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REJECTのブランドコンセプト『Road to Clutch』に込めた思い。


2021年9月16日、REJECTはブランドコンセプト『Road to Clutch』を発表しました。

同時にこのコンセプトを体現するべく、オフィスとゲーミングベース(トレーニング施設)一体型のビル一棟の新拠点「REJECT GAMING BASE」の設立、アパレルブランドの展開、筑波大学との共同研究の開始、APEX部門の設立、ストリーマー部門の本格化を発表しました。

2020年9月16日の『NOT JUST A GAME』のタグラインの発表とコンセプトムービーの発表、渋谷のスクランブル交差点での街頭広告の発表からちょうど1年。この1年は本当に楽しく、激動の1年間でした。REJECTとしても自分個人としても逞しくなったと感じています。

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今日はこの発表に至るまでの背景を、少しお話しさせて下さい。

会社設立の背景や挑戦のはじまりについてはこちらのNOTEを読んでいたけたら嬉しいです↓



目次
・「NOT JUST A GAME」から1年
・REJECTのミッション
・Road to Clutchに込めた思い
・REJECTの目指す先
・終わりに


NOT JUST A GAMEから1年

ちょうど1年前に『NOT JUST A GAME -所詮ゲームなんて言わせない-』と掲げてから、日本のeスポーツを取り巻く環境は大きく変化しました。

NTTドコモ主催のeスポーツリーグ「X-MOMENT」の発足により、PUBG MOBILEやR6SといったFPSタイトルでリーグ戦がスタート。リーグ参加選手には年間350万円の給与保証が付いており、これまで月数万円の選手が多かった中で人生が一変するような待遇になりました。

また、年間賞金総額3億円のPMJLを始め賞金額も高騰しており、3年前まで優勝賞金10万円が当たり前だった頃には想像できないほどに急成長を遂げています。

↓初のオフライン大会の様子(優勝賞金10万円)

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こういった大会規模の急成長に伴い、当然チーム側も同様に急成長を求められ、ほぼ全てのリーグ参加チームが選手の練習場所を設けることとなり、REJECTもシェアハウス形式でのゲーミングハウスを3つ構え、選手たちは共同生活をしながら競技の練習に励むようになりました。

地上波でもeスポーツ関連の番組が増え、最近では深夜枠のeスポーツ番組だけでなく、朝のニュース番組やリアルのスポーツニュースでもeスポーツ関連の話題が取り上げられ、REJECTも取材いただけることが多くなりました。

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また、ストリーマーやゲーム実況者などだけに数字が集まっていた数年間を考えると、驚異的なスピードで今もVALORANTやAPEXの競技シーンでの大会視聴者数が爆増しており、10倍以上の大会視聴者数になっていると感じています。

まさに、強さを追求してきたプロ選手が輝ける時代の幕開けです。

そんな激動の1年の中でこれまで掲げていた「NOT JUST A GAME」というスローガンはREJECTにとって時代に合わないものになるように感じ、新たなブランドコンセプト「Road to Clutch」を掲げました。


Road to Clutchに込めた思い


『CLUTCH』
掴み取る、良いタイミング、気が利く...など様々な用法がありますが
eスポーツにおいては「チーム戦において、不利な状況から勝つ」ことを意味するスラングです。

特に、1vs3や1vs4など、圧倒的不利な状況において逆転勝ちする際に使われたりします。
リアルスポーツではバスケなんかでも似たような意味合いで使われでいます。

僕はこの『CLUTCH』という言葉、そしてeスポーツの『Clutchシーン』に魅力を感じています。
誰もが息を飲むその時、ほんの一瞬の、ほんの1ミリの駆け引きから生まれる感動と熱狂。

そんな言葉を使って『Road to Clutch』をブランドコンセプトとして掲げることにしました。

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REJECTは自分たちの力で勝利を掴み取る集団でありたい。
その瞬間を人々が思わず言葉を失ってしまうようなものにしたい。
血のにじむような努力と強い思いで取り組んでいる姿勢を"REJECTらしい"と思っていただけるようなチームでありたい。
このチームの成長を皆が喜ぶような愛されるチームでありたい。

Clutchまでの"ストーリー"に魅力を感じてもらえるようRoad to Clutchを掲げて活動していきます。



REJECTのミッション

今回のブランドコンセプト策定と同時に会社のミッションを再定義しました。
このnoteで初めて公表します。

<MISSION>
人生を彩るeスポーツ体験を提供し、世界に誇れる産業を創る。

僕は日本のeスポーツを産業化することに強いこだわりを持っています。

eスポーツは絶対に一時的なブームで終わらせてはいけない、魅力的な世界だと思います。

eスポーツはゲームに最新の技術、クリエイティブ、人間のドラマが融合した次世代のエンタメであり、国境も性別も世代も障害も超える多様性の認められた誰もがアクセスできるコミュニケーションの手段であり、新しい技術やトレンドを先取りしてキャッチアップできる最先端なカルチャーです。

一方で僕がこの会社を立ち上げる直前までプレイヤーとして見てきた日本のeスポーツの世界は、プロの定義も曖昧で、選手への給与未払いや代表者の失踪なども僕自身が経験したほど横行していて、匿名性が高い業界が故に若い選手が信頼できる大人や企業も少なく、若者が安心してeスポーツに打ち込める環境ではなかったと思います。

僕自身がチームオーナーの立場になってからも、黎明期からeスポーツ業界を牽引してきた先輩方への感謝と共に、チーム運営や選手に関する業界団体がないことによる難しさや、ガラパゴス化してしまい外部との会話が生まれにくい環境、ゲームへの偏見や心無い声、様々な場所で散見される構造的な問題など、解決すべき課題が山積みな業界であることを痛感しました。

僕自身が米国やEUのeスポーツシーンに憧れ、それがスタンダードだと信じて育った身として。
元プレイヤーとして、まだ22歳と選手に近い目線で選手ファーストでチーム運営できる立場として。
親会社を持たずeスポーツ以外の既存事業もない独立したチーム運営ができる数少ないチームとして。
まだまだ土壌の整っていないこの市場に多くのステイクホルダーを巻き込んで、クリーンに真っ当に産業化に向けて、本当に魅力的な、あるべきeスポーツの未来を実現することができる。
これこそが僕自身がここまでeスポーツチーム経営に燃えている理由であり、この会社の使命です。

"払拭する"という強い意味を込めたブランド「REJECT」を用いて、
人生を彩るeスポーツ体験を提供し、世界に誇れる産業を創る。

もちろん口だけではなく、実際に産業化に向け着実に歩みを進めています。
今日発表した取り組みを中心にご紹介させてください。

ミッションに向けた歩み

<組織>

この大きなミッションに共感していただけた、大手外資系メーカー、大手外資系ベンダー、老舗の音楽レーベル、大手広告代理店など他業種から経験豊富でプロフェッショナルな方々に転職してきていただき、背中を預けて早速いろいろな仕掛けを共に行っています。大企業にも色々とご提案できるような強固な組織体制が整いつつあるので、ぜひ産業化に向けた取り組みをご一緒させていただきたいです。
また、積極採用をしていますのでミッションにビビッと来た方はぜひご連絡ください。

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<資金調達とコーポレートガバナンス>

[REJECTに関わる全ての人へ。3.6億円の資金調達の背景と決意表明。|甲山翔也@なすてる|note
https://note.com/nastel/n/nd92f55ea046e


4月に発表した3.6億円の資金調達では、ジャフコ グループ様やZ Venture Capital様を始めとする国内でもトップレベルに著名なベンチャーキャピタル各社に出資いただきました。海外では100ThievesやFaZe Clan、Fnatic、GenGなどの著名チームがVCからの資金調達を実施して急成長を遂げている中で、国内での数億円単位での資金調達は前例がない取り組みでした。日々多くの成長産業に投資されているVCの方々との面談の日々は視座が上がる一方でとてもいい経験でした。結果、産業化という大きなミッションに共感し同じ目線で共に汗を流してくれるという基準でこれ以上ないVCの皆様方とご一緒させていただくことができ非常に光栄でした。
eスポーツ銘柄として初の上場を目指しコーポレートガバナンスの強化にも早速取り組んでおり、心強いバックオフィスのフルタイムスタッフも3名になりました。

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<REJECT GAMING BASE>


資金調達後すぐに、本日発表した「REJECT GAMING BASE」の構想に入りました。


これまでのゲーミングハウスでの反省点を活かし、プロeスポーツ選手の理想の環境を追求したものになっています。
最強最速の回線を引き、防音のスタジオ施設を大改装して一流の製品のみで固めたGAMING BASE。
アパレル展示スペースや、スポンサー企業様の製品の展示スペースも兼ねる、選手とスタッフの交流の場でありパブリックビューイングの場であるCommunity floor。
今では約20名になった社員の皆さんが集中して働くことのできるOffice Floor。
動画撮影スペースや・クリエイティブに携わるメンバーの作業場所になるCreative Floor。
更には集中して疲れた頭をリラックスさせられるような、ハンモックなども設置してあるBBQが出来る屋上スペース
これらを全て含む、地下1階、地上3階、屋上付きのビル一棟になります。
(ちなみに、僕の自慢は回線で、各部屋にATMなどの落ちてはいけない回線と同様の回線を入れており、一般的なオフィスの60倍程度の回線だそうです。実は都内に回線環境が最高に整っていて、大きな声が出せる場所ってそう多くないんですよね。)

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<トレーニング環境の整備>
また、REJECT GAMING BASEの設立に伴いこれまでのゲーミングハウスは選手寮へと変化し、一人一部屋の寮から毎朝出勤するようなイメージで綿密なスケジュールの管理のもと、練習、スクリムがスタートします。
独自に実施している特徴的な取り組みだと、
アナウンサーをお呼びしてメディア対応に慣れるためのトークレッスンを定期的に実施していたり、プロ野球やJリーグの選手からオリンピック選手までのメンタル面をサポートされている、メンタルトレーナーの高畑先生のメンタルトレーニングを実施していたり、食事一つとっても専属の調理師さんをお呼びして食事管理を行っていたりします。

プロとしてスポンサー活動や取材対応、配信活動などもありますが、あくまで競技に集中できる環境を整えています。

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<ブランドコンセプト策定>


『Road to Clutch』のコンセプト策定も時間をかけて取り組みました。
アートディレクターの内田喜基さんにコンセプトロゴを手掛けていただきました。「花王ケープ」「不二家ネクター」「カルビーポテリッチ」などの商品デザインを始め、多種多様なブランディングに携わっている方で、一緒にお取り組みさせていただく中で、やはり一流の方は違うな、とわかるほどの作品の数々で、自信を持って発表することができました。
そして、同時にHPもリニューアルしています。

<アパレルブランド>

また、本日アパレルブランド事業への参入も発表しました。

[https://twitter.com/RC_REJECT/status/1438322593392590854?s=20]

実は1年以上前から構想があり、実際にグッズやアパレルをいくつも開発していたのですが質やデザイン面も含めて満足いくものは出来ず、発売に至っていませんでした。
産業化に向けて日本のeスポーツ業界を象徴するようなアパレル・グッズとして本当に良いと思えるもの、自信のあるものでしかREJECTのロゴを付けて販売したくないという精神で準備に時間をかけ、そんな思いに共感いただいた「almostblack」を手掛ける中島俊太氏を迎え入れやっとお披露目できました。REJECTらしいスタイルを崩すことなく、自分たちの姿、これからの在り方をこのブランドにぶつけたいと思います。

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<筑波大学との共同研究>


また、本日筑波大学との共同研究についても発表しました。
本格的に学術的にeスポーツを研究し始めました。この取り組みによって、REJECTはeスポーツの普及や教育に事業としてより力強く参入できると思っておりますし、この研究結果を世に還元し更なる業界発展につながれば良いなと思っています。パソコンやスマホに向かう最たる例でもあるeスポーツアスリートの研究結果にご期待ください。

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<APEX部門参入>



チーム運営の面においてもAPEX部門の設立を発表しました。
競技シーンとしての盛り上がりから再参入を検討していた中でご縁があり、
 世界大会でのAPAC NORTH地域での優勝経験者である、JungHee、Dogma、Minseongの3人と、コーチのMandiと共に世界を狙います。
REJECTは選手への待遇や提供できる環境も高ければ、要求も高いチームであると思います。
選手にも本気でeスポーツで食べていくという強い信念を持って取り組んでいたくことは当然のこと、業界構造を理解して、選手として自らの市場価値を高めるために何をすべきかを考えて行動できるようになってほしいと思っています。そういった意味でApex部門には非常に期待していますし、彼らの期待にチームとしてもお答えできるよう、これから共に闘うのが楽しみです。


<ストリーマー獲得の本格化>



ストリーマーのマネジメントを本格化していきます。
REJECTのブランドコンセプトやミッションに共感いただけるストリーマーと共に配信や動画コンテンツ制作のみならず、個別にご相談しながらあらゆる形でeスポーツの魅力を発信していければと思っています。
まずはshomaru7さんを始め、続々とご紹介できるようにしたいと思っていますのでご期待ください。
そして、これを読んでいるストリーマーの皆さん、よかったらREJECT GAMING BASEに遊びに来てみませんか?これからのキャリアやeスポーツの未来のこと一緒に語りたいです。連絡ください。

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#RCWIN

このようにREJECTでは人生を彩るeスポーツ体験を提供し、世界に誇れる産業を創る。という大きなミッションのもと、選手・ストリーマーのみならず、スタッフやREJECTに携わるあらゆるステイクホルダーの皆さんがそれぞれのストーリーを歩んでいます。

今、個の時代と言われるようにインターネット上で次世代のスターが日々誕生しています。 eスポーツ選手も例外では無く、挑戦者が多い市場にスターは誕生すると思います。しかし、すべては努力無しでは成り立たず、挑戦には必ず苦悩があり挫折が伴います。

そんな誰のストーリーにも当てはまる『Road to Clutch』という共通のコンセプトが僕らにはピッタリで、REJECTの選手をRoad to Clutchの略『RC』『#RCWIN』で応援する文化が最高だなと思っています。

 終わりに

今日からREJECT GAMING BASEが僕らの拠点。 ここからまた、eスポーツに懸ける挑戦者を生み出し、未来を創るんだろうと思う。 挑戦に失敗は付き物だが、汗も涙も悔しい思いをバネにしてより大きなパワーで爆発していける、 そんな未来を創りだせる場所がこのベースだと思う。

選手、社員、ステイクホルダーの皆様だけでなく、応援してくださる全ての皆様に、夢を掴む力を与えられる存在であり続けたいと思います。 『Road to Clutch』を体現するようなREJECTらしい僕たちをぜひ応援してください。

また、これまでご支援いただいたパートナーの皆様、
スタッフ、選手の皆様、ファンの皆様
遂にREJECTは新しい拠点を構えることができました。
本当にありがとうございました。
より一層の力を入れて皆様の情熱を背負い取り組んで参りますので、
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

Road to Clutch  瞬きさせない瞬間へ

株式会社REJECT 代表取締役 甲山翔也



※思い出の写真や、オフィスの様子を沢山添付しています。


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↑六本木のシェアオフィス時代の最後の引っ越しの日

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↑RGBでのハンモックイメージ


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↑内装工事中の部屋

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↑スタジオ2の机が来る前の様子

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↑ プラスチック加工業を営む父親からのプレゼントは新コンセプトのひかるパネルw


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↑こちらはREJECT犬、 もなか、りと、かんたろうちゃん 
ちなみに、りとちゃんは僕の子で、り(じぇく)とから取りました

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