【追悼】坂本龍一さんと変イ長調の森
坂本龍一さんがお亡くなりになりました。哀悼の意を込めて、ここに坂本さんと私とのご縁を綴っておきたいと思います。
初めてお会いしたのは2009年4月24日、私の暮らす下川町で。坂本さんは森林保全団体 一般社団法人 moretrees の代表として来町され、私はNPO法人森の生活の代表として取り組みを紹介する機会を得ました。その時の様子をブログに記しています。
ちなみに、このブログ記事のコメント欄に変イ長調の曲を調べて紹介してくださった方がいて、それ以来、この森をガイドする時にはショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」を流すのが定番になりました。
北海道新聞のホームページに当時の動画がまだ残っていますね。
枝打ちのクローズアップは more trees さんのチャンネルに。
五味温泉の懇親会の席で挨拶を求められた坂本さんが、とても恐縮して恥ずかしそうにお話しされていたのが印象的でした。世界の坂本と称される超有名人なのに、とてもシャイで謙虚な方なんだなと。
さらに後日。坂本さんが札幌でコンサートを開き、そのチケット代にはカーボンオフセットの代金、つまり more trees での森づくり費用が含まれているとのことで、ぜひこの目で見たい、この耳で聴きたいと会場へ足を運びました。
ピアノの音色にうっとりと、それだけで大満足だったのですが、なんと楽屋へご挨拶に行くことができたのです。
終了直後、それもピアノ・ソロのコンサートでお疲れのところにも関わらず、今後の more trees のことを熱心にお話しいただいた記憶があります。
「あぁこの人は音楽家としてのイメージアップではなく、社会活動家として本気で取り組んでいらっしゃるんだな」と感銘を受け、自分ももっと頑張らなければと勇気づけられました。
あれからもうすぐ14年。成長したアカエゾマツの森、変イ長調の森をいつか一緒に歩きたいと思っていましたが……今年は雪解けが早いので、林道が開通したらまたあの森に会いに行こう。一緒に行きたい方がいたらお声掛けください。
それまでは、坂本さんが残した音楽の森を散策することにします。
memento mori
バーカウンターで「あちらのお客様からです」ってあこがれます。