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深遠って真円

不思議だよね。

何処からみても一様であり、変化しても影響されない、始まりも終わりも不定なのに、確実に存在せねばならないなんて。まるで宇宙だ。あるいは(似た意味だが)神か。

いかなる不和もなく、ハルモニエのみが支配する。あることは(理想としては)認められるし、表象もできるけど、実際現すのは不可能かもしれない(無限に微少な狂いも許されないから)。

幾何学は、数学と同じように人間の認識に沿った現れ方の基本型ベースであり、対応されたものとして記されたもののように思える。そのびっくりするほど辻褄のあう在り方は、宇宙の中に意志が存在するかのような思いを呼び起こさせる。

その神秘さは古代思想家──ピュタゴラスやプラトンたち──が、そこに超越を見出だすのもわかる気がする。
宇宙が真円の調和(コスモス)を持つなら、〈私〉だってマクロスコスモスとしてあるだろう。統体であり、綜合であり、その内にのみ絶対性を持つ、一なるものとして。空虚に持ち上げられた真円として。渦動の始原として。

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