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草とハーブ。

草を刈る事がヤギさんのご飯の収穫に意味が変わり

農園の世界が変わり始めた。

もちろん、農園自体は何も変わっていないのだけれど。


毎朝、草を刈っていく

几帳面に畝の一本目から始め、35本目に向かって刈っていき

また一本目に戻るという繰り返しで刈っていたのだが、

ある時20本目あたりの畝、下半分の草が早く伸びる事に気づいた。

一枚の農園の中でも草は同じ様に育たない。


この農園を切り拓いた時は、

ホームセンターで買った家庭用の小さな耕運機しか持っていなかった。

以前、牧草地だったこの場所をそれで土を起そうとしても

全く歯が立たず、見ている人に笑われる始末。

仕方なく、クワで畝を作り始め

手に豆を作りながら30mの畝を35本作った。

当時は精一杯で考えが及びもしなかったのだけど

その畝は、地形そのままに作ったせいで、手前から奥にかけて

緩やかな傾斜を残したままになっていた。

その傾斜が一番強く窪地になるのが

先程の20本目あたりの畝、下半分の所。


そりゃそーか。雨が降れば水の流れによって

土中の成分が流れてくるからなー草が育つのが早いわけか。


見渡すとそれとは対象に5本目あたりの畝、上半分は草の育ちが遅い。

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よくよく観察すると

草の種類の違いにも気づいた。

下の方はイネ科やダテ科の草で背丈も葉も大きい。

上の方はスギナなど荒れ地に生きる草。

なるほどー

土質によって草の役割が違うんだー

そういえば、イネ科やダテ科は用水路近くのジメジメのところによく生えているし、

スギナは駐車場みたいにあまり肥えていない土に生えているもんなー



という事は・・・・・・・・!!!!!そーかー


私が見えない土中の状態を草がその姿で見せてくれているんだ。


そうと解ってから、

草を指標にハーブを植えることにした。


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畝の下半分には、草と同じイネ科のレモングラスと

葉が大きくなってほしいレモンヴァーベナを。

畝の上半分には荒れ地のほうが好きなセージ、ローズマリー

ラベンダーなどの場所にしていった。

結果的にどのハーブも以前より元気に育っていてる。

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今までは私の都合で、この畝は全部ラベンダーで

こっちはセージで・・・など作業効率を求めていたけど

自然は本来そうはいかない。

今ではハーブに無理をさせず

限られた中ではあるけれどハーブの好きな場所で

元気にのびのび育てる事ができるようになった。

これも、

草が私に教えてくれた事の一つ。



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