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自然栽培、大苦戦。

とにかくやってみようと転換してみたものの

案の定、苦戦が続いた。


ひょっとすると、

ただ単に、果てしない草取りに嫌気がさして

草取りをしなくてもいい理由を見つけただけ、だったのかもしれない。

2010年のデータベースをみてみると4月から10月の6ヶ月の間
アルバイトさんの農園作業延べ総時間は388時間。          そのうち48%に当たる188時間を草取り作業のみに費やしている。

お店がオープンしている時はアルバイトさんにお願いし

定休日は朝からずっと草取り。

当時はまだ1本30mの畝が35本しかなかったけど

これ程の時間と労力をかけても、追いつかず

「結構草生えてますねー」と言われる始末。


この「結構草生えてますねー」の言葉の奥に

「結構サボってますねー」のニュアンスが含まれて苦しかった。


もー除草剤使っちゃおーかー

こんなに頑張ってもそんな事言われるし

だいたい草取っても1円にもならないんだよなー

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そのもんもんの中で「そもそも〇〇は・・・」と

考える癖が強化されていったのだと思う。

そもそも草取りはなんのため

そもそも耕すとは・・そもそも農業とは・・

そもそもどうして農薬がダメなんだ・・・

一つ一つ自分の定義付けしないと、アルバイトさんにも

お客さんにも説明がつかない。


そして、そう考える癖が

様々な気づきを私に与えながら一周回ってきて、

草と一緒に生かしていこうとなった。


実際に転換すると心配していたことが現実化してくる。

ご常連のお客様に

「あら、農園やめちゃったのねー」

いえいえ、こういう農法なんです。

「だって草ボーボーじゃないの」

・・・・・・・。たしかに。ただの原っぱだなー

でも、この方が元気なハーブが育つはずなんですよー

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と、言ってはみたものの元気になるはずのハーブは隅に追いやられ

それまで入れていた有機肥料で元気に育ったのは草の方だった。

ヤギさんに手伝ってもらっても、

あっと言う間にぐんぐん大きくなり手に負えない。

いま振り返ると、草が手に負えなくなっていたのは、          それまで除草していたことが原因とわかるがこの時点では        もちろん分かっていない。(機会があればこの辺りも書ければ)

農園は藪と化してしまった。

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震災も重なり2011年の収穫量は60%減。

その後、徐々に回復するも2010年の収穫量を

上回る様になったのは2018年。

転換して元の収量に戻すだけで8年もの時間がかかってしまった。

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