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黄金の60代 ~郷ひろみに学ぶ

『黄金の60代』郷ひろみ著 幻冬舎


これは、郷ひろみさんが自分の生き様を58の項目で書き綴っているエッセイのようなものです。始まりは、大体「僕は、」という語り方で始まります。要は、自分はこう考えると言っているわけでですね。

自分が今こう考えるのは、自分が人生の中でこういう経験をしたからだという説明の仕方です。彼は芸能人だし、同世代なので、過去の彼の出来事や時代背景もわかり納得性があります。


「郷ひろみ」がデビューした1972年は、彼が15歳で私が13歳の時です。当時は、日本は「万国博覧会」の年で、高度成長期真っただ中でした。この頃からスター誕生なんかの番組が始まり、「アイドル」という芸能人が多数それこそ誕生し始めた時です。

当時の私は、彼らが出演する番組を見ていましたが、同世代だったこともあり、「勉強をしなければならない大切な時期に、歌が上手いわけでもなく、ただの容姿がいいだけで、短い芸能生活で浮かれて、後はどうするのか。」と思い、彼らの活躍を斜めに見ていたものでしたね。


それから、大半の芸能人の中でもその典型だと思っていた(失礼)「郷ひろみ」がまだ、第一線で、見た目も変わらず活躍しているのは驚愕です。

彼から、言わせると変わらなく見えるのは、目まぐるしく変わる時代の変化のスピードに合わせて変化しているから、そう見えるということだそうであす。

また、人生を90年間だとすると40代~80代までの50年間を「若くない時期」で過ごすわけなので、若くない時期の人生の送り方が非常に重要になるとも言っています。

そのために、何かをやめる、たとえばお酒をやめるとか、また、何かを変えてみるということで、左利きに変えたりもしたりしているそうです。

まあ、本を多読したり、歯医者に定期的にいったり、美容鍼したりと結構同じような事をしているなと思ったのは笑いましたね。


そして、最後のあとがきには、

「いまの時代を僕たちがどう生きていくか、これはとても大きな問題なのかもしれない。」

と「僕たち」という言葉を使って、単に自分の話をしているだけではなく、同世代への提言であるような気がしました。

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