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名寄新聞で新連載「ルールを知れば面白くなる SDGsのトリセツ」が始まりました!

昨日2019年6月30日(日)付の名寄新聞で新連載が始まりました!

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スペルミス(和製英語)しまくりでお恥ずかしいので掲載記事の画像はタイトルのみとさせてください(笑。

その代わり、封切りということで、スペルミス修正済みの本文と使用アイコンのカラーバージョンを無料公開します。

2019年8月7日追加:ESD教材としての活用を想定し、記事の終わりに【課題】と【解答例】を追加しました。【解答例】は有料エリアに設定しました。

もしサポートいただけましたら今後の励みになりますので、ぜひよろしくお願いいたします(掲載紙から原稿料はいただいていません)。

また、講演のご依頼をいただけましたら連載予定の内容を先にお届けできますので、ご一考いただけましたら幸いです。

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ルールを知れば面白くなる SDGsのトリセツ(1)
SDRs研究所 所長 奈須 憲一郎(下川町在住)

ルールのないゲーム?

 Sustainable Development Goals の頭文字を取って SDGs(エスディージーズ)、和訳すると「持続可能な開発目標」…身近にSDGs未来都市がある名寄新聞読者にはもうおなじみだろう。
 世界が2030年までに達成しようと決めた共通目標は、実に17。すべて言える人はいるだろうか?さらに、細かいターゲットは169もある。
 壮大なスケールのゲーム、Sustainable Development Games はもう始まっている。しかし、一番大事なものが抜けているような気がしてならない。
 ちなみに、このゲームのトップを走っている国はスウェーデン(執筆時点)。順当なところだろう。なぜか。
 「このゲームのルールを知っているから」というのが私の仮説だ。持続可能な開発というゲームを行う上で、はみ出してはならないルール・原則をスウェーデンは知っている。
 そう、私が「一番大事なものが抜けている」と感じているのが、まさに、この「ルール」だ。ゲームはスタートし、ゴールは示された。しかし、ルールがはっきりしていない。いざ走り出すと「それはルールに反している」とスタートに戻されるかもしれない。
 具体例を示そう。ある企業は、気候変動の主な原因である化石燃料からの二酸化炭素を減らすため、発電の燃料に植物性のパーム油を使うことを決めた。SDGs13「気候変動に具体的な対策を」にあたるチャレンジだ。

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 ところが、パーム油を使うことが熱帯林の消失と生物多様性の減少につながると環境団体や市民から「待った!」がかかった。SDGs15「陸の豊かさも守ろう」に反するというわけだ。

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 ルールを記した取扱説明書=トリセツがあれば、こうした衝突を予測して別な行動が取れたはずだ。
 この連載では、持続可能な開発のルール、Sustainable Development Rules の頭文字を取ってSDRs(エスディーアールズ)について考えを深めていきたい。読み進むうちにSDGsに取り組むことが面白くなることをゴールに見据えて。

【ESD課題】

1.パーム油の原料は何だと思いますか?まず自分の頭で想像して、紙に図などで書いてみて、それから調べてみましょう。

2.燃料に植物性のパーム油を使う発電の仕組みはどのようになっていますか。

3.発電の燃料に植物性のパーム油を使っても化石燃料を使ってもどちらからも二酸化炭素が排出されますが、パーム油からの二酸化炭素は気候変動の原因にならないと考えるのは、なぜだと思いますか。

4.パーム油を使うことが熱帯林の消失と生物多様性の減少につながると考えるのは、なぜだと思いますか。

【解答例】

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