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-親ガチャに失敗した君へ- 第23話『土筆(つくし)との思い出』

-前回までのあらすじ-

・施設の監視を逃れなんとか脱走できた中学生の私。

・山道を猛ダッシュで駆け下りたどり着いた町。

からの続きです。


リアルな逃走劇の続きをどうぞ。

nasso

『土筆(つくし)との思い出』

無事に施設から脱出できた私。


トボトボ歩いていると

夜が明けて来ました。



私にとっては

恐怖の朝の始まりでした。



恐らく

もう私が脱走した事は知られているので

警察に捜索願いを出し

施設の職員が

私を探しているに違いありません。



何処かに隠れてやり過ごす必要がありました。

丁度歩いていると

小さな公園を発見し

そこで休む事にしました。


個室のトイレに鍵をかけ

便座の上に腰掛け

一息ついた頃

急激な眠気が私を襲いました。


夜中にずっと歩いていたので

とても疲れていたのでしょう。



便座に腰掛け

数分で眠りについた私は

昼間は眠って過ごすことができました。

周りが薄暗くなった夕方頃

目を覚まし、行動を開始しました。



ですが私は

丸1日何も食べていなかったので

空腹に絶えられなくなり

どうしようかと周りを見渡すと

そこには

土筆(つくし)がありました。



以前、何かの図鑑で

「つくしは食べられる」

と書いてあったことを思い出し

空腹でたまらなかった私は

何も考えずにつくしを口に運びました。



しかし


とても不味い。。。


「これ生で食べたら絶対にあかん。」


その味に衝撃を受け

たまたま公園にいた事もあり

水道水で口を洗いました。



なんとか助かりました。



いくらお腹が空いているとはいえ

生の土筆は食べられませんでした。

やはり無知は怖いんだな

と勉強になった出来事でした。


仕方がないので

水道水でお腹を満たして

私は更に北に向かいました。






次の日の夜を迎えるために

日が登った後の隠れ家を探しながら…。




次回へと続きます。


nasso

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