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自然栽培のスタート。

今の栽培スタイルになるきっかけは?と

よく聞かれるのだけれど

決定的に大きなことが有った訳ではなくて

たまたま福岡正信の自然農の本を読んでいたり(当時は批判的だったけど)

震災があったり、

うちならではのハーブに個性が出せないかなーと考えていたり・・

そんなタイミングだった。

その中でも大きく気づきを得たのは、ラベンダーからだった。

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2005年の秋にこの農園を切り拓いた時は

一面のラベンダー畑にしようと夢見ていた。

ハーブに携わる人だったら一度は憧れる風景だと思う。

ラベンダーの種を撒いたり、苗を取り寄せてみたり

色々な品種を植え込んでみるものの、ぜーんぜん育たない。

当時は、無農薬有機栽培

ちゃんと除草をし、牛堆肥、牡蠣殻石灰、骨粉などやりながら

5~6年に渡り試行錯誤を繰り返すが、

夏はそれなりによくても、7~8割位のラベンダーは

那須の冬を越せず、枯れてしまっていた。

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那須高原は、栃木県の最北部

山が5つ連なった那須岳の中腹に位置している。

すぐ向こう側は福島県の会津地方

日本海側で雪を降らせた後、冷たいからっ風が

関東平野へ猛烈に吹き下ろす特有の気候。

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農園では

朝、霜柱が立ち、昼には溶ける

ラベンダーの株がそれによって持ち上げられては落とされての

サイクルを繰り返して次第に根っこが露出、

更に猛烈な風が表土を吹き飛ばし

ラベンダーが引きちぎられる様にして枯れてしまうのだ。

北海道のようにすべて雪に覆われた方が

ラベンダーにとっては暖かい。



ビニールハウスかけないとダメかな・・

でも、雪と風で潰されちゃうな。。。


根元にビニールマルチしようかな・・・

肥料が入らなくなっちゃうな。。。。

なにか対策はないものか?


いつものお散歩のとき

ぼんやり見ていた田んぼの畦道。

あれ?霜柱がたっていない!!

よくよく見てみると土が露出している所にだけに

霜柱が立つことが解りがく然。

ものすごい労力と時間をかけて除草をし

ラベンダーを枯らす原因を自ら作っていた。

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やっぱり見渡す限りのラベンダー畑はやめよう

そして、草と一緒に生かしていこう・・そう決意して

周囲の反対を押し切って草を生やし始める。

だけど

自分自身のなかでも大丈夫と確信があったわけでもなく

農園がどうなるのか?人からなんと言われるのか・・

様々な心配がつのっていた。

でも、とにかくやってみないとどうなるか分からないよなー

そんなスタートだった。














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