-親ガチャに失敗した君へ- 第11話『住めば都、幸せなひと時』

-前回までのあらすじ-

・兄が施設へ送られる。

・そして、家族は母と私の2人になり住み込みで居酒屋さんで働くこととなる。

からの続きです。

今回は、とても小さいかもしれませんが
大切な幸せを感じた時のお話です。
お付き合いください。

nasso

『住めば都、幸せなひと時』

兄が去り

オカンと私は

新しい居住地での
（住み込みの居酒屋）
新生活がスタートしました。

オカンは相変わらず
朝は喫茶店
夜は居酒屋でのパート生活

私は学校に行き
家に帰ってからは
居酒屋さんでの
テーブル拭きをしていました。


仕事をする喜びを知ったのは
この時からでしょうか

なんと

テーブルを綺麗に拭けば
賄いといわれる食事が頂けました！


私にとってはとても幸せな時間でした。


鯖の塩焼き

だし巻き

豚キムチ

デザートには
シャーベットなど

居酒屋さんにはよくある料理ですが
私にとっては高級料理よりも
価値があり幸せな時間でした。


物の価値は
自分がいいと思えば
高い物でも安い物でも関係なく
自分自身が満足のいく物であれば
関係ないと知った瞬間でした。


ですが

そんな当たり前の幸せを感じ

過ごしていた私に

またも…

暗雲が立ち込めていくのでした。


次回へ続く。

nasso
ナッソ