディスクのI/O待ち時間やキューの長さを`iostat`コマンドで確認できます。長いI/O待ち時間やキューの長さは、ディスクが飽和している可能性を示しています。

  • エラー(Errors): ディスクエラーも、システムログや`dmesg`コマンドで確認できます。ディスクI/Oエラーに関するメッセージを探します。

ネットワークリソースのチェック

  • 使用率(Utilization): ネットワークインターフェイスのトラフィック量は、`ifconfig`や`ip -s link`コマンドで確認できます。

  • 飽和度(Saturation): ネットワークの飽和度は、パケットのドロップ数やエラー数を見ることで評価できます。これらの情報も`ifconfig`や`ip -s link`で確認できます。

  • エラー(Errors): ネットワークエラーは、`dmesg`コマンドやシステムログで確認します。ネットワークハードウェアやドライバに関連するエラーメッセージを探します。

車のダッシュボードとしてのシステム監視ツール

システム監視ツールを使うことは、車のダッシュボードを見ることに似ています。ダッシュボードが車の速度、燃料レベル、エンジンの温度などを一目で理解できるように、システム監視ツールはCPUの使用率、メモリの使用量、ディスクI/Oの状態など、システムの健康状態をリアルタイムで提供します。これにより、システム管理者は問題が発生する前に予防措置を講じることができ、システムのパフォーマンスを最適化するための情報を得ることができます。

街の水管理システムとしてのリソース監視

リソースの監視を、街の水管理システムに例えることもできます。街全体での水の使用状況を監視し、どこで水が多く使われているか、どのエリアで水不足が起きているかを知ることで、効率的に水を分配し、全員が必要な水を得られるように管理します。同様に、システムリソースの監視を通じて、どのプロセスが多くのCPUやメモリを使用しているかを把握し、リソースの不足を防ぎ、システム全体のバランスを保つことができます。

まとめ
USEメソッドを用いたシステムリソースの監視は、車のダッシュボードや街の水管理システムのように、システムの状態を一目で理解し、必要な対策を迅速に講じるために不可欠です。これにより、システムのパフォーマンスを維持し、エラーの発生を未然に防ぐことが可能になります。システム管理者は、既存のOSツールを活用することで、効果的にシステムの監視を行い、その健全性を確保することができます。

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